ひまわり の商品レビュー
『傑作!!』読み終わった瞬間叫んだ。障害のある方達がこんな風に暮らしていて、前を向いて進んでいるんだと初めて何かが心に突き刺さる。じっくりゆっくりと読書に向かう事ができた一冊でした。2025年の本屋大賞にノミネートされてほしい。
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主人公の朝宮ひまりは勤務中に事故に遭い、頸髄を損傷し四肢麻痺となる。 復職するためにリハビリに励むが、願いは叶わず、幼馴染の検察官のレオの勧めで弁護士になるための勉強を始める。 四肢麻痺の状況がほんとうに詳しく書かれていて、実際にそのような障がいを持ちながら、弁護士をされている方...
主人公の朝宮ひまりは勤務中に事故に遭い、頸髄を損傷し四肢麻痺となる。 復職するためにリハビリに励むが、願いは叶わず、幼馴染の検察官のレオの勧めで弁護士になるための勉強を始める。 四肢麻痺の状況がほんとうに詳しく書かれていて、実際にそのような障がいを持ちながら、弁護士をされている方がいるのだとあとがきを読んで驚いた。 どんな困難にも立ち向かっていくひまりを応援したい気持ちになった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
241214読了 10年間バリバリ働いてきた人が事故で急に四肢麻痺になってしまうのは想像を絶するほどの苦しくて辛い思いでいっぱいだろう。それでも前を向いて、ロースクールに入学して弁護士になって1人前に仕事をしたいという目標をやり遂げてしまうひまり。家族や幼馴染のレオ、ヘルパーのヒカルをはじめとする周囲のたくさんの人々の協力を得ることができたのはひまりのひたむきさからにじみ出る人間性だなと思う。 試験で六法全書に触れたことがなかった斎藤さんが休み時間にめくる練習をしている場面、音声入力ソフトを使用して良いという許可の大きな前進となった事務員の報告が明らかになる場面は特にぐっと胸にくるものがあった。 一生懸命に実直にやっていれば見てくれている人は絶対にいるし手を差し伸べてくれる。そういう人たちの愛を遠慮せず受け取り、でも絶対に無駄にしないことようにしていきたいと思った。
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突然の交通事故で身体が動かなくなってしまった、ひまり。会社も対応が冷たく退職して、知り合いの助言により弁護士を目指す事になった。読んでいるだけで大変さが伝わって来て、それを挫折せずに様々な困難を乗り越えていく姿がとても素晴らしい。実際に同様の弁護士さんがいると聞いて凄い人だなぁと...
突然の交通事故で身体が動かなくなってしまった、ひまり。会社も対応が冷たく退職して、知り合いの助言により弁護士を目指す事になった。読んでいるだけで大変さが伝わって来て、それを挫折せずに様々な困難を乗り越えていく姿がとても素晴らしい。実際に同様の弁護士さんがいると聞いて凄い人だなぁとつくづく思いました。
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新川帆立の筆力・表現力を再確認できる傑作。事故で頸髄損傷になりほぼ首から下が付随になったポジティブ・精力的な商社ウーマン・ひまりが、一念発起して弁護士になるまでの姿を描く感動作。下手な作者が書くとお涙頂戴で陳腐になってしまう物語を、最後まで一気に読ませるストーリテリングの上手さが...
新川帆立の筆力・表現力を再確認できる傑作。事故で頸髄損傷になりほぼ首から下が付随になったポジティブ・精力的な商社ウーマン・ひまりが、一念発起して弁護士になるまでの姿を描く感動作。下手な作者が書くとお涙頂戴で陳腐になってしまう物語を、最後まで一気に読ませるストーリテリングの上手さが際立つ。弁護士になるまでの道のりは、ご本人も通過した過程なのでお手の物。一生介護生活が当たり前の環境から、社会に役に立つ人間になろうとする前向きさで、必死の努力で打ち克っていく姿は美しく感動的。当然周囲の手厚いヘルプがなければ成就しないので、家族・ヘルパ・受験仲間を中心とする人々との共闘や軋轢も十二分に描かれている。「元彼の遺言状」に匹敵する現時点での代表作といえる。
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〜お知らせ〜 第358回ひまわり大賞は新川帆立さんに決定! (2024年)第358回ひまわり大賞の選考委員会が2024年12月12日茨城県内で開催され、新川帆立さんの『ひまわり』(幻冬舎)に決定しました。 新川帆立さんは1991年生まれ。 アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身。宮...
〜お知らせ〜 第358回ひまわり大賞は新川帆立さんに決定! (2024年)第358回ひまわり大賞の選考委員会が2024年12月12日茨城県内で開催され、新川帆立さんの『ひまわり』(幻冬舎)に決定しました。 新川帆立さんは1991年生まれ。 アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身。宮崎県宮崎市育ち。 東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。 第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に 『元彼の遺言状』でデビュー。 他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理 『競争の番人』 『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』 『縁切り上等!』 『女の国会」などがあります。 〜審査員長選評(ひまわりめろん氏)〜 著者の新境地と呼ぶにふさわしい1作。著者らしい軽やかで読みやすい文体はそのままに、重たいテーマを明るく描いています。突然の事故により四肢麻痺となった主人公が司法試験合格を目指すなかで様々な人の助けを得ながら不断の努力を続ける姿は、まさに太陽に向かって真っ直ぐに力強く伸びて花を咲かせる「ひまわり」を彷彿とさせ、「ひまわり大賞」の名ににふさわしい物語でした。おめでとうございました。
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圧倒的な不利な条件を克服して弁護士になった方をモデルにしつつ、帆立先生がアレンジを加えて執筆された小説。この本を読んで、私自身、自分の置かれた環境、状況に言い訳して法曹にチャレンジしないのは辞めようと思った。 元々帆立先生はストーリーの筋はしっかりしていたが、心情描写に改善の余...
圧倒的な不利な条件を克服して弁護士になった方をモデルにしつつ、帆立先生がアレンジを加えて執筆された小説。この本を読んで、私自身、自分の置かれた環境、状況に言い訳して法曹にチャレンジしないのは辞めようと思った。 元々帆立先生はストーリーの筋はしっかりしていたが、心情描写に改善の余地があると思っていたが、その弱点を本作で克服されている。本当に器用な方だと思う。
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商社でバリバリ働いていた矢先、交通事故で四肢麻痺になってしまったひまり。 事故に遭ってからのリハビリ生活や司法試験に向けて受験勉強は、まさに血の滲むような努力の日々。 こんなすごいことができるのは小説だからね…と思ったら、実際に四肢麻痺で音声ソフト使用で司法試験に合格された弁護士...
商社でバリバリ働いていた矢先、交通事故で四肢麻痺になってしまったひまり。 事故に遭ってからのリハビリ生活や司法試験に向けて受験勉強は、まさに血の滲むような努力の日々。 こんなすごいことができるのは小説だからね…と思ったら、実際に四肢麻痺で音声ソフト使用で司法試験に合格された弁護士さんがいらっしゃるとのこと。 これにはビックリ。 この本の中で心に残ったのは、「安静は麻薬です。」という言葉。作中では身体的な意味で使われていたけど、心もきっとそう。何か自分に不自由な部分があったとしても、活動を止めてはだめなんだろうなと思った。 先日読んだ福場将太さんの本でも、人の手を借りたとしても誰かの役に立ちたいというようなことが書かれていて、通じるものがあるなと思った。 素敵な本に出会えました。
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新川さん、キャリア初の上製本(ハードカバー)。 これまでは並製本(ソフトカバー)だったから…という訳でもないのですが、作品の質も少しランクアップしたように思いました
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読みはじめから心掴まれ、 ことばの表現ひとつひとつがわたしを小説の世界へとのめり込ませる ひまりの負けず嫌いなところが、自分自身のリハビリを続ける活力になっているんだなと感じて、'応援'したくなった。 '自分の身体、未来、可能性のために、自分で頑...
読みはじめから心掴まれ、 ことばの表現ひとつひとつがわたしを小説の世界へとのめり込ませる ひまりの負けず嫌いなところが、自分自身のリハビリを続ける活力になっているんだなと感じて、'応援'したくなった。 '自分の身体、未来、可能性のために、自分で頑張らなくちゃいけない。誰に頼まれたわけでもない。仮に誰かに止められても、やるんだ。リハビリを。' 2024下半期たくさんの良い本に出会えたけど、こちらはずば抜けて読んで良かったと思える小説でした。
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