多頭獣の話 の商品レビュー
ページ数も多いし文字数も多く上田岳弘がちゃんと書いているのは分かるのだが、面白さが伝わらない。 家久来と桜井。 YouTubeロボットの過去の事件と空白の時間。 ん〜残念。
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何だかとても「いま風」な小説だな、という感想。 会社の後輩の桜井が、退職後に超人気YouTuberになる。彼は退職後も、主人公の家久来(かくらい)の前に突然姿を現したり、または突然連絡が途絶えたり…そして出会うたびに口にするのは、「人間」や「運命」、「多頭獣」について。 やがて家久来の前に、桜井と共にYouTubeで人気になったYouTuberたちが接触してくる。 彼らの目的は何なのか? 実在のYouTuberの名前やチャンネル名が表記されていたり、退職代行業者や仮想通貨の話など、令和の初めに話題になったワードがたくさん出てくる。また、最近流行りのラップを小説の中に書くという構成も然り。 令和6年前後の「いま」を切り取ったお話だなと思った。 桜井の考えることが一方的につらつらと語られるシーンは、なるほどという部分と、意味がわからない部分が半々で、ついていけないところもあった。自分の思想=唯一の真理と思う危うさを感じた。 ストーリー自体は、謎が多く残る感じで、「全てが万事解決!」というスッキリ感はなかった。でも、「生きるに値しない世界」を、しんどい思いをしながら生きている人を救う物語なのかな。
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