Zの悲劇 の商品レビュー

エラリー・クイーン(著者),中村有希(訳者)

2024/10/02

面白かったが、Xの悲劇と比べるとどうしても見劣りする感じが否めない。Xはかなり納得のいく推理だったが、Zは少し引っ掛かりを覚えることも少なくなかった。あとこういう展開にする必要あるか？みたいな場面も多少あった。

2024/09/27

40年近く前の高校時代に読んだはずが、XやYほど記憶が鮮明ではなく新鮮に読むことができた。
大逆転劇の痛快さはあるものの、全編を覆う重苦しい雰囲気が勝っており、「悲劇」と冠される理由が伺える。
この四部作、XYZと進むに連れ、だんだんと重く暗くなっていく。
旧訳の典獄が今回の新訳では刑務所長になってるだけで、「おお、読みやすい」と思ってしまう。

2024/09/24

ドウのなけなしの名誉は守られて、命を守れなかったのはやるせないが、それがいい。

途中にあった死刑執行のシーン、あれがドウにも執行されるかもしれないというハラハラ感を与えるだけでなく、犯人を絞り込むための大きな伏線だったことに脱帽を禁じ得ない。

「レーン四部作はYまでいい」という、どこかの評判を間に受けて今まで読んで来なかったことを普通に後悔するくらいにはおもしろかった。

そして、装丁が素晴らしい！