惑星 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
Web連載のときには最初は読みづらさを感じたものの先が気になり引き込まれ続きが気になって待ち遠しくて更新を楽しみにしてました。ここで終わるの?って衝撃を受けたので、単行本は加筆があるとのことでどんなラストになるのかも気になり(救いも求めて)一気に読んでしまいました。 ムラ視点中心なのでムラの惑星に迷い込んだ気分。まだ引きずってます。最近の木原先生はハピエンが続いてた気がしてたので油断してた。えぐられました。 胸が苦しい。でもあぁ好き…この世界観。ってなる不思議な魅力なのがまさに木原音瀬先生の作品。 コミコミ特典のカードにあるSSは、宮口の結婚式の二次会とその帰り道のカンさん視点。カンさんがムラを探してしまう、心にムラがまだいることが救い。(宮口は本編で来月結婚するって言ってたのでそんなに月日は経ってないはず) 北の海の近く(原発?)に実は行ってなくて、まだ近くにいてカンさんがムラを見つけてまた拾ってくれないかな…。切ない。悲しい。このままだと母親と同じくムラも搾取され続けて… 表紙カバーを外したら、なんとイラストが。雰囲気あって素敵です。カンさんもみたかったなぁ。 余韻冷めやらずまたパラパラとめくって読んだ ムラとしては、カンさんのところにはもう住めないけど寝床とご飯代払わないといけないという意識はあるから、原発に行ったとしても帰ってくる!…あ、いやムラは近所でも迷子になるくらいだから…うわああ カンさんは飼い猫の気もちについて語ってたけど、猫をムラになぞらえて考えてしまった。ムラはカンさんのことは恋愛感情はなさそう(ないというか疎い)だけど心地よくて好きであったんだから、なんとか探し出してまたふたりで穏やかに暮らしてほしい。 ムラの父親は誰になぜ殺されたんだろう? 恨みをかうような性格ではなさそうだし、お金貸した人とかかな…。まだ謎もあるし、続きが読みたい。 先進国日本でも、仕事を選べずに、文化的な生活からはじき出されてしまい人がしたがらない仕事にだまされるように流されたどりついて利用されてしまう人がいる…などと色々んなことが頭をめぐって惑星の世界からなかなか離れられない。
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主人公ムラによる完全な一人称の小説。ムラの目を通して世界を見るため、ムラがわからないところはわからないし、話を聞かなかったら会話も描写されない。記憶もあやふやで、人の感情の機微もわからない。それでも、小説を読んでる読者はわかってしまう。 そこが面白かった。 ネット連載の単行本化。連載のその先がわかるかなと思ったが、特典SSで少しわかる程度。 続きが読みたいです。
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