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就職氷河期世代 の商品レビュー

3.5

7件のお客様レビュー

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2024/12/08

就職氷河期世代の就業・収入・生活実態を、統計データから明らかにしようとする本。なのだが、俗説で言われるロストジェネレーション的な傾向は証明するのは簡単ではない、というのが本書の結論。 個人的には、氷河期世代当事者として欲しかった結論ではないので、消化不良なのは間違いない。でも、...

就職氷河期世代の就業・収入・生活実態を、統計データから明らかにしようとする本。なのだが、俗説で言われるロストジェネレーション的な傾向は証明するのは簡単ではない、というのが本書の結論。 個人的には、氷河期世代当事者として欲しかった結論ではないので、消化不良なのは間違いない。でも、主観や感情論ではなく、データ/エビデンスに基づいて議論をすべき派でもあるので、複雑な心境。 前向きに考えるなら、経年変化をデータで追おうとすると、社会が想像以上に複雑な(データの解釈が難しい)ことに気づけたのは良かった。 例えば、「大学進学率」「女性の働き方に関する考え方」「雇用慣行(雇用の流動化)」などの社会的な変化の影響を考慮すると、就業率や賃金データから、氷河期の影響だけを抽出するのが難しくなっていると感じる。エビデンスがあるからと結論に飛びつくのは危険、というのを改めて認識する。 ただ、そんな中でも確実に言えるのは、バブル世代とそれ以降の世代には、明らかに格差があること。そして、氷河期世代への支援は、年齢的にもはや就業支援は現実的ではなく、福祉支援の段階に来てしまっていること。 後者に関しては、暗い未来しか見えなくて、暗澹たる気持ちになる。。。

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2024/11/27

読了。自分は就職氷河期前期世代なんだと知る。確かに、後期世代に比べ圧迫面接もなく楽だったかもしれないと思う。私らの世代をうまく誘導していれば、失われた30年はなかったのではと考える。難しいのかな?

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2024/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

個人的怨嗟の成仏のために読んでみた。帯のまとめの最初2つが、そうなんだ意外、と。あそこで労働環境が構造的に変わってしまったのか…経済の失敗は国を滅ぼすな。地域による差も知らなかった。 著者あとがきに深くうなづく。自分も氷河期のなかでも悲惨な氷河期後期世代ドンピシャだけど、ほんとあの時は若者の自己責任的な空気が強かった。許せん(←成仏できてない) あと少子化は氷河期あまり関係ない、その前からだし、最近はさらに進行中だけど、ということで。原因はいろいろだと思うけど、なんだろう…一番は空気かな。空気ってなんなのかなー(盛大に話ずれた)

Posted byブクログ

2024/11/23

データをもとに説明されているので、図表を参照しながらじっくり読むタイプの本だった。すらすら読み流すスタイルの自分には少し読みにくかった。

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2024/11/17

氷河期世代についてデータをもとに分析している本。自分の感覚と合わないところがあり、データの客観性、大切さを改めて感じた。

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2024/11/07

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01435049

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2024/10/23

統計に基づいた就職氷河期世代のマクロ的な分析。当事者として興味深く読んだ。が、参照されるデータの多さ、論文調の文章が当方にはなかなか難しく。 女性のケースと地域についての章は流し読み。 最初の就職で躓いてしまい、以降低賃金の非正規雇用から抜け出せずキャリアやスキルを身につけない...

統計に基づいた就職氷河期世代のマクロ的な分析。当事者として興味深く読んだ。が、参照されるデータの多さ、論文調の文章が当方にはなかなか難しく。 女性のケースと地域についての章は流し読み。 最初の就職で躓いてしまい、以降低賃金の非正規雇用から抜け出せずキャリアやスキルを身につけないまま中年になってしまった。年収が低いので結婚できず、老後の年金支給額も少ない。…というのが氷河期世代のイメージか。大方、データもそれらを裏付けている。 意外だったのは氷河期世代は団塊ジュニア世代より子供を産んでいた、氷河期世代の影に隠れがちだがリーマンショックと震災のあった世代の就職状況も劣らず悲惨だった、という2点。というか経済的に自立できない若い人たちが増えているというのは単に日本経済が右肩下がりのせいでは…。コロナ禍後のインフレと円安、過去最高税収、実質賃金は下がり続けているのに物価は上がる一方。生活は厳しい。若い世代の立ちんぼやら闇バイトやらのニュースに90年代のような既視感を覚える。 非正規雇用から抜け出せなかったのは当時の小泉政権が派遣法を改正したのも原因だろうと思っている。 氷河期世代も50代に入っている。職務経験を積む機会なくその年齢になってしまった人に、今更職業訓練や斡旋をしても効果は薄い。自分の職場に、スキルのない50代の男性が配属されてもなかなか難しいものがある。福祉で対応すべきという本書の指摘に同意。 あと10年もすれば氷河期世代も高齢者。年金が少なくて生活できない困窮者が大勢出て社会問題化するのだろう。 自分は氷河期世代としてブラック企業に就職し、その後職を転々としたのち(震災の年にした転職活動は惨憺たる結果だった)今の会社に入社した。もう10年以上の勤務、給与も待遇もこれまで勤めてきた会社で一番恵まれているので続いている。運がよかった。運が悪ければもっと困窮した立場にいてもおかしくなかった。

Posted byブクログ