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DTOPIA の商品レビュー

2.8

270件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    37

  3. 3つ

    94

  4. 2つ

    70

  5. 1つ

    25

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2026/04/18

久々に小説を読んだ。 出版社から出ている本でこんなに植民地主義や「国」の決める規範への違和感やそこから逸脱する者から見た世界への眼差しを描いている本があるんだ、という驚きを抱いた。 でもその一方で「これは小説なのか?」という疑問もあり……一般的な起承転結ではなく、主人公から見た現...

久々に小説を読んだ。 出版社から出ている本でこんなに植民地主義や「国」の決める規範への違和感やそこから逸脱する者から見た世界への眼差しを描いている本があるんだ、という驚きを抱いた。 でもその一方で「これは小説なのか?」という疑問もあり……一般的な起承転結ではなく、主人公から見た現在、そして過去の世界のドキュメンタリー風な説明のように感じて(これは私が最近あまり小説を読んでないから抱いた感覚かもしれない)、新しいなと感じた。

Posted byブクログ

2026/04/13

リアリティショーを舞台とした冒頭から物語が始まり、途中から登場人物たちのマイノリティ的アングラ世界で育った生い立ちが挟まれる構成で、それぞれは独立した筋書きとして面白く読めるが、そのバックグラウンドがあるからいったい何なのか?という疑問が浮かび、話の終わり方に際しても、その意図や...

リアリティショーを舞台とした冒頭から物語が始まり、途中から登場人物たちのマイノリティ的アングラ世界で育った生い立ちが挟まれる構成で、それぞれは独立した筋書きとして面白く読めるが、そのバックグラウンドがあるからいったい何なのか?という疑問が浮かび、話の終わり方に際しても、その意図や繋がりが自分はあまり見出せなかった。

Posted byブクログ

2026/04/02

 芥川賞受賞作。恋愛リアリティ番組という、実際には作られて放送されている、あまり知らない部類の話を舞台にしていて、その男女を巡る色恋沙汰な話なのかと思いきや、むしろそれは単なる舞台であり、明らかにそこに登場する人物を通して、現代における人種、戦争、性、社会、世界などの捉え方に疑問...

 芥川賞受賞作。恋愛リアリティ番組という、実際には作られて放送されている、あまり知らない部類の話を舞台にしていて、その男女を巡る色恋沙汰な話なのかと思いきや、むしろそれは単なる舞台であり、明らかにそこに登場する人物を通して、現代における人種、戦争、性、社会、世界などの捉え方に疑問を投げかける作品である。  三人称的に文章は描かれながら、『 』の使い方で、明らかに登場人物が「話している」ように、だがそれはテレビでよく見る字幕で正しくは伝えられておらず、敢えてミスリードを誘うように多用され、このデートピアという番組が本編、追跡版などであると同様に、その一部としてしか理解させてもらえないようで、まさにモニタなどを介しているような、別世界を感じさせる。  とは言うものの本来の恋愛リアリティの主ではないところが、実は文量的にも主であり、それは別世界でなく、明らかに今の世界への問題提起なのであろう。  なかなかに一読しただけでは理解はできなかったというのが本当のところかな。  この作家の他の作品も見てみるか。

Posted byブクログ

2026/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ここのところ、こういうリアリティショー題材の小説って増えてるような気がする。装丁が気になっていたもの。芥川賞受賞作。個人的には合わない方の純文学だった。

Posted byブクログ

2026/03/08

恋愛バラエティというのは実際テレビでもネット配信でも見かける。南の島で開かれた「デートピア」そこに参加した1人のヒロインと10人の男。それぞれ国籍も人種も別、が、黒人はいない。 集められた島で、モモとキースは再開する。2人は10代の頃、親や国に言わせれば、加害者と被害者と呼ばれる...

恋愛バラエティというのは実際テレビでもネット配信でも見かける。南の島で開かれた「デートピア」そこに参加した1人のヒロインと10人の男。それぞれ国籍も人種も別、が、黒人はいない。 集められた島で、モモとキースは再開する。2人は10代の頃、親や国に言わせれば、加害者と被害者と呼ばれるような因縁があった。 いわゆる社会問題と言われるような、いくつかの情勢を交えながら、途中から話が時系列に語られる。モモという人物が、一人称なのか三人称なのか、私には理解しづらいまま、過去が紹介される。 全く別の世界の話のようでもあり、身近な話のようでもあり、読み慣れない物語に当惑しながらも、惹かれるものを感じて、何とか最後まで読み通した。結構、疲れた。

Posted byブクログ

2026/03/07

正直に言うと私にはあまり「好き」と言えない作品。共感できないほどの気持ち悪さ、時に文章が頭に入ってこないほどの痛々しさ。でも、だからこそ強烈に記憶にこびりついている。 作中の「歴史上のこれ以前には逆行できない」という言葉が残っている。万人受けは絶対にしない。でも、このヒリヒリした...

正直に言うと私にはあまり「好き」と言えない作品。共感できないほどの気持ち悪さ、時に文章が頭に入ってこないほどの痛々しさ。でも、だからこそ強烈に記憶にこびりついている。 作中の「歴史上のこれ以前には逆行できない」という言葉が残っている。万人受けは絶対にしない。でも、このヒリヒリした人間関係や、現代の息苦しさを体感したい人にはオススメ。読む人を選ぶかな

Posted byブクログ

2026/03/04

南国のリゾート地の波際のように人種、戦争、ジェンダーと様々なトピックが満ちては引いていく。内容もリゾートの日差しのように暗いところをスカッと照らしてくれる爽快さもあれば、肌を焼くように熱く、痛くもある。そんな本だと思いました

Posted byブクログ

2026/03/03

全然、全く分からなかった。ちんぷんかんぷん。 何の話?人種差別?性マイノリティー?現実と虚構?分からないなりにかい摘んでこんな感じのことを言ってるのかなー。これが限界!

Posted byブクログ

2026/02/28

歯切れの悪い言葉だが、理解できそうな部分もあれば、全く理解の及ばない部分もある、自分にとっての稀有な作品であると言ってもいいかもしれない。 デートピアという地点から物語が始まり、いくつかのポイントから物語が大きくステージ移動する。 それでもまたデートピアに戻る。 デートピアに始ま...

歯切れの悪い言葉だが、理解できそうな部分もあれば、全く理解の及ばない部分もある、自分にとっての稀有な作品であると言ってもいいかもしれない。 デートピアという地点から物語が始まり、いくつかのポイントから物語が大きくステージ移動する。 それでもまたデートピアに戻る。 デートピアに始まり、デートピアに戻るということだ。 エンタメ小説を読んでいる時には味わえない感覚だった。

Posted byブクログ

2026/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

島を舞台に各国の男性がミス・ユニバースを争う恋愛リアリティショー 「DTOPIA」の日本人代表キース。彼の暗い過去を知る者はこの島には私1人しかいない。 「DTOPIA」という華やかな恋愛リアリティショーを舞台にしながら、本作が描くのはその狂騒ではなく、主人公キースの剥き出しの半生だ。読み終えた今も、「常に鋭利な刃物に触れている」ような、ヒリヒリとした緊張感が指先に残っている。 物語の肝は、観測者であるモモの視点だ。かつて自らの身体の一部をキースに委ねたという、暴力的なまでの共有体験。それゆえにキースを「お前」と呼び、自分の一部のように捉えながらも、彼が自分を置いて自由に世界へ羽ばたいていく姿に微かな苛立ちを覚える。その**「近すぎるゆえの、湿った独占欲」**のような距離感がリアルだ。 何より胸を突いたのは、モモが「大切な友人のルーツにすら、自分は全く興味を持てていなかった」と自覚するシーンだ。私たちは日々、数多の社会問題に囲まれている。けれど、どれだけ正義を謳っても、一人の人間が真に心を砕ける範囲には残酷なまでの限界がある。「社会的に重要だとわかっていても、興味が持てない」――。私自身、作中の問題すべてに寄り添うことは無理だった。けれど、その「限界」こそが人間の真実なのだと、この本は静かに突きつけてくる。 この一冊を、SNSで熱心に正義やマイノリティの権利を語る人々に薦めたい。「あなたの視線が向いている先はわかった。けれど、その視線の反対側にあるものまで、あなたは本当に見えているのか?」と。

Posted byブクログ