死んだ石井の大群 の商品レビュー
「死んだ山田と教室」が好きすぎて、えっ、もう?のタイミングででた新作に興味はあるけど、山田は越えないだろうなと思ったりして、ちょっと迷っていた。まぁでも読んでみるかと購入。 デスゲームの所は読むのがきつかった。でも探偵パートと交互にくるので耐えられた。 どんどん次が気になり一気読...
「死んだ山田と教室」が好きすぎて、えっ、もう?のタイミングででた新作に興味はあるけど、山田は越えないだろうなと思ったりして、ちょっと迷っていた。まぁでも読んでみるかと購入。 デスゲームの所は読むのがきつかった。でも探偵パートと交互にくるので耐えられた。 どんどん次が気になり一気読み。ラストは泣いてしまった。ただ山田と違い、自分が泣いているのは、どういう感情なのかがよくわからない。 令和に「生きる」とは?をヒリヒリと突きつけて泣かせにくる作家、金子玲介、これからも追っていきたい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ごめんなさい、読み始めた時は、あーあのネトフリドラマと同じだと先読みしてました。逆にそれが筆者は意図していたのかも?と今となっては思うくらい、どんでん返しを喰らいました。 最初は自分の名前に近い人を見つけて、どこまで残るかな?なんて考えも、秒で死んでしまいあえなく失敗しました。 死んだ山田もなかなかでしたが、こういう騙されてしまう展開は個人的には好きです
Posted by
謎の場所に集められたのは333人の石井。 今から皆さんにドッチボールをやっていただきます というセリフが聞こえてきそうな、いかにも某バトルロワイヤルが始まりそうなデスゲームが開幕する。 生き残れるのは1人の石井のみ。 果たして、生き残るのはどの石井か。 読後...
謎の場所に集められたのは333人の石井。 今から皆さんにドッチボールをやっていただきます というセリフが聞こえてきそうな、いかにも某バトルロワイヤルが始まりそうなデスゲームが開幕する。 生き残れるのは1人の石井のみ。 果たして、生き残るのはどの石井か。 読後、副タイトルをつけるとすれば 死んだ石井の屍を超えていけ! となりそうな本作品。 果たして333人の石井はなぜ集められ、デスゲームに巻き込まれてしまったのか。 というお話。 読みはじめた当初、作者の前作『死んだ山田と教室』が強烈に残りすぎていて、この設定、この流れ、本当に大丈夫か?いや、山田とは別作品だと思えば… と、思いながら読んでいた作品。 しかし、読後感は 「あっ、これ、確かに山田よりも山田…、いやこの場合、石井なのか…」 という感じ。 私としては本当にそんな感じでした。 明らかにバトルロワイヤルの設定などなどデジャヴ感満載のデスゲームに、ゲームのルールづくりの感じがももしかしてあの作品?、えっ!?これってあの作品も?と思うような、オマージュ?、パロ?と思うものがでてきたりして、不思議なデスゲームに誘われます。 それに探偵パートも、「えっ?それで、その推理に辿り着くのか?」と若干思わなくもなく、この作品のジャンルはそもそも何なのか?と思うところもありました。 そんな私が最後まで読んで、 「ああ、確かに、これ、死んだ石井の大群だわ」 と納得いたしました。 ネタバレは避けたいところ、なるべくネタバレに辿り着かないように注意しつつ、私が本作品を読んで思ったのは、 どんな日々を過ごしてもそれは全部私のそしてあなたの人生なんだ ということ。 誰かに憧れたり、誰かみたいに生きたい と思うことも多く、理想と現実は違うかもしれない。 どんなに理想とかけ離れていても、私は私、あなたはあなた。 ただ、生きているということが嫌かもしれませんが、その生きているということが大事なんだ。 そんなことを死んだ石井の屍を越えて感じさせられる一冊だと思いました。
Posted by
333人によるデスゲームが行われる。ドッジボール、しりとり、じゃんけんに独自のルールが追加されて頭脳戦ならではの緊張感を味わうことができた。ただのデスゲーム小説として読んでいたら見事にひっくり返され、死生観を問われる重厚な展開にとても満足できました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一気読み。面白かった。 脳内で起きていることと現実が交互に描かれて、徐々に交差していく様は『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を思い出したかな。
Posted by
『死んだ山田と教室』から早くも届いた2作目。作中での公言通り、デスゲームものの系譜を汲む今作。しかしながら、手垢が付きまくったこのジャンルを自らの手垢でベッタベタに上書きしてやろうとする気概を大いに感じた。次作『死んだ木村を上演』ももちろん読む。
Posted by