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ホームレスでいること の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2024/12/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これも新刊コーナーで見つけて借りてみた。20年以上ホームレスをしている人がこうやって本を出せるというのがまず驚き。確かにホームレスの人って見なくなった。寒さの厳しい地方在住なので、地元では見たことないけど、東京に行くとよく見かけた。でもいつの間にか少なくなった。この本にも書かれてたけどやっぱみんな追い出されたんだろうなぁ。ベンチも変な形になって、ホームレス対策なんだなと思ってたし。女性の体があることで辛い思いをすることだったり、家族と暮らすことより離れた方が自由だったり、コミュニティを作ることだったり。数年前の女性ホームレスの方が殺された事件を思い出した。お金を稼ぐことがしんどい人がいるということは忘れがちだなぁと思った。私はお金を貯めることで一早く稼ぐことから抜け出せたけど、運が良かったと思う。昔から社会の隙間で生きてきた人がいたというのも知らなかった。このあいだで考えるシリーズ、他のも読んでみよう。

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2024/12/09

表紙を見た時に見たことがあると思った。それは『小山さんノート』。同じ人が絵を描いたのか。 82ページ、「「公共の場所」とは」。公共の場所ってみんなの場所なんだから、一部のホームレスが占有するのは良くないんじゃないか?という意見について、ほかに寝る場所のない人も「みんな」じゃない...

表紙を見た時に見たことがあると思った。それは『小山さんノート』。同じ人が絵を描いたのか。 82ページ、「「公共の場所」とは」。公共の場所ってみんなの場所なんだから、一部のホームレスが占有するのは良くないんじゃないか?という意見について、ほかに寝る場所のない人も「みんな」じゃないの?って。どんなに社会のしくみを細かく作ってもそこからはみ出してしまう人がいる。そんな人たちのための「すきま」、その一つが「公共の場所」何じゃないか、って。

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2024/12/01

ホームレスは怖い、汚い、邪魔、生活保護をなぜ受けないなど、いろいろ不安を抱くのはわかっていない・わかろうとしていないことも要因。 ホームレス側から見る行政の強行策、地元住民やいたずらという名の暴力、もちろん毎日の生活・健康、ホームレス内のいざこざ、寝どころの確保、さまざまな問題が...

ホームレスは怖い、汚い、邪魔、生活保護をなぜ受けないなど、いろいろ不安を抱くのはわかっていない・わかろうとしていないことも要因。 ホームレス側から見る行政の強行策、地元住民やいたずらという名の暴力、もちろん毎日の生活・健康、ホームレス内のいざこざ、寝どころの確保、さまざまな問題がある。 それでもホームレスから抜けられない事情・法に締め付けられて普段生活できない思いがある。 解決がなにか、それに向かうのは難しいのかもしれないが、まずは人権の尊重をもって対する、話し合うところから。 261冊目読了。

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2024/11/19

公園のテント村に住む著者が見たもの感じたこと考えたこと。 視点が変わることで見えるようになるものや、見えなくなるものがある。権威や強者や世間が作った「当たり前」から外れた時に見えるもの。 支援者視点とも違う価値観が見えた。

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2024/11/15

『小山さんノート』についてエトセトラブックスの店員さんと話していたら、ぜひこれも読んで欲しい、とすすめられた本。ああ、私はやっぱりまだまだわかっていないのだなと思い知らされた。たぶん小さい頃から、ホームレスの人が視界に入りながら、入らないようにしていたこと、ホームレスの人は仕事も...

『小山さんノート』についてエトセトラブックスの店員さんと話していたら、ぜひこれも読んで欲しい、とすすめられた本。ああ、私はやっぱりまだまだわかっていないのだなと思い知らされた。たぶん小さい頃から、ホームレスの人が視界に入りながら、入らないようにしていたこと、ホームレスの人は仕事も家族もない人、拾ったものを食べたりお風呂にも入らないから臭かったり、あまりに違うところにいる人だと思っていたことを、おそらく、親からもそんなふうに教えられていて、ホームレスの人がいると一歩でも二歩でも遠ざかるようにして歩いていたことを、思い出さずにはいられなかった。それ以外のことを考えなかった、同じ命で、同じ地球に住んでいることすらも。 正直、まだまだわからない。わかってしまったら、私のこの生活が揺らいでしまいそう、という不安みたいなものもある。そこまではわかってしまった。 家も家族も仕事もあるけれど、常に情報や多くの物に囲まれて踊らされて、誰かと比べて知らないうちに競争させられて、押し付けられてはならないはずの個性にも多様性にも押し潰されそうになって、役に立つもの価値あるものになりたくて、全てをお金にしばられて。それでも恵まれているのだからがんばれんばれとせき立てられている私たちは、本当に自分の足で立っているだろうか。自分の生活を自分の目で見ることができているだろうか。

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2024/10/15

著者であるいちむらみさこさんは、2003年から東京都内のブルーテント村に住み、20年ホームレスとして暮らしている。 ホームレスの人たちの生活を守るために活動し、この本を書いた。 いくつものエピソードがある。 もちろん危険と遭遇することも…。 女性にホームレスはいないのでは…と...

著者であるいちむらみさこさんは、2003年から東京都内のブルーテント村に住み、20年ホームレスとして暮らしている。 ホームレスの人たちの生活を守るために活動し、この本を書いた。 いくつものエピソードがある。 もちろん危険と遭遇することも…。 女性にホームレスはいないのでは…と勝手に思っていたが、案外存在していることに驚く。 ホームレスはなるようにしてなったのか?それとも自らここが居場所としてあたりまえのようにいるのか? ホームレスでいつづけている理由はそれぞれ違っても、みな生きるためにここにいる。 わたしはわたしに帰るために家を出て、ホームレスで暮らしている。 その言葉は、わかるようでわからないと感じた。

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2024/10/12

出版社(創元社) https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4766 内容紹介、目次、著者紹介

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2024/09/28

『小山さんノート』に載った文章がとてもすてきだったので、刊行をとても楽しみにしていた。 ホームレスは「仕方なくなってしまう状態」「早く脱け出さなきゃいけない生活」だと思っていたので、本書の「自ら選んで」ホームレスになるという考え方に衝撃を受けた。数ある選択肢のひとつとして、特定...

『小山さんノート』に載った文章がとてもすてきだったので、刊行をとても楽しみにしていた。 ホームレスは「仕方なくなってしまう状態」「早く脱け出さなきゃいけない生活」だと思っていたので、本書の「自ら選んで」ホームレスになるという考え方に衝撃を受けた。数ある選択肢のひとつとして、特定の家を持たず、経済に過剰に関与せずに暮らすということ。 ときにはアートやボランティアの善意が他者の人生を壊してしまうことがある。価値観を揺さぶられる本だった。

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