システム・クラッシュ の商品レビュー
マーダーボットたる弊機そのものが、誰よりも人間らしく機微に通じて、人間を愛しているのではないか、とふと思いました。それはドラマを視聴しつづけて得た知識のような副産物のようなもの、それこそAIめいたものかもしれませんが、弊機単体の行動や言動に沁みついている以上、それはいとおしい個性...
マーダーボットたる弊機そのものが、誰よりも人間らしく機微に通じて、人間を愛しているのではないか、とふと思いました。それはドラマを視聴しつづけて得た知識のような副産物のようなもの、それこそAIめいたものかもしれませんが、弊機単体の行動や言動に沁みついている以上、それはいとおしい個性にほかならない、と思うのです。要は弊機、貴方の不器用な生き方が、好きでたまらない。 もちろん戦闘はガンガンこなす。怪我をいとわず敵を憎み好戦的。その活躍もしっかり見せ場があり満足でした。ARTとの次なる旅路が今からとても楽しみです。
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待ちに待った新刊ということでウキウキと入手! 序盤から頻出する【編集済】の三文字に不穏な気配を覚えつつ、今作でもARTや三号が出てくるのが嬉しいところ。弊機も相変わらずながら、「弊機の人間」をどんどん好きになっていることがじわじわ伝わってきて、不器用な振る舞いが可愛らしくて仕方...
待ちに待った新刊ということでウキウキと入手! 序盤から頻出する【編集済】の三文字に不穏な気配を覚えつつ、今作でもARTや三号が出てくるのが嬉しいところ。弊機も相変わらずながら、「弊機の人間」をどんどん好きになっていることがじわじわ伝わってきて、不器用な振る舞いが可愛らしくて仕方がありません。そして今回のぼやきっぷりもなかなかです(笑) とは言え、やはり戦闘シーンになるとハチャメチャに格好良い。今回はドローンの数が限られる分、敵警備ロボットの意表を突く動きが映える肉弾戦が大変良かったです。続きもあるということで、まだまだこの先も楽しめそうです……!
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今年の3月に「ネットワーク・エフェクト」を読んでいたところ、本書が「ネットワーク・エフェクト」の続編だということで、積ん読中の「逃亡テレメトリー」に先立って本書を読むことにしました。 本書でもマーダーボットは満身創痍になりますが、「ネットワーク・エフェクト」の方がピンチだったよう...
今年の3月に「ネットワーク・エフェクト」を読んでいたところ、本書が「ネットワーク・エフェクト」の続編だということで、積ん読中の「逃亡テレメトリー」に先立って本書を読むことにしました。 本書でもマーダーボットは満身創痍になりますが、「ネットワーク・エフェクト」の方がピンチだったような記憶。 解説によれば、まだシリーズは続くとのことで、マーダーボットの過去が明かされるのを楽しみに待ちたいと思います。 思わぬ立ち位置に立たされることになったレオニード氏の活躍が今後もあるのかどうかも、ちょっぴり楽しみにしています。
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<弊機>が帰ってきた。<マーダー・ボット・ダイアリー>シリーズの第4弾となる。本書は2番目に邦訳された『ネットワーク・エフェクト』の直接の続編となっている。 前作の内容を忘れた読者のために、『ネットワーク・エフェクト』のあらすじが、冒頭に掲載されている。これはありがたいが、...
<弊機>が帰ってきた。<マーダー・ボット・ダイアリー>シリーズの第4弾となる。本書は2番目に邦訳された『ネットワーク・エフェクト』の直接の続編となっている。 前作の内容を忘れた読者のために、『ネットワーク・エフェクト』のあらすじが、冒頭に掲載されている。これはありがたいが、登場人物がどういう人物だったかをなかなか思い出せなかった(歳のせいか)。 異星由来の遺物より発生した汚染(感染すると意識を支配されゾンビのようになる)を被った植民惑星が舞台となっている。この植民惑星を開発しようとするBE社(悪徳企業です)は、取り引きが禁止されている異星遺物の採掘を進めようとしている。住民たちは事情を知らされぬままで、救援を待っている状況。<弊機>を含む調査隊の面々は、『ネットワーク・エフェクト』からの成り行きで、住民の自由と安全を守ろうとするのだが… <弊機>は相変わらず、ぼやきや皮肉を交えて策略をめぐらす。趣味の連続ドラマからを引き合いに出すのもいつものとおり。ここがとてもが面白い。
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2024-10-19 おかえり弊機!その語り口は健在で、もうほぼ一気読み。ARTも相変わらずでまさに迷コンビ。 人間たちの(弊機からみた)愚かさや愛おしさや憎らしさもさらに深くなった。分離派説得の名案には、ニヤリ。 2作目「ネットワークエフェクト」の直接の続編だが、冒頭に詳しい概...
2024-10-19 おかえり弊機!その語り口は健在で、もうほぼ一気読み。ARTも相変わらずでまさに迷コンビ。 人間たちの(弊機からみた)愚かさや愛おしさや憎らしさもさらに深くなった。分離派説得の名案には、ニヤリ。 2作目「ネットワークエフェクト」の直接の続編だが、冒頭に詳しい概要が載っているので覚えてなくても大丈夫な親切翻訳。ありがたいしかない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
・あらすじ 人型警備ユニットの「弊機」はART(ペリヘリオン号)とARTの船員、ブリザベーション調査隊の隊員とともに植民惑星での異性遺物汚染事件を解決した。 そして植民惑星とその入植者と奴隷契約を結ぼうと暗躍するバリッシュ・エストランザ社の活動を阻止しようとする。 ・感想 今回も面白かった! 自虐な弊機節は健在。だけどなんだかいつもと様子が違う弊機。 前回のあらすじを訳者さんが巻頭にまとめてくれてたけど正直「そんな話だったっけ?」ってなってた。 読んだの2年以上前だし完全に忘れていたみたい。 久しぶりにマーダーボットの世界観に入ったからか、序盤は世界観に慣れる必要があったんだけど中盤からはスイスイ読めた。 ストーリー的には面白かったけどあまり起伏のない展開で前回事件の後片付けと今後の展開のための種まき(仲間増やしたりなど)してる印象の巻だった。 あと弊機のトラウマと成長かな。 構成機体であるが故に有機組織部分の「人間的な感覚」を弊機がどう処理していくんだろう。 まだまだ続くそうなので今後も楽しみ!
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自分自身をハッキングして自由行動を取れるようになった暴走警備ユニット「弊機」が、趣味である連続ドラマの視聴にこもりたいながらもボヤきながら警備任務に当たる「マーダーボット・ダイアリー」シリーズ4作目だが、3作目は短編集なので、本作は2作目の続編。 植民惑星から悪徳企業が入植者たち...
自分自身をハッキングして自由行動を取れるようになった暴走警備ユニット「弊機」が、趣味である連続ドラマの視聴にこもりたいながらもボヤきながら警備任務に当たる「マーダーボット・ダイアリー」シリーズ4作目だが、3作目は短編集なので、本作は2作目の続編。 植民惑星から悪徳企業が入植者たちを強制労働へ連れ出そうとしているので、それを阻止するため奔走する、というストーリー。 悪徳企業がラストにどうなったか(レオニード主任管理官や、自分自身をハッキングして自由意志を手に入れた警備ユニット2機)後日談が書かれていないのが個人的にはモヤモヤして消化不良。それとも次作以降で再登場するのかな? 全体を通して、あまり起伏が無いのっぺりした読後感でした。
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