これはただの夏 の商品レビュー

燃え殻(著者)

2024/09/11

最初の一文から惹き込まれた。簡潔な文章でサクサクと読める。ユーモアがあるのに全体的に切なさが漂う。切なくて悲しいけど悲しいだけじゃない不思議な雰囲気のある物語だと思う。

2024/09/14

230ページ近くさらりと読めた。
夏の描写がリアルで暑苦しいけど夏らしさが伝わる作品。リアルすぎて小説というかエッセイというか、とにかくふんわり読みやすかった。
全体を通して大人目線なのに、なんだか懐かしい小学生時代の夏を思い出せる。あの時楽しい時間を過ごしたあの人あの子はいまどうしているのかな、えもくなった。起承転結がこれといってある訳でも、大きな事件がある訳でもない、ただ不意に思い出した懐かしい人が不意に出てくるそんな日常。
実は読み終えた後に、帯の「その後の物語－。」を見つけてしまって、前作あったの？となりました……大人の読書初心者、気になった本を買って読んだらこうなる、こんなのもありだよね。

2024/09/10

#読みたい本

『ブルー ハワイ』を読んで、なんとなく相性よかったので過去作も読んでみたいと思った燃え殻さん。本書は2021年の作品で、文庫化されたのだし、アマゾンの評価は星5つが75%だし、面白そうだし、なので読んでみたい

#これはただの夏(文庫)
#燃え殻
24/8/28出版
https://amzn.to/3X2ZR1l

2024/09/08

これはただの夏の日の出来事。
ほんの数日間の話なのに、ほんの数日間だからなのか、あの人もあの子もどこでなにしてるんだろう？ってふと思い出してしまいそうな、そんな感じ。
夏って暑くなって暑さの中で何もかもがのぼせたように過ぎていって、夏が終わるとき嬉しいんだけど寂しい気がする。

2024/09/05

読了後、『これはただの夏』というのは「僕」が自分にそう言い聞かせている言葉なんじゃないかと思えてくる。

旧友のような存在、彼女のような存在、娘のような存在…非日常を失い、戻ってきた「僕」の日常。それらは一時のもので、残るもののないただの夏だった…そう思いたかったのかもしれない。

230ページくらいの中で、これだけのエモさと切なさを感じさせてくれるのがスゴい。

2024/09/05

夏に生まれる出会いと別れ。夏の終わりと喪失感がリンクしている。流れるように滑らかで読みやすい文章。おそらく燃え殻さん自身の経験もまじえた私小説的な側面もあるんだろうけど、どちらとも取れる曖昧さが良い。「ヒマそうに見えるってのは一種の才能だよ」は心に留めて置きたい言葉。定期的に読み返したくなる一冊。

2024/09/01

夏と秋のグラデーションの時期に読めてよかった
小説とエッセイの合いの子みたいな感じだった

読んでる時に大雨の影響で停電した。静寂の中、ランタンの明かりだけを頼りにする読書は、何とも贅沢な時間だった。