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仏教を「経営」する の商品レビュー

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2025/04/20

仏教の教理的な洞察を期待すると浅さに落胆するが、文化人類学的なアプローチを理解できてきたあたりでダバワ瞑想センターの壮絶な描写に一気に引き込まれる。ダバワ派は大乗仏教の勃興の過程を感じるようなものすごい内容だった。 終盤はコテンが出てきてまさにいま試行錯誤しているのがリアル。ただ...

仏教の教理的な洞察を期待すると浅さに落胆するが、文化人類学的なアプローチを理解できてきたあたりでダバワ瞑想センターの壮絶な描写に一気に引き込まれる。ダバワ派は大乗仏教の勃興の過程を感じるようなものすごい内容だった。 終盤はコテンが出てきてまさにいま試行錯誤しているのがリアル。ただダバワ派と比較するとさすがに迫力に劣る。 総じて非常に分かりやすいすばらしい本だった。

Posted byブクログ

2025/03/22

1. ターターナ寺院の活動と社会貢献 - ターターナ寺院は、「律」を遵守することで社会に貢献しようとしている。 - アメリカ人のデヴィッドがアルコールと薬物依存から回復する過程でのエピソードを通じて、出家者の善行の葛藤が描かれている。 - ダバワ瞑想センターはミャンマー最大の社会...

1. ターターナ寺院の活動と社会貢献 - ターターナ寺院は、「律」を遵守することで社会に貢献しようとしている。 - アメリカ人のデヴィッドがアルコールと薬物依存から回復する過程でのエピソードを通じて、出家者の善行の葛藤が描かれている。 - ダバワ瞑想センターはミャンマー最大の社会福祉センターであり、様々な人々を受け入れ、衣食住薬を無償で提供している。 2. 社会福祉の役割 - ダバワ瞑想センターは、「善行」という概念に基づいて運営されており、多様な背景を持つ人々を受け入れている。 - 様々な人々が集まり、混沌とした環境の中で人間の美しさや醜さ、強さや弱さが共存している。 - 「善行」を通じて実現したい世界についての探求が続けられている。 3. 経営の現実と課題 - ターターナ寺院の経営は赤字が続いており、拠点の維持が困難になっている。 - 理事会では周囲の人々からの支援を求める方針が決定される。 - 資金不足の中で、寺院の運営を持続可能にするための新しいアプローチが模索されている。 4. 教学寺院と律の遵守 - ミャンマーの教学寺院では、学生たちが仏教試験に合格するために勉強を続けるが、金銭の取り扱いが律の違反を引き起こしている。 - 多くの教学寺院が律を軽視する傾向にあり、出家者の質が低下する危険性がある。 - ターターナ寺院はこの問題に対抗するため、律を守ることを重視している。 5. 出家者と在家者の関係 - 出家者は在家者から支援を受けて生活しており、相互依存的な関係が構築されている。 - 在家者は出家者に対して、律を遵守することを求める権利があり、出家者はそれに応えなければならないという考え方が強調されている。 6. ダバワ長老の思想とコロナ禍への対応 - ダバワ長老は、コロナウイルスの影響を因果応報の観点から捉え、善行を通じて守られると述べている。 - 煩悩に基づく行動がウイルスの原因であるとし、戒律を守る重要性が強調されている。 7. 新センター設立の構想 - 現在のセンターの問題点を解決するために、新しいダバワ瞑想センターの設立が計画されている。 - 新センターでは、秩序を好む人々のために部屋の所有に関する規程が設けられるなど、より整然とした運営が期待されている。 8. 実験寺院としての取り組み - 日本の新しい寺院「賓帷寺」が設立され、出家者と在家者が共に支え合う環境を目指している。 - 異なる文化的背景を考慮しながら、仏教の普及と実践を促進するための新しい仕組みを模索している。

Posted byブクログ