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武漢 コンフィデンシャル の商品レビュー

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2025/03/13

手嶋龍一『武漢コンフィデンシャル』小学館文庫。 国際インテリジェンス小説。 以前読んだ『宰相のインテリジェンス 9.11から3.11へ』の方が圧倒的に面白かった。 タイトルが『武漢コンフィデンシャル』というだけに新型コロナウイルスを巡る中国の謀略が描かれるのかと期待したのだ...

手嶋龍一『武漢コンフィデンシャル』小学館文庫。 国際インテリジェンス小説。 以前読んだ『宰相のインテリジェンス 9.11から3.11へ』の方が圧倒的に面白かった。 タイトルが『武漢コンフィデンシャル』というだけに新型コロナウイルスを巡る中国の謀略が描かれるのかと期待したのだが、新型コロナウイルス感染症が流行り出す前の2015年で話は終わってしまう。 プロローグは2019年の武漢で感染症の患者が次々と闇医者の治療を受けるところから始まる。となれば、中国の武漢にあるウイルス研究所から流出したとされる新型コロナウイルスの秘密が描かれのではと期待せざるを得ない。 しかし、話は、2014年のアメリカに移る。アメリカ同時多発テロ事件の直後、炭疽菌を使ったテロ事件が起こり、炭疽菌テロ事件と武漢の新型コロナウイルスとがつながっていくかと思えば、そうでもない。1927年の武漢、そして、香港、雲南、上海、ワシントン、ニューヨーク、ロンドン、ブエノスアイレス、オーストラリア、日本、ミャンマーと場面は目まぐるしく変わり、アメリカのインテリジェンスにばかり終始するのだ。 本体価格940円 ★★★

Posted byブクログ