リサーチ・クエスチョンとは何か? の商品レビュー
学術研究において重要であるものの、イマイチ何かわからないリサーチクエスチョンについて、初学者向けにわかりやすく解説した本。 筋の良い研究は、確実にこの問いの部分が非常に良い。私の指導教官も、個別具体の方法ではなく、常にその問いは筋が良い/悪いといった点を重視していた。だからこそ...
学術研究において重要であるものの、イマイチ何かわからないリサーチクエスチョンについて、初学者向けにわかりやすく解説した本。 筋の良い研究は、確実にこの問いの部分が非常に良い。私の指導教官も、個別具体の方法ではなく、常にその問いは筋が良い/悪いといった点を重視していた。だからこそ私も常にその筋の良い問いとは何か?と考えてきた。 本書によくまとめられているものの、筋の良い問いとは、以下の3つの要素を満たす。 ①意義:答えを求めることに何かしらの学術的ないし実践的な意義がある ②実証可能性:実証データにもとづいて一定の答えを出すことが出来る ③実行可能性:調査に使える資源などの現実的な制約の範囲内で答えを求めることが出来る リサーチクエスチョン自体の意義だけではなく、その実証可能性や実行可能性も重要になる。そのため、ここでは哲学的な問いや規範的な問いは、そもそも範囲外となる。 また、問い自体は立てるものではなく、育てるものであるという表現も非常にしっくりくる。リサーチクエスチョンは、研究を通じて、常にアップデートしていくものであり、固定されるものではない。これは結果を捻じ曲げる不正ではなく、読者に結果をわかりやすく伝えるための工夫である。 総論として、非常によくまとまったわかりやすい書籍だと感じた。
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<OPAC> https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/Rg-hM6eXqIpu2kvVl3vTsnjMCse/description.html
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単純なようでわかりにくい、リサーチ・クエスチョン。論者や学問分野によって少しずつ扱いや定義が異なるからなのだが、この本では「社会科学系の実証研究のさまざまな段階で設定される研究上の問いを疑問文形式の簡潔な文章で表現したもの」(p29)と定義した上で、仮説はリサーチ・クエスチョン...
単純なようでわかりにくい、リサーチ・クエスチョン。論者や学問分野によって少しずつ扱いや定義が異なるからなのだが、この本では「社会科学系の実証研究のさまざまな段階で設定される研究上の問いを疑問文形式の簡潔な文章で表現したもの」(p29)と定義した上で、仮説はリサーチ・クエスチョンに対して平叙文で対応するものとされたり(pp59−63)、リサーチ・クエスチョンが実際には何度も見直され、完成した時の論文の構成におけるものが現実に行われた研究当初のものとは異なっていたとしても構わないのだ、その方が読者にとってわかりやすいのだから(pp170-173)とか、臨床研究をしているなかでなんとなく気になっていたことを丁寧に説明してくれていて、非常に助かった。
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<OPAC> https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/Rg-hM6eXqIpu2kvVl3vTsnjMCse/description.html
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社会科学分野におけるリサーチ・クエスチョンの立て方にまつわる本。あくまで社会科学分野についての話なので、他の分野には適用できない。 研究を行う上では問いが必要だが、問いにもいろんな段階やレベルがある。良い問いを立てることが研究遂行には重要で、そのための色んな指標が世の中にはある。...
社会科学分野におけるリサーチ・クエスチョンの立て方にまつわる本。あくまで社会科学分野についての話なので、他の分野には適用できない。 研究を行う上では問いが必要だが、問いにもいろんな段階やレベルがある。良い問いを立てることが研究遂行には重要で、そのための色んな指標が世の中にはある。 とはいえ、問いは結局は良い研究のためだとすれば、問いの立て方や形式にこだわりすぎるのは本末転倒という気がする。本書ではリサーチ・クエスチョンの色んな条件が示されるが、ちょっと話が細かすぎるという印象。なぜそれが良いクエスチョンなのか、という部分の説明が乏しく、じゃあ別にその問いの立て方じゃなくてもいいんじゃない?と思った。
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最初に立てた問いが一直線に進んで結論まで進んでいくように論文では書かれているが、実際には問いは何度も修正されブラッシュアップされている。問いを立て、調査をし、問いを修正し、それが何度も繰り返される。良い問いを立てることが大切であるとよく言われるが、その問いはどのように立てればよい...
最初に立てた問いが一直線に進んで結論まで進んでいくように論文では書かれているが、実際には問いは何度も修正されブラッシュアップされている。問いを立て、調査をし、問いを修正し、それが何度も繰り返される。良い問いを立てることが大切であるとよく言われるが、その問いはどのように立てればよいのか知りたいと思って本を読んでいるが、一発で良い問いを立てることはできない。言われてみればもっともですね。著者によると修士研究者向けの入門書だそうです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
他の解説本ではあまり深堀されることのないリサーチクエスチョンについての解説。特に社会科学系においての「問い」は調査や研究、執筆が進んでいく上で変わっていく。反復行為が大事になる。また、論文についても完成系は一方通行であるが、作成に関しては後から問いをくっつけることもあるという現実的な指摘ついてもわかりやすく解説してあった。 大学の学部生で卒業論文を執筆し、今から修士の研究計画を立てる時期である自分にとってはタイミングの良い本であった。研究という作業を1通りやった人が読むとこれからの研究活動に活きる本だと思う。
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リサーチクエスチョン=疑問文形式の簡単な文章で表現した社会調査で設定される研究上の課題・問い ⇔テーマ・課題などの名詞との違い:研究の基本的な方向性・明確な回答の明示を想定して進めることを明示 ⇔平叙文(仮説)との違い:実証研究が問いに対する答えを探す活動だと明示する。 ...
リサーチクエスチョン=疑問文形式の簡単な文章で表現した社会調査で設定される研究上の課題・問い ⇔テーマ・課題などの名詞との違い:研究の基本的な方向性・明確な回答の明示を想定して進めることを明示 ⇔平叙文(仮説)との違い:実証研究が問いに対する答えを探す活動だと明示する。 2W1H:実態を明らかにする・因果関係を解明する問いで問題の本質に迫る →改善策・問題解決のための処方箋の問い ⇔5W1H:タイプが異なる複数のリサーチクエスチョンについてはそぐわない。 リサーチクエスチョンの3条件 ・意義:学術的 or 実証的な意義がある ・実証可能性:データに基づいて答えを出すことが出来る ・実行可能性:調査に使える資源・制約の範囲で答えを求めることが出来る 絞り込み型のサブクエスチョン: リサーチクエスチョンを比較的明確な答えが出るサブクエスチョンに落とし込む →具体的な調査項目の形に翻訳する。 ⇔拡張型のサブクエスチョン:試行錯誤の一環でリサーチクエスチョンを再構築 or 新たな調査研究による新たなリサーチクエスチョンの構築
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内容はとても為になるが、本自体が読みづらい。 言いたいことが堂々巡りしているように感じるし、主張がはっきりしない上に、著者が焦点に上げている「リサーチクエスチョンの正しい立て方」を長々と説明しているように感じられて読みにくい。 とはいえ、内容は全ての人にとって役立つものであるた...
内容はとても為になるが、本自体が読みづらい。 言いたいことが堂々巡りしているように感じるし、主張がはっきりしない上に、著者が焦点に上げている「リサーチクエスチョンの正しい立て方」を長々と説明しているように感じられて読みにくい。 とはいえ、内容は全ての人にとって役立つものであるため、その点は評価できる。
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<目次> 序章 論文のペテン≪詐術≫から学ぶリサーチ・クエスチョンの育て方 第1章 定義する~リサーチ・クエスチョンとは何か? 第2章 問いの内容を見きわめる~何について問うのか? 第3章 問いの目的について確認する~そもそも何のために問うのか? 第4章 「ペテン」...
<目次> 序章 論文のペテン≪詐術≫から学ぶリサーチ・クエスチョンの育て方 第1章 定義する~リサーチ・クエスチョンとは何か? 第2章 問いの内容を見きわめる~何について問うのか? 第3章 問いの目的について確認する~そもそも何のために問うのか? 第4章 「ペテン」のからくりを解き明かす~なぜ、実際の調査と論文のあいだにはギャップがあるのか? 第5章 問いを絞り込む~どうすれば、より明確な答えが求められるようになるか? 第6章 枠を超えていく~もう一歩先へ進んでいくためには? <内容> 大学生、修士レベルの論文を書くための問い=「リサーチ・クエスチョン」の立て方から論文を書いていくにあたっての考え方=「リサーチ・クエスチョン」の深化(進化)の流れを具体例を交えながら解いていく。ややくどい気もするが、わかりやすい本であった。
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