青い絵本 の商品レビュー
定年後にあたる人生の話のような気がするがこの年代から年取った人は、子供も親も苦労しているではないかと思う「絵本」を通しての物語ではあるが、人によって違う。私たちは幼少から中学生まで皆で遊ぶ事しかなかった。「絵本」を買って欲しかった、この本を読んで、現在の時代のような気もする。
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以前『ホテルローヤル』を読んだ時に、従業員のエピソードがあったことを思い出した。 何も求めず、受け入れる事で生を繋いでいる、そんな印象を受けた。 この短編集を読むと、無性に彼女を思い出す。 でも、ここに登場する人達は、諦めのその先に自らたどり着けている。 一番しんどい時間を過ぎた...
以前『ホテルローヤル』を読んだ時に、従業員のエピソードがあったことを思い出した。 何も求めず、受け入れる事で生を繋いでいる、そんな印象を受けた。 この短編集を読むと、無性に彼女を思い出す。 でも、ここに登場する人達は、諦めのその先に自らたどり着けている。 一番しんどい時間を過ぎた後の穏やかな感情 私はまだその境地にいけない、そんな生き方をしてきてない。 だから、彼女達の背景に勝手に涙する。
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好きな話は「卒婚旅行」、印象が強かったのは表題作の「青い絵本」だった。卒婚旅行はその後の2人の生活、関係が気になる。青い絵本は読んでいる最中にいろいろな青をイメージした。
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北海道の美しさと共に、鮮明に青のイメージが広がる絵本に関わる人たちの短編。 今まで読んだことのある激しい展開より、心地よい静けさを感じ、それでも心に深く刺さる心情描写、やるせなくも最後は澄んだ気持ちになれました。 鍵 key、いつもどおりが沁みました。他愛のない日常のありがたみを...
北海道の美しさと共に、鮮明に青のイメージが広がる絵本に関わる人たちの短編。 今まで読んだことのある激しい展開より、心地よい静けさを感じ、それでも心に深く刺さる心情描写、やるせなくも最後は澄んだ気持ちになれました。 鍵 key、いつもどおりが沁みました。他愛のない日常のありがたみを感じます。それぞれの人生への捉え方にぐっと深みがありました。 喪失と再生の繰り返しなのだなと思います。様々な岐路に立ち、その先に人生の終焉をも考えさせられるようになってきました。なのに、本当に自分の足で歩くときが来た。やはりそう感じるのは、まだまだだと、背中を押されているようでした。
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セラピスト、書店員、作家、編集者など人生の岐路に立つ女性たちのそばにある絵本。それぞれの人生と深く関わる絵本と彼女たちの来し方行く末を描く5つの短編。 年齢的に近い女性たちが多いからか、読んでいて人生後半での迷いや諦め、これまでの人生への想いなど様々な感情が湧き起こった。 作者...
セラピスト、書店員、作家、編集者など人生の岐路に立つ女性たちのそばにある絵本。それぞれの人生と深く関わる絵本と彼女たちの来し方行く末を描く5つの短編。 年齢的に近い女性たちが多いからか、読んでいて人生後半での迷いや諦め、これまでの人生への想いなど様々な感情が湧き起こった。 作者の端正で乾いた文章がそういった思いを決して感情的にではなくなぞってくれて心地いい。 ただ、その分長編の時と比べるとやはりあっさりし過ぎていて少し物足りなく思った。 やはり桜木さんは長編がいいな。
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人生も後半にさしかかった女たちの短編集。 苦しかったことも嬉しかったことも時間とともにその人の一部となる。喜びばかりではない人生だからこそ、彼女たちのそばに『絵本』があるのかなと思った。 おとなの絵本というのがあるけれど、子どものための絵本でも、人と出会うと心に深く残る作品であっ...
人生も後半にさしかかった女たちの短編集。 苦しかったことも嬉しかったことも時間とともにその人の一部となる。喜びばかりではない人生だからこそ、彼女たちのそばに『絵本』があるのかなと思った。 おとなの絵本というのがあるけれど、子どものための絵本でも、人と出会うと心に深く残る作品であったりする。 それぞれの短編は静かな語り口だ。初めて読んだ作家さん、とても優しい。彼女たちの未来と、北海道の寒さに思いを馳せる。冬に読めてよかった一冊。 本作に付録として入っていた、たかしろこうこの『青い絵本』は、作品を読んだ後に読むのをおすすめしたい。いつ読んでも差し支えはないけれど、じんわりと心に沁みてくる。
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絵本をモチーフにした短編。 どのお話も 静けさを感じました 「何もない1日」「いつもどおり」 が本当は大切で幸せ何事なんですね どれも良かったですが私は「青い絵本」が好きです。 「あお」絵本として読みたくなりました。 他のお話に出てくる 絵本も読んでみたくなりました
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北海道を舞台に別れについて描かれた短編集だった。 それぞれが繋がっていたりするのかと思いながら読んだけどそんなこともなく。 遠く離れた九州に住んでいるからか、北の大地の情景があまり想像できなかったのが、そこまで感情移入できなかった理由かしら。
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表紙のイラスト窓からそそぐ光の美しさテーブルとイスが映えて見えて素晴らしいと思いました。5編の短編小説でしたが、心に沁みいるお話ばかりでした。中でも気に入ったのは卒婚旅行でした。離婚はせずお互い卒婚して自由にふるまうとのことが印象に残りました。私たちの夫婦も今そのような状態あるか...
表紙のイラスト窓からそそぐ光の美しさテーブルとイスが映えて見えて素晴らしいと思いました。5編の短編小説でしたが、心に沁みいるお話ばかりでした。中でも気に入ったのは卒婚旅行でした。離婚はせずお互い卒婚して自由にふるまうとのことが印象に残りました。私たちの夫婦も今そのような状態あるかも知れないと思っています。卒婚旅行してみたいです。あなたもこの深い話を読んで考えてみてください。
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様々な絵本をモチーフにした少々ほろ苦い5篇の小説。 ある程度の年齢を超えた者には切実であったり、痛みを想起させたり、悔恨を味わうようなじっくり味わえた小説だった。 離れがたいとは思わないけれど、一緒にいたいとも思わない、無理して一緒にいたくない卒婚夫婦。 病院の姑と嫁、そして上...
様々な絵本をモチーフにした少々ほろ苦い5篇の小説。 ある程度の年齢を超えた者には切実であったり、痛みを想起させたり、悔恨を味わうようなじっくり味わえた小説だった。 離れがたいとは思わないけれど、一緒にいたいとも思わない、無理して一緒にいたくない卒婚夫婦。 病院の姑と嫁、そして上手に嘘のつけない息子。 老々介護しながら3個の動脈瘤を抱える夫。 50年続いた書店を閉める寿々の夫は投身自死していた。 末期の病を患った妻は「いつもの生活がしたい」と今際の望み、日常へと戻りたがる。 死期を悟った継母からの絵本の挿画依頼から、残された者の生きていく意志を描いていた。 短い小説だったが、それぞれ内容の深い沁みる小説だった。
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