灯 の商品レビュー
人と関わる事う好まない蒼が、友人の話に影響され、夜間街光調査官という架空の職業に憧れていく様が興味深かったです。 信念を持つことも、人と繋がることも生きていく上では必要なことなのだと思いました。 明るい家の光が灯せますように
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一人が好きな蒼。 周りにすごく恵まれている。 特に冬子ちゃんがいてくれたことは大きい。 この先彼女にどんな灯りがともるのだろう。
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相内蒼は、一人でいることに寂しさも不自由も感じない。誰にも興味がないし関わりたくない彼女は、小学生の時に同級生に聞いた「夜間街光調査官」という職業に惹きつけられた。本当にあるのかどうかわからないそのことだけを支えとして日々を乗り切ってきた蒼。しかしかつての同級生と再会してから、彼...
相内蒼は、一人でいることに寂しさも不自由も感じない。誰にも興味がないし関わりたくない彼女は、小学生の時に同級生に聞いた「夜間街光調査官」という職業に惹きつけられた。本当にあるのかどうかわからないそのことだけを支えとして日々を乗り切ってきた蒼。しかしかつての同級生と再会してから、彼女の人生には新たな灯が現れることになる。 友だちはたくさんいると楽しい。一人ぼっちは寂しくて可哀想。世間の大半がそのように思わされているので、「一人でいるのが好き」だということって案外理解されないのかもしれません。子供の頃は特にそうなんだろうなあ。私自身も一人でも平気な方だし、しじゅう誰かと一緒にいるのは気詰まりだという蒼の気持ちは、わりと分かる気がしました。だけど大概は我慢、まではいかなくても、ある程度折り合いをつけてしまうんですよね。そこをびしっと貫いてしまった蒼の態度は清々しくて素敵だし、それ以上にそんな蒼を受け止めうまく付き合う冬子は最高に素敵です。 友情、恋愛、親子関係。どれもを蒼は決して拒んでいるわけではないのだけれど、適度な距離感を欲している。そのことを理解して関係性を押し付けないようにすることは、簡単そうで難しいことです。人づきあいの基本のはずなのにね。蒼の青春って、世間一般の基準からすると寂しいものだと思われそうですが。彼女にとってはこのうえなく幸せなものだったのでは。そしてこの後も、彼女は自分なりの幸せを見つけらだろうと思えます。
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人と関わることが苦痛で、出来るだけ一人でいたいと思う蒼。 その気持ちはなんとなくわかるんだけど、「周りの人にとても恵まれていることに気付いてる?」と聞きたくなってしまうような場面が多数。 学校や家庭でいつも気にかけてくれる人がいて、決して孤独になることはない状況なのだから。 同じ...
人と関わることが苦痛で、出来るだけ一人でいたいと思う蒼。 その気持ちはなんとなくわかるんだけど、「周りの人にとても恵まれていることに気付いてる?」と聞きたくなってしまうような場面が多数。 学校や家庭でいつも気にかけてくれる人がいて、決して孤独になることはない状況なのだから。 同じ高校の関さんが同じような内容のセリフを言ってくれて、スッキリした。 主人公に共感しきれない物語は、やっぱりなかなか感情移入できないみたい。 その代わり、友だちの冬子や米田君は人間性が素晴らしくて魅力的。 蒼ちゃん、あなたは周りに恵まれているんだよ。
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札幌の高校に通う相内蒼(あいうちあお)はひとりの時間が好き。できることなら誰とも関わらずにずっとひとりで生きていきたい。シングルマザーの母親は友人とこども食堂を始めて地域の子供のお腹は満たしたけれど、幼い蒼に1人で遅くまで留守番させ家事をやらせてきた。物分かりが良いような言動は蒼...
札幌の高校に通う相内蒼(あいうちあお)はひとりの時間が好き。できることなら誰とも関わらずにずっとひとりで生きていきたい。シングルマザーの母親は友人とこども食堂を始めて地域の子供のお腹は満たしたけれど、幼い蒼に1人で遅くまで留守番させ家事をやらせてきた。物分かりが良いような言動は蒼の心をざわめかせる。そんな日々の中で再会した小学校の同級生たちとの関わりは蒼を変えるか…?孤独を好む蒼のことすごく理解出来るけどかなり極端。居心地の良い孤独は周囲の人達によって作られて守られている事にいつか気付いて欲しい。
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読み始めはこんなに心を打つお話だとは思わなかった。 わかりあえない母親や何でも勝手に決めつけたがるクラスメート達とは関わりたくない相内蒼。1人でいる時間が好き。誰かとずっと一緒にいたら息が詰まる。唯一の楽しみは夜の街灯を数えること。 そんな彼女を少しずつ変えていく小学校の時の...
読み始めはこんなに心を打つお話だとは思わなかった。 わかりあえない母親や何でも勝手に決めつけたがるクラスメート達とは関わりたくない相内蒼。1人でいる時間が好き。誰かとずっと一緒にいたら息が詰まる。唯一の楽しみは夜の街灯を数えること。 そんな彼女を少しずつ変えていく小学校の時のクラスメートでもあり、創生高校でもクラスメートとなった坂本冬子。そして創生高校の定時制に通いながら野球部で1勝を目指す米田君。蒼が憧れる「夜間街光調査官」の仕事の話を小学生の時に彼女に話した彼である。 冬子に誘われ仲良しの女子グループが出来てその上野球部に入部するのは大きな進歩である。そして小学校の時から気になっている米田君の試合に出て投げたい!という願いを叶えるべく部員の前で意見をするほどに変わっていく蒼。内心「めんどくさ〜」と思ったのは本音なんだろう。それでも米田君が投げて1勝を勝ち取った場面はウルウル。ザ・青春という感じですね。 母親の推す国立H大学を受けずに自分の勉強したい事を見つけて関西の大学を受験するのも、米田くんとのことも読みながら応援してしまった。 冬子も米田君も蒼の世界に灯をともしてくれた存在。冬子のようなお友達がいて蒼は世界が広がったはず。医師を目指す冬子、定時制だからあと1年高校に残る米田君。そして自分の夢を叶えるべく、関西の大学に進学する蒼の今後にエールを送りたい。
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小学4年のとき、同級生に「父親が“夜間街光調査官”として働いている」という話を聞いて以来、すっかりその謎の職業に魅せられてしまった蒼。母子家庭だが母親との関係は薄く、人と一緒にいるのが苦手で孤独を愛する彼女の高校生活を描いた作品だ。 ちょっとシゾイドパーソナリティ障害を疑う蒼の生...
小学4年のとき、同級生に「父親が“夜間街光調査官”として働いている」という話を聞いて以来、すっかりその謎の職業に魅せられてしまった蒼。母子家庭だが母親との関係は薄く、人と一緒にいるのが苦手で孤独を愛する彼女の高校生活を描いた作品だ。 ちょっとシゾイドパーソナリティ障害を疑う蒼の生きにくさと、街の灯に希望を見出す姿が痛い。米田と冬子という2人の存在が彼女にとてもよい影響を与えていた。ラスト1行で胸が一杯になった。 乾さんの高校生ものということで身構えてしまったが、いじめやスクールカーストは出てこない。続篇希望。
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親、友達、進路……。集団行動が苦手な高校生・蒼。「決定」の先送りを続ける彼女に、運命の出会いが訪れる! 青春小説の最高傑作。
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感想 青さと臭さ。どれだけ爽やかに恋をしていても。僕たちは人間で、生き物。だからこそ魅力的だし立体的な人間になる。そこから始める。
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