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僕たちの保存 の商品レビュー

3.8

11件のお客様レビュー

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2024/12/04

5作から成る短編集。ずっと昔に登場したグッズや社会現象の記述が懐かしかった。最後はテスラ迄出てきて、乗ってみたいと思った。

Posted byブクログ

2024/11/27

爽やかな読後感だった、の様に表す事が少し憚られるが…、私がその様に(爽やかだったと)感じるのは、自分が概ね主人公と同世代で、就いた職種こそ違えど時代ごとの同じ様なモノ、コト、に興味を持ち、同好の士と集い、語らい、…という経験を経て来ているからであろう… 私が「憚られる」と書いた...

爽やかな読後感だった、の様に表す事が少し憚られるが…、私がその様に(爽やかだったと)感じるのは、自分が概ね主人公と同世代で、就いた職種こそ違えど時代ごとの同じ様なモノ、コト、に興味を持ち、同好の士と集い、語らい、…という経験を経て来ているからであろう… 私が「憚られる」と書いたのは、主人公とその周りの人物がいずれも「オタク」的な視点、生きがい、興味の対象、を持っている事が生き生きと描かれているからかもしれない。その生き生きとしたさまに多いに頷かされるのだが、果たしてこの楽しさを自分の身の回りの人(非オタクが多い)にすべからく上手く伝えられるか?、と言うと疑問ですらあったからである。 ただ、作者が創作した登場人物は全て愛すべき、「オタク」達である。また、同世代ばかりで無く、少し上の世代、はたまた今どきの若者世代までの広く、友好的な反応を楽しめる事も作品としての優しさを感じる。 …実は装丁を見た時からわくわくしていた。だいたい知っているもの達のコラージュであったので。ただ、1、2枚だけ「オタク」とは場違いなスポーツカーの画像が挿し込まれており、疑問を感じていたのだが…、最終章まで読み終えて納得した。

Posted byブクログ

2024/11/25

今作も作者ならではの、言葉にできないちょっとした気持ちの機微を見事に表現してくれる文がいくつもあって楽しめた。 話はMSXという昔のパソコンをキーワードにそれを昔もっていたり持っていなかったりした人が少しづつ関わっていって、「ロードムービー」というより、ちょっと少ないロバートアル...

今作も作者ならではの、言葉にできないちょっとした気持ちの機微を見事に表現してくれる文がいくつもあって楽しめた。 話はMSXという昔のパソコンをキーワードにそれを昔もっていたり持っていなかったりした人が少しづつ関わっていって、「ロードムービー」というより、ちょっと少ないロバートアルトマンの群像劇的的。 世代的にはギリ当てはまるのだけど、MSXは見たこともないので、そのを熱く語られてもよく分からず。いつも作品よりより今回はいろんなことが「起こる」のだけど、だからと言って印象がドラマチックにならないところがさすが。今のところすぐに2回目を読もうとは思わなかったから3点。でもまた読みたい。

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2024/11/16

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84353320V21C24A0MY5000/

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2024/11/04

面白かった~。 語られる”モノ”が世代的にツボなのは間違いないのだが、いちいち、納得感あるセンテンスが沢山ありました。(長嶋さんはボクより8歳下なのですが、まるで同じ世代を生きてきたかのような錯覚。。) あいにくMSXパソコンは使ってなかったけど、最初に買ったマックはLC630...

面白かった~。 語られる”モノ”が世代的にツボなのは間違いないのだが、いちいち、納得感あるセンテンスが沢山ありました。(長嶋さんはボクより8歳下なのですが、まるで同じ世代を生きてきたかのような錯覚。。) あいにくMSXパソコンは使ってなかったけど、最初に買ったマックはLC630だったし。。。 還暦を迎えていろいろなものが家の中やネット上に「保存」されちゃってる。整理、整頓、断捨離せねば。。。もはや終活か。。

Posted byブクログ

2024/10/30

非日常な出来事がいくつもでてくるのに、なぜか淡々とお話は進む。 新旧織り交ぜたブルボン小林寄りの話も興味深く、テスラまで網羅しているとは、なかなかに勉強になった(笑) 著者らしい作品、なんだか心が和み、休まったのでした。

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2024/10/23

アナログ世代にはわかりずらいかも知れない内容だけれど、長嶋有先生の芯は私もやっぱり同じなのかも!と思わずにいられない。 あらゆる場面での言葉の選び方、感情表現の仕方が丁寧でこちらも丁寧に読み込んでしまう。連作短編集なのかも、という形を取ってはいるけれど全て繋がっていることに意味...

アナログ世代にはわかりずらいかも知れない内容だけれど、長嶋有先生の芯は私もやっぱり同じなのかも!と思わずにいられない。 あらゆる場面での言葉の選び方、感情表現の仕方が丁寧でこちらも丁寧に読み込んでしまう。連作短編集なのかも、という形を取ってはいるけれど全て繋がっていることに意味があり、登場人物たちも笑っちゃうほどイキイキしている。うっかりそこいらへんですれ違ったらわからないけど、彼らの会話を聞いたりしたら十年来の友人を装って声かけてしまいそう。 専門用語わからないにしても、雰囲気だけはわかったつもりになって相槌打つ自分が見える気がする。笑われそうだけど。 毎回、新刊のたびにベクトルの向き方が一緒と考えているけれどおこがましいにも程がありますが、楽しみにしていた新刊、またじっくり眺め回してます。

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2024/10/19

読み始めはサクサク読めるライトノベルのような印象だったが、「パソコンをやる」のくだりから、俄然面白みが増してきたように思われた。中心人物の中年男性のモノローグは、著者の鋭敏な知覚と観察眼を感じさせ、彼の表現のユニークさとユーモラスな側面を際立たせる。変哲のない日常の流れの中に、と...

読み始めはサクサク読めるライトノベルのような印象だったが、「パソコンをやる」のくだりから、俄然面白みが増してきたように思われた。中心人物の中年男性のモノローグは、著者の鋭敏な知覚と観察眼を感じさせ、彼の表現のユニークさとユーモラスな側面を際立たせる。変哲のない日常の流れの中に、ところどころに突然挿入される現代社会の断片も強い印象を残す。平成から令和にわたる男性達のそれぞれの心象風景を、クリシェに陥らず巧みに描き出した作品だなと思う。

Posted byブクログ

2024/10/12

時代の流れを感じる。それほど生きてきたということね。これからもますます発展していくんだろうな、技術が。

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2024/10/09

大人のロードノベル。 懐かしい、と何度感じただろう。 ゆったりとした流れのなかで、やんわりと進んで行く…トゲトゲしさがまったく無い、ただただ過去と現在を繋いでいくと言ったらいいのか。 ちょっとした旅とでもいうのか、いわないのか… とにかく移動が車・「そこにある場所」新幹線・...

大人のロードノベル。 懐かしい、と何度感じただろう。 ゆったりとした流れのなかで、やんわりと進んで行く…トゲトゲしさがまったく無い、ただただ過去と現在を繋いでいくと言ったらいいのか。 ちょっとした旅とでもいうのか、いわないのか… とにかく移動が車・「そこにある場所」新幹線・「運ばれる思惟」バス・「シーケンシャル」自転車「ゴーイースト車「ぼくたちの保存」といろいろな乗り物を利用して、物を運ぶ=思い出を運ぶのである。 その思い出にさまざま感情がくっついてくる。 それもいい味となっていて、自分の過去の記憶も蘇ってきた。

Posted byブクログ