人魚が逃げた の商品レビュー
「人魚が逃げた」をキーワードに、年上の恋人に引け目を感じる男、明日米国に旅立つ娘を案ずる母、好きな絵の収集が高じて妻に離婚を突きつけられた男、賞にノミネートされた小説家、銀座のクラブのママ、それぞれがが銀座という街でそれぞれの岐路である選択をしていく現代のお伽話。 それぞれの登...
「人魚が逃げた」をキーワードに、年上の恋人に引け目を感じる男、明日米国に旅立つ娘を案ずる母、好きな絵の収集が高じて妻に離婚を突きつけられた男、賞にノミネートされた小説家、銀座のクラブのママ、それぞれがが銀座という街でそれぞれの岐路である選択をしていく現代のお伽話。 それぞれの登場人物が、銀座の街ですれ違い、ゆる〜く繋がっているという連作短編的な手法で書かれた長編になるのかな? それはさらにエピローグで、あそこに出てきた子はあのお伽話の主人公だったのか!という楽しみも。 全編で感じたのは、他人が見ている景色と自分が見ている景色は違うということ。同じ言葉でも、立場によって違う意味を持ち、それ故に人は誤解をし、勝手に思い悩み、それが悪い結果に結びつくこともあるということ。だからこそ言葉を使って、素直に思いを伝えることの大切さをこの物語は伝えているのだと感じた。 銀座の街が舞台というのもこのファンタジーにピッタリだけど、それはちょっと前の銀座という感じかな。今は、ファストファッションの店が幅を利かせ、スーツケースを引いたインバウンドで溢れた街になってしまった銀座は、ちょっとこのイメージではないような。 田中達也さんの手による表紙が物語にリンクしていてそれも素敵でした。
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銀座と人魚姫?銀座とおとぎ話?なかなか共通点が見つからないと思って著書を手に取るが、ふっと考えてみると銀座の昼と夜、これこそ夢がありこの街の変貌自体がファンタジーではないだろうか?という気持ちで読みす進めていく、思った通り「王子が人魚が逃げた姫を探す」というテーマを軸に進んでいく...
銀座と人魚姫?銀座とおとぎ話?なかなか共通点が見つからないと思って著書を手に取るが、ふっと考えてみると銀座の昼と夜、これこそ夢がありこの街の変貌自体がファンタジーではないだろうか?という気持ちで読みす進めていく、思った通り「王子が人魚が逃げた姫を探す」というテーマを軸に進んでいくが、同じ場所で同じ時間を共有する5人の物語が絡み合い進んでいく、著者の小説でいつも楽しませて頂く技術?視点の切り替え、それぞれの心情の変化や心の動きの描写が素晴らしい、ついついこの先どうなるか?気になって仕方ない!著書では特に歳の離れた恋人同士の互いに映る相手の様子、それぞれの想いがそれぞれの視点でわかった時、大きな感動に包まれる。 現実とファンタジー独特の世界観に元気を頂く
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短編かと思ったら、私の中ではしっかり長編でした。 女性だけでなく、男性や幅広い年齢層の方に読んでもらえたらな、と思った作品でした。 読み終えた時に、幸せになれる作品だと思います。
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現実世界の銀座、歩行者天国とファンタジーの世界を行ったり来たり、優しくて心の温かい人たちとのすれ違いのストーリー。 アンデルセンの童話「人魚姫」も人によって少しずつ印象が違い、目の前にいる人の言葉だって逆に捉え方が違うと違ってしまう。 どうぞ皆さん、しあわせになりますように…と...
現実世界の銀座、歩行者天国とファンタジーの世界を行ったり来たり、優しくて心の温かい人たちとのすれ違いのストーリー。 アンデルセンの童話「人魚姫」も人によって少しずつ印象が違い、目の前にいる人の言葉だって逆に捉え方が違うと違ってしまう。 どうぞ皆さん、しあわせになりますように…と 俯瞰して見ることの出来る小説でした。
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まず、表紙がティファニーみたいな色で、帯もキラキラしていて宝石を買ったような気持ちになりました♡かわいい〜♡ 童話を読んだかのようなファンタジーが盛り込まれていた今作でした…(人*´ω`)。*゚+✧ 青山さん人と人とがつながっていく作品が多いのですが、今回もつなが...
まず、表紙がティファニーみたいな色で、帯もキラキラしていて宝石を買ったような気持ちになりました♡かわいい〜♡ 童話を読んだかのようなファンタジーが盛り込まれていた今作でした…(人*´ω`)。*゚+✧ 青山さん人と人とがつながっていく作品が多いのですが、今回もつながっていきます♡ 青山さんの小説!と言ったら欠かせないあのアーティストの方も物語に繋がりはじめて、青山さんの愛に溢れていて嬉しい気持ちになりました♫ 王子とは誰なのか、人魚とはだれなのか… 読んでみてください♫ 私も王子にあってみたい…♡
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人の思いは口にしないと分からない。言葉で伝え合う大切さを教えてくれる物語で、言葉で伝える事が出来ない人魚姫をテーマにすることでより物語に深みが増す。 童話に出てくる王子様の本音も、この作者の語りに寄って知らされるという新しい発見もあった。 人魚姫の王子様は、青山美智子さんのお陰で...
人の思いは口にしないと分からない。言葉で伝え合う大切さを教えてくれる物語で、言葉で伝える事が出来ない人魚姫をテーマにすることでより物語に深みが増す。 童話に出てくる王子様の本音も、この作者の語りに寄って知らされるという新しい発見もあった。 人魚姫の王子様は、青山美智子さんのお陰で愚鈍な王子ではなくなった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
完全に自分の偏見です。 何冊か青山さんの本を読んできたけど、私は苦手なのかもしれない。なにを綺麗事を!とか、そんなうまくいくわけないって。とか思ってしまう私は捻くれてる?あと登場人物が作家の思う通りに動かされてるような感じが否めなくて、物語のための性格というか、そんなの当たり前と言ったらそうだけど…ここらへんはうまく説明できない。 ただ最後の章で色々伏線回収?してたのは面白かった。
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青山美智子さんの小説は その時の自分の幸福度次第で 感想が随分と変わる気がする。 イライラ、モヤモヤしている時に読むと 小説の言葉が、そんなキレイゴトなんかで 世の中うまくいったら、苦労しないわ! そんないい人なんかいるわけない!! っと反発したくなったり、 反対に、気持ちが安定...
青山美智子さんの小説は その時の自分の幸福度次第で 感想が随分と変わる気がする。 イライラ、モヤモヤしている時に読むと 小説の言葉が、そんなキレイゴトなんかで 世の中うまくいったら、苦労しないわ! そんないい人なんかいるわけない!! っと反発したくなったり、 反対に、気持ちが安定している時に読むと 心に深〜く沁みて、そうそう!って同感できる。 今回は、離婚した男性の懐中時計の章がとても心に響いた。 p.87 ひとりの人間の中に清濁混合の複雑な感情があり、常にその中からいずれかの自分を選び取りながら生きているのだと・・・・。 p.95 人と人をつなぐのは、結局、愛とか恋より、信頼と敬意なのよ。...中略...今の私は、一日一日を気持ちよく過ごせることのほうが大事。若くはないからこそ、これからの人生で、普段の日々を楽しく味わっていくことのほうが大事。
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ちょっとファンタジーでメルヘンな感じが合わなかった 絵画や芸術が出てきて気になった 元俳優希望の新社会人と元手タレのホステス、本心を言葉で伝えないことによるすれ違いにはなるほどー。気付いてよかった。 どれも青山美智子さんらしいハートフルで細かいつながりが良かった。え?浦島太郎⁈何...
ちょっとファンタジーでメルヘンな感じが合わなかった 絵画や芸術が出てきて気になった 元俳優希望の新社会人と元手タレのホステス、本心を言葉で伝えないことによるすれ違いにはなるほどー。気付いてよかった。 どれも青山美智子さんらしいハートフルで細かいつながりが良かった。え?浦島太郎⁈何回もページを戻りました。
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2.5くらいかな? やっと読み終わりました。 うーん、今回はメルヘンチック過ぎて 私にはチャンネルが合わなかったな…。 題名がキャッチーなだけで、特に何も残らなかったかな。 人の恋愛とか正直どうでもいい。 日本人は遠回しな言い方とか、主語を省くから勘違いされて面倒くさい。
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