かぶきもん の商品レビュー
『#かぶきもん』 ほぼ日書評 Day939 歌舞伎小節という、ありそうでなさそうなジャンル。今年話題になった『国宝』のような現代劇ではなく、江戸後期、芝居の成熟期という時代設定だ。 主要登場人物の(4代目)鶴屋南北は、大河で話題の蔦重と生まれは同時代の劇作家だが、蔦重が比較...
『#かぶきもん』 ほぼ日書評 Day939 歌舞伎小節という、ありそうでなさそうなジャンル。今年話題になった『国宝』のような現代劇ではなく、江戸後期、芝居の成熟期という時代設定だ。 主要登場人物の(4代目)鶴屋南北は、大河で話題の蔦重と生まれは同時代の劇作家だが、蔦重が比較的早くに亡くなり、南北の名は晩年になって名乗ったため、大河よりも2-30年後の話。 田沼から松平定信の倹約の時代を生き延び、再び芝居が隆盛となった時期に、作家としての傑作を著したのは、やはり長命ならではなどと感嘆しつつ… 時代設定はともかく、その南北先生による新作を、歌舞伎の二枚看板、(まだ3代目の)尾上菊五郎と(7代目)市川團十郎の2人が、如何様に演じるか、さらには南北先生の奇想天外な演出で盛り上げるかを、1話ごとに芝居と登場人物にスポットをあてつつ、6話完結で一気にエンディングまで流れ込む物語。 音羽屋や成田屋といった歌舞伎の屋号を知っていた方がとっかかりは良いだろうが、歌舞伎はまったくの素人という人でも、十分に楽しめる筋書きとなっている。 中身をこれ以上解説するとネタバレになるので、これくらいにするが、作者の米原信さんは、まだ東京大学文学部に在学中の方なのだとか。9歳から歌舞伎に魅了され云々とあるが、世の中には早熟な方というのがおられるものだ。 https://amzn.to/3JiAKoq
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著者は9歳から歌舞伎にはまってまだ大学生だそうだ。臨場感あふれる江戸っ子の会話とかよく想像できるものだと感心した。やはり何事でも「はまる」と強い。ストーリーは最後にいくほどおもしろかった。史実なのかが気になったが、まったく根拠がないわけではなく実際にあったことの時期を変えたり脚色...
著者は9歳から歌舞伎にはまってまだ大学生だそうだ。臨場感あふれる江戸っ子の会話とかよく想像できるものだと感心した。やはり何事でも「はまる」と強い。ストーリーは最後にいくほどおもしろかった。史実なのかが気になったが、まったく根拠がないわけではなく実際にあったことの時期を変えたり脚色したりしているらしい。登場人物の誰だったか自分のことを僕と言っていたので違和感があったが、調べると江戸時代にも使われていた言葉だった。勉強になった。
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リズミカルで小気味良い文体で読み易い。歌舞伎が分からなくても、江戸の町にタイムスリップしたかの様な気分になった。町人として歌舞伎役者の推し活ランキング、私の1位は戯作者の南北さんだが読んだ方に聞いてみたいと思った。
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江戸時代の歌舞伎の世界が生き生きと描かれていて、とても興味深く面白かったです。 もっと歌舞伎の事を知ってみたくなりました。 一番傾奇者だったのは南北先生でしたね。 昔の歌舞伎役者さんたちも世間を騒がすようなことを色々やっていたんですねぇ。
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江戸っ子の言葉遣いが粋で鯔背で登場人物が生き生きと描かれている。だがしかし、自分はまったく歌舞伎に疎いので何が何だかよくわからないまま勢いで読了した感じ(^_^;) どうも歌舞伎モノとは馬が合わないようで。
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江戸時代の歌舞伎の芝居小屋のお話。菊五郎かっこいい。脚本家の南北さんも素敵。歌舞伎の知識に乏しく、成田屋、音羽屋などの屋号と團十郎、菊五郎の名前が一致せず混乱してしまった。わちゃわちゃと賑やかで楽しい。
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作者の歌舞伎愛が感じられるが、歌舞伎初心者にはわかりづらいかも あの作品、あの場面が出来上がったのはこんなことがあったからなのか、と想像するのは楽しかった
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
花のお江戸の芝居町、成田屋團十郎と音羽屋菊五郎が助六で競えば、鶴屋南北の筆が走る。 なんだって?歌舞伎を知らない?じゃぁ、ちょいと読んで御覧なよ。一枚二枚、めくればほら、もう最後まで夢中でござんしょ。 これぞ、芸よ。これぞ、歌舞伎よ。 なんて、エセ江戸っ子になっていなせに決めたくなるほどどっぷりハマりましたよ。 團さん、菊さんと一緒に大騒ぎしたり、芝居を楽しんだり、読んでる間中そこにいる気になってしまう、この気持ちよさ。 いやはやたまらんねぇ、もっと読ませろ,続きはいつだい?なるべく早くお願いしやすよ。
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【オール讀物新人賞最年少受賞! 歌舞伎小説の新星現る】時は文政。超人気役者に戯作者、金主までもつれ合って江戸の芝居小屋は大賑わい。スカッと笑える歌舞伎物語の始まり、はじまり〜。
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