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白紙を歩く の商品レビュー

3.9

7件のお客様レビュー

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2024/12/09

本好きの小説家志望『明戸類』と陸上部の有名人『定本風香』。 接点がなかった二人の少女が、本を通して自分を見つけようとする。 良くない意味の本好きが新鮮だった。押し付けがましく独善的。小説の力を信じ過ぎている。小説を書いているがバッドエンドにしかならない。 方や『走れメロス』に真っ...

本好きの小説家志望『明戸類』と陸上部の有名人『定本風香』。 接点がなかった二人の少女が、本を通して自分を見つけようとする。 良くない意味の本好きが新鮮だった。押し付けがましく独善的。小説の力を信じ過ぎている。小説を書いているがバッドエンドにしかならない。 方や『走れメロス』に真っ当な感性でツッコミ「合わない」とはっきり自覚する定本さん。 本好きこそ、読むべきだと思うフレーズがたくさんありすぎて、まだ消化しきれていない。

Posted byブクログ

2024/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館の新刊コーナーで出会った本。 高校生向けよね、と思いつつ、類の気持ち、遠い遠い高校時代に感じていた外界への怒りや自分の非力感を思い出しながら、一気読み。 この物語は、風香のキャラクターこそがキモだと思う。 どうしても本が読めない、面白さがわからない、ということを、具体的に、メロスや星の王子様のピンとこなさとして場面場面でいろいろ説明してくれて、それも、本好きな身からすると、なかなかに新鮮。 風香のモデルは、いるのかな? 最後の校内マラソン大会、この運びは、二人が出会った時点の描写から予想した通り、だけど、こういう結果になる、というそのストーリーを読むことに意味があるわけじゃない、283ページ(400字詰原稿用紙509枚)に及ぶこの物語、そのうち読んだことすら記憶の彼方に行ってしまって、私自身の白紙のページになるのかもしれないけれど、読んでいる間、私は確かにここに書かれた世界を楽しみました!。

Posted byブクログ

2024/12/04

とても時間が掛かってしまった あまりの噛み合わなさに どーーなる??と思いつつ進む なるほど・・・

Posted byブクログ

2024/11/17

なんだかいろいろなものが突っ込まれていて、 ごちゃごちゃしながら、ラストを迎えた感じ。 人生とは何かってテーマはあるけど、 どうして登場人物がそう考えたのか、 ごちゃごちゃし過ぎて、いまいち分からん。 読むの疲れたー

Posted byブクログ

2024/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

若いからこその悩みや空虚な感じを言葉にするって難しい。この難しさを難しいまま表現してる。すごいなぁ。悩む時間、空白の時間を美化するでもなく、無駄でいいし忘れてもいい、と伝えるストーリーは初めて出会ったな。

Posted byブクログ

2024/11/11

Amazonの紹介より 天才ランナーと小説家志望。人生の分岐路で交差する2人の女子高生の友情物語。 ただ、走っていた。ただ、書いていた。君に出会うまでは――。 立ち止まった時間も、言い合った時間も、無力さを感じた時間も。無駄だと感じていたすべての時間を掬い上げる長編小説。 「あな...

Amazonの紹介より 天才ランナーと小説家志望。人生の分岐路で交差する2人の女子高生の友情物語。 ただ、走っていた。ただ、書いていた。君に出会うまでは――。 立ち止まった時間も、言い合った時間も、無力さを感じた時間も。無駄だと感じていたすべての時間を掬い上げる長編小説。 「あなたをモデルに、小説を書いてもいい?」 ケガをきっかけに自分には“走る理由”がないことに気付いた陸上部のエース、定本風香。「物語は人を救う」と信じている小説家志望の明戸類。梅雨明けの司書室で2人は出会った。 付かず離れずの距離感を保ちながら同じ時間を過ごしていくうちに「自分と陸上」「自分と小説」に真剣に向き合うようになっていく風香と類。性格も好きなことも正反対。だけど、君と出会わなければ気付けなかったことがある。 ハッピーでもバッドでもない、でも決して無駄にはできない青春がここに“在る”。 流れのままに自分のペースで歩んでいくことが大切であり、その中での失敗や無駄な時間も価値があって、結果的にほっこりとした青春で良かった気持ちになりました。 ただ、青春小説で感じる爽快感といったものはなく、淡々と、むしろそれがリアルに時が流れているような感覚もありました。 読んでいて、あまり感じなかったのですが、よくよく冷静に考えてみると、みんな「主張の濃い色」を放っています。定本は、ストレートに感じたままを言ったり、明戸はいつも小説を書くときは、バッドエンドだったりと他の登場人物も特徴的な人達ばかりです。 それなのに、文章の表現も相まってか、そんなに違和感なく、スーッと日常生活に溶け込んでいる感覚があって、良い意味で、「普通」に感じました。 2人が出会ったことにより、それぞれの挫折も垣間見えていきます。定本は走る意味がわからなくなったり、明戸はハッピーエンドがどうしても書けなかったりとそんなにシリアスな描写ではないものの、もがいています。 ここで青春小説だと、目的を見つけて、元気いっぱいに表現するといった爽快感を書いてしまいますが、ここではヌメッと淡々と徐々に良い方向へと向いていきます。 なので、退屈感はあるように感じました。2人も決して凄く仲良しでも険悪になるわけでもなく、微妙な距離感で、頑張ろうと奔走します。 その2人が立ち寄るブックカフェ。元々明戸の祖母が経営しているのですが、そこで働く人達も魅力的でした。 その人達と出会うことで、2人の変化も垣間見れます。 後半でのマラソン大会では、天才ランナーらしからぬ行動をとるのですが、それが明戸にとっては印象的な出来事でもあり、個人的にも感動がありました。 定本にとっては、天然⁉なのかわかりませんが、それをきっかけに徐々に「友情」として距離感が縮まっていく期待も込めて、今後も良い関係であってほしいなと思いました。

Posted byブクログ

2024/11/04

膝の故障で走れなくなった長距離走のエース定本が、そのことをきっかけに「なぜ自分は走るのか?」を疑問に思う。答えを探して図書室に行き、そこで「小説は万能だ」と豪語する明戸に出会う。彼女は自ら小説を書いていて、定本をモデルにした作品を書きたいと持ちかける。相容れない性格の2人が出会い...

膝の故障で走れなくなった長距離走のエース定本が、そのことをきっかけに「なぜ自分は走るのか?」を疑問に思う。答えを探して図書室に行き、そこで「小説は万能だ」と豪語する明戸に出会う。彼女は自ら小説を書いていて、定本をモデルにした作品を書きたいと持ちかける。相容れない性格の2人が出会い、不器用に友情を育んで……いかない(笑)。クライマックスは2年生最後の校内マラソン大会で、笑いながら泣いた。 鯨井さんのデビュー作に通じる読書賛歌でもあり、青春小説でもある。が、テーマは哲学的で、この作家の成長を感じる。おすすめだ。

Posted byブクログ