まず良識をみじん切りにします の商品レビュー
短編集。それぞれの話は面白く読めるのだが、結末がどれも物足りない。 最後に何かドンデン返しするとかして、やられた感をもっと出すようにすれば、なおよかった。 文章の一つ一つが洗練されたおり、次回作にも期待したい。
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息子が「どうしても読んで欲しい」と熱烈にオススメしてくるので読みました。 期待値が高すぎたのでしょうか。「あれ、思ってたのとちょっとちがう」となりながら読破しました。 「そうだ、デスゲームを作ろう」は、展開が気になってワクワクしながら読みました。そううまくいくわけないよなあ……...
息子が「どうしても読んで欲しい」と熱烈にオススメしてくるので読みました。 期待値が高すぎたのでしょうか。「あれ、思ってたのとちょっとちがう」となりながら読破しました。 「そうだ、デスゲームを作ろう」は、展開が気になってワクワクしながら読みました。そううまくいくわけないよなあ……と思っていたら。 一番好きなのは「完全なる命名」 考えれば考えるほどドツボにハマって訳がわからなくなることってるあるよなあと共感しました。 子どもの名付け一つでここまで話を展開できるのはすごいですね。新米お父さんの奮闘を楽しく読みました。
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我々の常識をぶった斬る5つの物語が収録されている。どれもどこか奇妙で違和感のある話だが、だからこそ惹きつけられる。私は特に、命名にまつわる話が一番印象に残った。
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なるほど「六人の嘘つきな大学生」の著者だったのかと、読み終わってから気づき納得。それぞれが独特な個性を発揮した作品ばかりが集められた短編集でした。
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たしかにヘンすぎる話ばかり。良識なんか無くなったら人の本性ってこうなんだろうなと思わずにいられない。 「そうだ、デスゲームを作ろう」 デスゲームを作るという思い付きがヘン。嫌いな人のためにここまでお金と時間をかける花籠アッパレ。 「行列のできるクロワッサン」 いきすぎた集団心理...
たしかにヘンすぎる話ばかり。良識なんか無くなったら人の本性ってこうなんだろうなと思わずにいられない。 「そうだ、デスゲームを作ろう」 デスゲームを作るという思い付きがヘン。嫌いな人のためにここまでお金と時間をかける花籠アッパレ。 「行列のできるクロワッサン」 いきすぎた集団心理。絵美さんの追い込まれ具合、ここまでいくと怖いけどなんか分かる。 「花嫁がもどらない」 花嫁が気持ち悪がったものとは? キモイキモイ言いながら公然と他人を攻撃していく様子がユーモアたっぷりに描かれていて笑ってしまいました。 「ファーストが裏切った」 やってはいけないことをやってしまう。その心理は分かるけど野球に興味がないのであまり入り込めなかった。 「完全なる命名」 これが一番ヘン!妄想がすごすぎるよ伊藤。まあ親心と言ったらそう…かな? 完璧な命名を求めて繰り返される伊藤の暴走が面白い!
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まるで「世にも奇妙な物語」。 個人的には、野球の話と命名の話がツボ。 野球の話:一線を越えてしまうこと、理解できないけど、なんとなく理解できる、気持ちはわかる。 命名の話:子をもつ親なら誰もが共感する。名をつけることの責任。絶対の正解なんてない。オチもよかった。
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「そうだ、デスゲームを作ろう」 学生時代から「辛抱」をしてきた男。 いじめられ、中学受験をし、東大に受かった。社会人になってからも人生は薔薇色にならない。 日常的に取引先からパワハラを受けている。いつしか殺意を持つようになり、日頃見ていたNetflixからデスゲームを作って、復讐...
「そうだ、デスゲームを作ろう」 学生時代から「辛抱」をしてきた男。 いじめられ、中学受験をし、東大に受かった。社会人になってからも人生は薔薇色にならない。 日常的に取引先からパワハラを受けている。いつしか殺意を持つようになり、日頃見ていたNetflixからデスゲームを作って、復讐することを思いつく。 別荘を手に入れ、自作のゲームと凶器を作る。一年間、貯金を全て使い果たし、会場を完成させた。 いざ、恨みの相手をデスゲームに参加させるも、自分の思い描いていたシナリオ通りに進まず、すぐに恨みの相手は死んでしまう。 「行列のできるクロワッサン」 吉祥寺の自宅の近くに新しいパン屋ができている。 10人ほどの行列だ。クロワッサン専門なので絵美にとっては興味のないお店だった。 しかし、行列は日を追うごとに長くなっていく。最初は一緒になって行列をバカにしていた友達たちもそのクロワッサンを食べるようになっていた。 やがて行列は常識を超えた長さになってくる。県をいくつも跨いだ長さへと。 夫や娘は絵美に並ばせることを憚り、本当はクロワッサンを食べたかったことを隠していたことが判明。 世間ではクロワッサンを食べていることが当たり前のこととなった。そして、その事実は高校時代の絵美の貞操の話を思い起こさせる。 自分だけが処女なのではないか、自分だけがクロワッサンを食べていないのではないか。 絵美は行列に並ぶことを決断する。 お店で装備を整えた。思わぬ出費で、最後に保険を勧められたがそれは断った。 実際に行列に並ぶと、さのハードさに耐えられなくなり、前の行列に置いて行かれてしまう。 夜中に少しでも郷里を縮めようとしたことが災いして、割り込みに襲われてしまう。 病室で目覚めた絵美はパニックを起こす。 しかし、夫と娘とアメリカに居住地を移したことで改善。ある日、家の近くで見かけたことのなかった行列を発見する。 「花嫁が戻らない」 突然、「気持ち悪い」と言い会場を抜け出し部屋の中に篭ってしまった花嫁。 皆、真剣に気持ち悪い原因を考えそれを取り除こうと考えるが答えは出ない。 やがて、それぞれの「気持ち悪い」を発言するだけになり会場では大きな争いが起こってしまう。 「ファーストが裏切った」 やってはいけないことをやりたくなってしまうこと。 普段やらないのは膜があるから。 プロ野球大卒ルーキーが立て続けにミスをした後、自分のチームの妨害を始めた事件。そのルポ記事のていで話が進む。 結果、なぜ本人がそんなことをしたのかはっきりとは明かされないが、友達の証言で、膜の概念に語り手はたどり着く。 「完全なる命名」 妄想癖のある男が息子の名付けに悩む。 どんな名前をつけても良からぬ空想をしてしまう。最後には忠信という名前をつける。 この話が笑えて面白かった。
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掲載順て大事なんだなと思った本。 1話目のデスゲーム、2話目のクロワッサンは面白い。それ以降のファースト、花嫁は面白みが分からず、その流れで読んだ命名もいまいち。上げて下げてという感じ。 他の方も同様な感想が多く、自身の良識が平均値であることを解らせられた。
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こういうんじゃないんだよなぁー。面白かったけど、なんか違うんだよなぁー。些末でバカバカしい話を壮大にビルドアップするような短編集で、これはこれで悪くはないんだけど、浅倉さんに求めてるのはこんなんじゃない。どの話も一定のパターン化しているのではじめは良くても段々飽きてくる。デスゲー...
こういうんじゃないんだよなぁー。面白かったけど、なんか違うんだよなぁー。些末でバカバカしい話を壮大にビルドアップするような短編集で、これはこれで悪くはないんだけど、浅倉さんに求めてるのはこんなんじゃない。どの話も一定のパターン化しているのではじめは良くても段々飽きてくる。デスゲームとクロワッサンの話は面白く読んだが、花嫁の話は読んでてイライラしたし、選手の話もたいしたオチがなくて消化不良。次作こそ本格的なミステリーおなしゃす。
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常識ではまず考えられないことが次々に起こるのが本作である。まず良識をみじん切りにしなければ、違和感と不快感にまみれるだけで終わること必至である。だが、ひとたび良識を切り刻んでしまえば、時にはすっきりとすることがあるかもしれない。それどころか、秘かに拍手を送ってしまうかもしれない。...
常識ではまず考えられないことが次々に起こるのが本作である。まず良識をみじん切りにしなければ、違和感と不快感にまみれるだけで終わること必至である。だが、ひとたび良識を切り刻んでしまえば、時にはすっきりとすることがあるかもしれない。それどころか、秘かに拍手を送ってしまうかもしれない。恐ろしい一冊である。
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