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これはただの夏 の商品レビュー

3.9

17件のお客様レビュー

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2024/12/24

これはただの夏、そう言い聞かせるような本だった。きっと彼にとってはただの夏とは言いきれないくらいのひと夏だったのだろう。人とは出会いと別れがあるけれどずっと思い出していけるような綺麗な別れ方だった。テトリスならゲームオーバーくらいの隙間のなさ、良い

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2024/11/27

『あのさ、やっぱり今日の夜さ---』 前作『ボクたちはみんな大人になれなかった』と同様に、なんか鼻の奥にツンと感じるようなノスタルジックさ。 あぁー、エモいなー。 きっと主人公にとっても、この過ぎ去っていった夏は、在りし日のセピア色に焼けた思い出として、先の未来でもふとし...

『あのさ、やっぱり今日の夜さ---』 前作『ボクたちはみんな大人になれなかった』と同様に、なんか鼻の奥にツンと感じるようなノスタルジックさ。 あぁー、エモいなー。 きっと主人公にとっても、この過ぎ去っていった夏は、在りし日のセピア色に焼けた思い出として、先の未来でもふとした時に回想していくのだろうな。 それが自分にとって『これはただの夏』だと、言い聞かせたとしても。 ・ ・ ・ ・ ・ その瞬間、手にしたかったものが、目の前を駆け抜けていったような気がした……。 「普通がいちばん」「普通の大人になりなさい」と親に言われながら、周囲にあわせることや子どもが苦手で、なんとなく独身のまま、テレビ制作会社の仕事に忙殺されながら生きてきてしまった「ボク」。 取引先の披露宴で知り合った女性と語り合い、唯一、まともにつきあえるテレビ局のディレクターにステージ4の末期癌が見つかる。 そして、マンションのエントランスで別冊マーガレットを独り読んでいた小学生の明菜と会話を交わすうち、ひょんなことから面倒をみることに。 ボクだけでなく、ボクのまわりの人たちもまた何者かになれず、何者かになることを強要されていたのかもしれない……。

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2024/11/24

子供と大人、発注元と下請け、風俗嬢と客、それぞれ関係が規定された中での親交だから、一線を越えることがない停滞感がある。でも、一線は越えないまでにしても線の上を踏んでいるような曖昧な関係性が甘美だなとおもった。お店でゆかとボクが笑い合っているシーンにどきどきした。恋っていいな、とお...

子供と大人、発注元と下請け、風俗嬢と客、それぞれ関係が規定された中での親交だから、一線を越えることがない停滞感がある。でも、一線は越えないまでにしても線の上を踏んでいるような曖昧な関係性が甘美だなとおもった。お店でゆかとボクが笑い合っているシーンにどきどきした。恋っていいな、とおもった。

Posted byブクログ

2024/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こうなる気はしてたけど ハッピーエンドが好きな私にとっては 苦しく悲しかったです…。 でもじわじわ心に染みてく感じの 何か心に残りそうな作品でした…。 燃え殻さんの作品は ボクたちはみんな大人になれなかった も読みましたが 主人公の人生の一部を切り取って そこを細かく自分が体験してるかのように感じれるほど説明や描写があって 読んだあと気持ちがめっちゃ持っていかれます…。 なんていうか表現難しいですが 人の人生って どんな人にもいいことも悪いこともあって ずっとどん底でもないしずっと最高でもないし ただなんとなく生きてたりもするし そんな感じですごくリアルを感じる作品でした。 夏ではないけど 例えるなら ひと夏の思い出って感じの作品で 難しすぎるけど 国語の教材にありそうだと思いました(笑) 朝のラッシュ時の山手線を 『テトリスなら即ゲームオーバーになるくらい隙間がない状態』 と表現してるのが うわ、面白い表現!!と記憶に残ってます!

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2024/11/17

こう言う本は読んだ後に自分が経験したかのように取り戻せない思い出に思いを馳せて切なくなるけど好きだな〜(自分的に陳腐な恋愛よりこう言う思い出の方が好き) バカ暑くて嫌になっちゃう夏だけど、そう言う思い出って夏に多い気がするのはなんでだろう 後から振り返って切な苦しくなる思い出っ...

こう言う本は読んだ後に自分が経験したかのように取り戻せない思い出に思いを馳せて切なくなるけど好きだな〜(自分的に陳腐な恋愛よりこう言う思い出の方が好き) バカ暑くて嫌になっちゃう夏だけど、そう言う思い出って夏に多い気がするのはなんでだろう 後から振り返って切な苦しくなる思い出って経験したからこそ分かることもあるんだろうなと思う

Posted byブクログ

2024/11/08

明菜の自立したところと優香の反則なところと大関のユーモアあるとこ憧れるけどぜったい誰にもなりたくない すごく楽しいことがあるとき終わりを想像して悲しくなるのわかる

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2024/10/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この小説、みんな次々といなくなっていきますが、普通の人の人生はそう都合よく、かつドラマチックに、タイミングよくいなくなったりしない(笑)。いなくなるというのは、ある意味きれいな記憶が残るから、悪いものでもないとも思う。 そう思うとこの小説は、きれいにいろいろな人がいなくなってて、そこは、いかにも小説って感じもします。

Posted byブクログ

2024/10/05

2冊目の燃え殻さん。 燃え殻さんの小説はゆっくり読みたいと思うのに、今のこの感覚をもう少し味わいたいと思っているのに、読み進めてしまう。読み終わってしまう。

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2024/09/29

一夏の思い出 明菜の逞しさが際立ってた 最後はやっぱ溜めてたものを伝えたかったのかな ママの「はい、でた反抗期」がツボった 明菜と大関の関係なんかあんのかな

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2024/09/23

夏もどうやら終わりそうな連休最終日に読了 主人公となんの接点もなかった、アパートの小学生、そして、F嬢との夏の日。おにぎり、バーガー、焼きそば、プール、地下の部屋により繰り広げられる夏の日。 それは、仕事仲間の最期のプレゼントのような日。 しみじみする。 そんな物語。泣けてきそ...

夏もどうやら終わりそうな連休最終日に読了 主人公となんの接点もなかった、アパートの小学生、そして、F嬢との夏の日。おにぎり、バーガー、焼きそば、プール、地下の部屋により繰り広げられる夏の日。 それは、仕事仲間の最期のプレゼントのような日。 しみじみする。 そんな物語。泣けてきそうだが、北ウイング歌って誤魔化す(笑)

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