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論理的思考とは何か の商品レビュー

4.3

12件のお客様レビュー

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2024/12/12

内容として自分には難しく感じた。論理的思考が国やその文化によって異なり、形成され、そのどれが正しいかではなく使い分けることが重要であると分かった。

Posted byブクログ

2024/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本のビジネス界隈でも「ロジカルシンキング(論理的思考)」が重宝されているが、実はそれがたいていはあ意味するのはアメリカ流のエッセイのことでありり、論理的思考自体は相対的なものであることを、それこそ論理的に実証的に示してくれる良書。 「『論理的思考』の文化的基盤」を受けての内容と思うが、新書向けにわかりやすくまとめられている。前半は丁寧に四分野の思考法として、論理学、レトリック、科学、哲学の歴史を含めた解説がある。ここを読み込むと後半の本題がよりクリアに理解できる。 本題にあたる部分は経済の論理(アメリカ、逆因果律)、政治の論理(フランス、弁証法)、法技術の論理(イラン、演繹)、そして社会の論理(日本、共感による推理)に分けられる。それらをふまえ、著者は推論のパターンから思考法を選択するようになることを訴える。構成がよくできている。 P177に出てくる指摘は示唆深い。 ~論理の「理」は、日本を含む東洋においては、人や自然の道理など道徳的な意味合いが強く、西洋の言葉の技術としての推論や論証とは異なる意味で使われてきた。~ 「子供の作文」と揶揄されがちな日本の作文・意見文だが、アメリカのトランプ氏をめぐる対立や欧州の極右台頭のように分断が顕在化した現代では、共感による推理をベースにした考え方も再評価されてよいと感じた。

Posted byブクログ

2024/11/19

自分が考えている時、その目的、拠っている方法を理解することは思考を深める際の大きな手がかりになると思う。更には他者の考えやその背景にまでも理解を及ぼすために必要なことでもある。

Posted byブクログ

2024/11/18

『「論理的思考」の文化的基盤』を先に読んでからの本書になったが、コンパクトに論点がまとまっておりかつ論理学、レトリック、科学、哲学、演繹、帰納、蓋然的推論、例証、アブダクションと言った言葉の意味も端的にわかるよう配慮されていて、本論はかなり難しい概念と思うが、とてもわかりやすく解...

『「論理的思考」の文化的基盤』を先に読んでからの本書になったが、コンパクトに論点がまとまっておりかつ論理学、レトリック、科学、哲学、演繹、帰納、蓋然的推論、例証、アブダクションと言った言葉の意味も端的にわかるよう配慮されていて、本論はかなり難しい概念と思うが、とてもわかりやすく解説している。 なんの役に立つのかさっぱり理解できなかった日本の作文の意義と可能性も示してくれている。『「論理的思考」の文化的基盤』に負けず、非常に素晴らしい本だと思う。

Posted byブクログ

2024/11/17

大変分析されてるんだな〜と思った。多様化というなかで、手段として用いるために選択肢があることが伝わった。 日本がアメリカ式に近づけすぎたのが身近に感じにくく、変わってきてたとは言え、書き方を教える立場の人が、論理的思考というものがカテゴライズできることを知らないという人もいると...

大変分析されてるんだな〜と思った。多様化というなかで、手段として用いるために選択肢があることが伝わった。 日本がアメリカ式に近づけすぎたのが身近に感じにくく、変わってきてたとは言え、書き方を教える立場の人が、論理的思考というものがカテゴライズできることを知らないという人もいると思うので、まだアメリカ式での論述が続くのでは?と思った。

Posted byブクログ

2024/11/15

渡邉雅子著『論理的思考とは何か』(岩波書店) 2024.10発行 2024.11.15読了  作文の型を通した比較文化論のような論述であった。  狭義の論理的思考は論理学の「形式論理」のみを指すが、世間一般で語られている論理的思考には文化的側面があり、特有の価値観に紐付けられた...

渡邉雅子著『論理的思考とは何か』(岩波書店) 2024.10発行 2024.11.15読了  作文の型を通した比較文化論のような論述であった。  狭義の論理的思考は論理学の「形式論理」のみを指すが、世間一般で語られている論理的思考には文化的側面があり、特有の価値観に紐付けられた「本質論理」であるという。同じ価値観を共有する人々から見れば論理的だが、別の価値観をもつ人々には非論理的に見えるという。  「本質論理」には4つの思考法があり、どれが一番論理的かを考察することはさして重要ではないと筆者はいう。重要なのは、なんらかの決定をしなければならないときに、どの領域の論理を使って思考し判断するのか、自覚的に選択できるようになることである。  例えば、アメリカは効率を重視する国民性があり、論証とは自己の主張の正しさを証明して、他者を説得することだと考えている。だからこそ先に結論を述べ、反論には触れない。平たく言えば、水掛け論であり、とにかく説得できれば勝ちというスタイルだ。しかし、最も早く確実な手段を選択して目的を達成する必要がある場合には、この思考法が採用されよう。  あるいは、4つの思考法を理解しておけば、相手が議論している領域を故意にずらして、自分の領域の土俵に連れ込むことも可能になる。  議論に強くなりたい人にとって本書は必読だろう。

Posted byブクログ

2024/11/11

感想 論理的思考は多様。手元にある材料も異なれば、導くべき結論も違う。だから型を用意しておく。事実を解釈し型にはめていく。

Posted byブクログ

2024/11/10

ひとつひとつ丁寧な言葉の定義づけがなされていて、最初から最後まで興味深く、楽しく読めました。 「この部分の筆者の考えを書きなさい」といった設問が揶揄されることも多いですが、国語教育は隠れた道徳教育でもあるという指摘に、うわーっとなりました。 同調圧力とか世間様とか言いたくなる...

ひとつひとつ丁寧な言葉の定義づけがなされていて、最初から最後まで興味深く、楽しく読めました。 「この部分の筆者の考えを書きなさい」といった設問が揶揄されることも多いですが、国語教育は隠れた道徳教育でもあるという指摘に、うわーっとなりました。 同調圧力とか世間様とか言いたくなることも多いですが、ちゃんと機能として果たしているものがやっぱりあるんだなあと思えました。

Posted byブクログ

2024/11/07

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01435098

Posted byブクログ

2024/11/05

出版社(岩波書店)のページ https://www.iwanami.co.jp/book/b652403.html 内容、目次、著者略歴、試し読み

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