「愛」するための哲学 新装版 の商品レビュー

白取春彦(著者)

2025/07/06

エーリッヒフロムだけではなくさまざまな「愛」の解釈を明朗快活にさらりと話している感じ。途中途中、特定の宗教への嫌悪感みたいなものが垣間見えたりソリチュードの生活への断定的すぎる部分があったりはしたけれど、真摯に向き合うことの大切さを教えてくれた。

自分だけの言葉を使って自分の心を表現することは相手にも自分にも誠実。
単純な記憶ではなく、経験の記憶。
どんな言葉でも論理でも説明はつかない、経験するのみ。
感性的な知を使う。
普段から自分を大切にする。

日頃から自分が意識していることがよりクリアになった！やっていくのみ。

2025/06/11

身体的、社会的欲望を超えて、人を愛するための本

ありのままの非社会的な自分を受容する。自分を愛して初めて、一緒に本当の体験をできた相手を愛することができる。

偽らない自分自身とは、気分や体調に左右された好き嫌いがある自分ではない。妄想や心配に左右された偽りを信じている自分ではない。
世間から離れた平静な自分。

ありのままの自分自身を何と捉えるかが、珍しくて面白かった。欲望に正直に衝動的になれ、という自己啓発ではなく、平静になれ。おもしろい。

2025/03/28

愛とは何か
- 愛は単なる感情ではなく、行動や態度を伴うものである。
- 愛は他者との深い関わりに基づいており、その関係性が重要とされる。
- 愛の純度は経験に基づくものであり、浅い理解や表面的な関係は真の愛とは言えない。

市場と愛の関係
- 現代社会においては、市場の欲望が常に新しい商品を求めるため、愛も消費される傾向にある。
- 愛されたいという欲望は、自己価値を市場の基準に依存させ、自己を商品化する危険性がある。

自己愛と他者への愛
- 自己愛は生きるために不可欠であり、自己を愛することが他者を愛する基盤となる。
- 自己嫌悪に陥ると、他者を愛することが困難になり、愛の行動が自己否定につながる。

真の経験と愛の関係
- 真の経験は、愛を育むための重要な要素であり、単なる表面的な交流ではなく、深い理解と関わりが求められる。
- 経験の質は、個人が他者とどのように関わるかに影響を与え、愛の深まりに寄与する。

キリスト教と愛
- キリスト教は「愛の宗教」として知られ、隣人を愛することが教えられているが、実際には多くの信者がこの教えを実践できていない。
- 愛を義務として捉えることは、本物の愛ではなく、倫理や道徳の名の下に強制される愛は、真の愛から離れてしまう。

愛の効用
- 愛は人生において幸福感をもたらし、他者との関係を豊かにする。
- 愛することで、孤独感や孤立感を克服し、自己実現を促進する。

愛の名言
- 愛に関する哲学者や著者の言葉が引用されており、愛の本質や重要性についての深い洞察が示されている。

結論
- 愛は人間関係の核心であり、自己愛と他者への愛が相互に作用することで、真の幸福が得られる。
- 社会的価値観や市場の影響を超えて、愛の本質を理解し、深い関係を築くことが求められる。