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牢獄学舎の殺人 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/11/06

とある書物をなぞったように殺人事件が起こる。 そんなある高校での主人公と謎の女子高生が謎を解いていくという展開。 本筋は懐かしさすら感じる超本格的な推理もの。 ただし、高校の中というシチュエーションでの無理さ加減などを感じてしまいあまり没入できなかった。

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2024/10/24

様々な推理小説を書いてきた著者の新作は、周囲から浮いた主人公、疑いから主人公を狙うヒロイン、そして大規模な設定とガジェットは完全にラノベ。だが、中身は物理・叙述のトリックありの本格物。傍点の乱舞する解答編は大興奮請け合い。焼き物の香炉(溝呂木厄藻)≒青磁(青司)は深読みし過ぎか?

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2024/10/20

本格的な推理ものというよりも、キャラの魅力でストーリーを牽引していくタイプか。使われているトリックにはあまり驚きはなかったが、解答のない小説の謎を追うという本筋はなかなか面白かった。続編に期待。

Posted byブクログ

2024/10/20

ミステリー好きのための一冊、虚構と現実の学園ミステリー #牢獄学舎の殺人 #未完図書委員会の事件簿 ■あらすじ ミステリー好き高校生の本仮屋詠太は、音楽室で見知らぬ文庫本『牢獄学舎の殺人』を見つける。訝しみながらも本を読み進めていくも、そのミステリーには解答編が存在しなかった。...

ミステリー好きのための一冊、虚構と現実の学園ミステリー #牢獄学舎の殺人 #未完図書委員会の事件簿 ■あらすじ ミステリー好き高校生の本仮屋詠太は、音楽室で見知らぬ文庫本『牢獄学舎の殺人』を見つける。訝しみながらも本を読み進めていくも、そのミステリーには解答編が存在しなかった。 そこへ杠来流伽が現れ、その本の秘密について語り始める。完全犯罪の手引書とされ、現実に事件が再現されてしまうというのだが… ■きっと読みたくなるレビュー 大好きなものに囲まれるって幸せですよね~。私も日々ミステリーにまみれてますが、こんな日常がずっと続いてほしいですよ。 さて本作はそんなミステリー好きの人が、ミステリー好きの人のために書かれた作品。いい意味で本格ミステリーをぐいぐい押し付けてくるんで、多少のリアリティは目をつむりましょう。その代わりトキメイて止まない不可能犯罪ゲームを楽しむことができます。謎めいた未完図書、さらにそれを調査する機構という奇抜な設定も本格ファンを悦び処をくすぐりますね。 作中作である『牢獄学舎の殺人』と、現実におこった殺人事件が交錯するように物語が進んでいく。ほぼ似てはいるんですが相違するところもあり、そこがお楽しみでもあり、工夫されている点でもあります。 本作で特に素晴らしいと思ったのは解決編の解説です。細かなロジックから大胆な転換も含め、説明が分かりやすいんです。本格ミステリーの楽しみ方がするっと入ってくるように書かれていて好感蝕。 特に現実に起きた二つの事件の真相は目から鱗でしたね、やられました。いかに固定観念を取っ払うことができるかがキーなんですが難しかった。そこさえ突破できればなぁ~ そしてラストのあとがきがお洒落、さて我々読者は何を読まされたのか、何を楽しんだのか。きっとこの本を手に取っている時点で、私はすでに幸せなんだろうと思ったのでした。 ■ぜっさん推しポイント ほとんどが謎解きで埋め尽くされている本作ですが、事件の動機だけは胸が締め付けられるものがありました。人は自分だけでは生きていけないから、繋がりや絆というのは大切なんです。でも一方だけではなく、お互いにどう思っているかというのが本当に難しいんすよね…

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2024/09/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マリア&蓮シリーズで有名な市川憂人の新シリーズ(続編が出るかは不明)。 今作は学園ミステリ。 殺人事件の“解答編”がない作品ばかりを自費出版する作家がいた。その小説で起こる事件は、謎を解くと現実に流用できるほど精度が高い。ある日、その小説を偶然手に入れてしまった本仮屋詠太は、手に入れたことより溝呂木案件調査機構『未完図書委員会』にマークされてしまい。。。 小説の中の事件と、それを利用したと思われる現実の事件、両方の謎を解く必要があるという、独特なミステリ。軽い文体で読みやすいが、蓋を開ければゴリゴリの本格ミステリ。久しぶりに著者の作品を読んだが、そういえばこういうテイストだったなと。非常に好みです。ぜひシリーズ化を! 地雷グリコ等、主人公の好きな小説として言及がありニヤリとさせるが、17分割には爆笑w

Posted byブクログ

2024/09/18

 『虚構の密室』と『現実の密室』が織り成す学園ものの本格ミステリーで、『牢獄学舎の殺人』という解決編がないミステリーを拾った主人公の本仮屋詠太が『未完図書委員会』を名乗る謎の少女、杠来流伽と出会い学園で起こる連続殺人事件の背景に溝呂木厄藻という謎のアマチュアミステリー作家の存在と...

 『虚構の密室』と『現実の密室』が織り成す学園ものの本格ミステリーで、『牢獄学舎の殺人』という解決編がないミステリーを拾った主人公の本仮屋詠太が『未完図書委員会』を名乗る謎の少女、杠来流伽と出会い学園で起こる連続殺人事件の背景に溝呂木厄藻という謎のアマチュアミステリー作家の存在と彼が遺した作品が深く関わっていることを知り、現実の事件と小説の事件を解決していくという二段構えの構成になっていて、解決編のボリュームや明かされる衝撃の真相などがよく練られていて読み応えがあった。また、あとがきも仕掛けが仕込んであって面白かった。

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2024/08/29

牢獄学舎の殺人 市川憂人の長編ミステリー。 最近、学園もののミステリーを読む機会が多く(因みに次に読む予定の作品もそうなのだが)、ある意味で学園ミステリーが乱立している中、学生だからと優しくしないのが市川憂人だ。他の学園ミステリーとは一線を引いており、人は死に衝撃的な結末が待って...

牢獄学舎の殺人 市川憂人の長編ミステリー。 最近、学園もののミステリーを読む機会が多く(因みに次に読む予定の作品もそうなのだが)、ある意味で学園ミステリーが乱立している中、学生だからと優しくしないのが市川憂人だ。他の学園ミステリーとは一線を引いており、人は死に衝撃的な結末が待っている、作風は本格とのミックスだと言える。 内容は、解決編の無い謎の推理小説通りに事件が起きるというもので、主人公の本仮屋が忘れ物をとりに音楽室にいくとそこに真っ白な本がおいてあり、ミステリオタクの彼はその本に魅せられ、次々と読む進めてしまう。『牢獄学舎の殺人』は、3つの殺人が起き、読者への挑戦状が提示されそこまでで小説は終わっている。この小説が気になり持ち帰ろうとしたところ、図書室によくいる女子に取り押さえられてしまう。    もっとも非現実的なボーイミーツガールとあるが、ミステリでは意外とありがち?と思わず主人公にツッコミを入れながら、本仮屋と杠(ユズリハ)の出会いに興奮してしまった(笑)  人物描写がとても上手で、本仮屋、杠の二人についてはまるで自分がそこにいる様な感覚になる程溶け込めたのだが、脇役達の影が薄く(更に登場人物が少ない)、二人の世界に巻き込まれた印象だ。一部、作中作として『牢獄学舎の殺人』内のやりとりが機械的に挿入される為、現実的な部分と非現実的な部分が入り乱れてい 本作では実際に起きている殺人事件の真相を解き明かす事は当然ながら、作中作のトリックを解く事も重要で、更に幾つかの解答が用意されており使われている手数がとても多い。どのトリックもある意味で王道の応用みたいなものだが、表現方法が巧みでとても面白い。 本仮屋はミステリーマニアの為、クラスで浮いた存在になりつつあるが、知識は見事であらゆるミステリーの要素をひけらかしてくる(笑)そんなようすが学生時代の自分を投影している様で懐かしくも切なく、思わず笑ってしまう様な人物だが、杠と関わりながら、最後には鋭い一面を見せる。 本作はミステリーの王道の要素が沢山あり、ボーイミーツガール、探偵とワトソン、フーダニット、ハウダニット、ホワイダニットの要素、クローズドサークル、消えた足跡、叙述トリック等等盛り沢山。途中、ある事件の核心に触れる部分で少し読み疲れてしまう印象だが、最後には盛り返し、後書きでトドメを刺された気分だ(後書まで読んでこその作品。是非とばさないで欲しい) 続編があれば期待したいが・・・。後書きの様子だと・・・。 マリアと漣シリーズと並ぶ作品になるとおもうのだがなぁ。余りにも面白く、「ジェリーフィッシュは凍らない」を読んだ時を思い出す程の余韻だ。

Posted byブクログ