日本近世史を見通す(7) の商品レビュー
1. 地球的視点と国際関係 - 近世日本を「地球的世界」として捉え、国際的な文脈での日本の位置づけを探求。 - スペイン・オランダ・イギリスがアジアに進出した背景を考察し、東シナ海交易との関連を示す。 2. 統一政権の成立過程 - 第一巻のプロローグでは、現代から見た近世の日本...
1. 地球的視点と国際関係 - 近世日本を「地球的世界」として捉え、国際的な文脈での日本の位置づけを探求。 - スペイン・オランダ・イギリスがアジアに進出した背景を考察し、東シナ海交易との関連を示す。 2. 統一政権の成立過程 - 第一巻のプロローグでは、現代から見た近世の日本の開花を論じ、統一政権の形成を中心に展開。 - 各巻のプロローグ・エピローグは国内外の状況を俯瞰し、編者の国際史的観点が強調される。 3. 商人と貿易 - 第二巻では「長崎貿易と国内市場をつなぐ商人集団」の研究が行われ、商人の役割や市場の変遷を詳細に分析。 - 対馬や琉球の貿易関係も取り上げられ、多様な経済活動の実態が描かれる。 4. 学問と対外認識 - 第七章では「学問の場でつくられた対外認識」が論じられ、教育と知識がどのように日本の対外姿勢を形成したかを考察。 - 近世の学問がどのように実社会に影響を与えたかを具体的な事例を通して示す。 5. 社会構造と身分制度 - 日本の身分制度や社会構造についての考察が行われ、地域社会内での権力のあり方や農民の生活が浮き彫りにされる。 - 地域別に異なる社会構造の事例を多く取り上げ、社会史的な視点からの分析が強調される。 6. 現代への関連 - 近世の歴史を現代社会との接点で再評価し、歴史が現代社会の矛盾をどう反映しているかを考察。 - 歴史の教訓と現代の問題を結びつける視点が強調され、歴史を学ぶ意義が再確認される。 結論 - 「日本近世史を見通す」シリーズは、近世日本の多様な側面を掘り下げる重要な研究であり、国際的な視点から日本史を再評価する意義がある。 - 各巻の内容は、社会的な構造、経済活動、国際関係、そして学問の発展を通じて、複雑な近世日本の全体像を浮かび上がらせている。
Posted by
- 1
