その朝は、あっさりと の商品レビュー
いや~これ、うちの実家の話かと思った笑 まさに私の母が言いそうなこと というか言ってることオンパレード!! 看取りが題材でこんなに笑いながら読んだの初めて。
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再読したい⭐️⭐️ おすすめ⭐️⭐️⭐️ 父が好きだった小林一茶。なぜ好きだったのか。生、老い、介護、死を素子視点や俳句を通じて追いかけることが出来る。延命治療とは何か何をいつまでするか、人間の尊厳とは?人生、家族と老若男女置かれている立場や状況によって感じることが異なる。 あ...
再読したい⭐️⭐️ おすすめ⭐️⭐️⭐️ 父が好きだった小林一茶。なぜ好きだったのか。生、老い、介護、死を素子視点や俳句を通じて追いかけることが出来る。延命治療とは何か何をいつまでするか、人間の尊厳とは?人生、家族と老若男女置かれている立場や状況によって感じることが異なる。 あなたは読書出来ているが、その後ろから老いと死が足音を立て忍び寄ってくる。
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この手の話は時々出るが、感覚が新鮮でありながら大袈裟な演出のないところが素直に読める。 まぁ誰でも死んでしまうんだなぁ。 それに一茶の俳句が効果的に使われ一茶をまた読みたくなった。
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4年間寝たきりとなった96才の元教育長の父親、恭輔の今際の際迄を描いた介護家庭の物語。 介護にまつわる紆余曲折、認知症から身体不自由となり排便処理など、小説からは匂いが届きそうなくらい厳しい現実が描かれる。 しかし見送った家族の「私もいつか灰になるのだ。その未来が、なんの切なさも...
4年間寝たきりとなった96才の元教育長の父親、恭輔の今際の際迄を描いた介護家庭の物語。 介護にまつわる紆余曲折、認知症から身体不自由となり排便処理など、小説からは匂いが届きそうなくらい厳しい現実が描かれる。 しかし見送った家族の「私もいつか灰になるのだ。その未来が、なんの切なさもなく胸にすとんと落ちてくる。」の言葉が、抗う事のできない人間の死を受け止めるしかない切なさを強く伝えていた。 誰にも訪れる”その朝”に、自分は…と強く感情移入してしまった小説だった。
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ついに寝たきりになった認知症の沢田恭輔(96歳)の頭の中で、死への旅がゆっくりと進んでいる。 その人の中で何が起こっているのか、周りで介護に汲々とする女たちには知る由もない。 かつての教え子たちを引率したり、他人の葬式に出ていたと思ったら、周りはみな骸骨に変わっていたり。死んだは...
ついに寝たきりになった認知症の沢田恭輔(96歳)の頭の中で、死への旅がゆっくりと進んでいる。 その人の中で何が起こっているのか、周りで介護に汲々とする女たちには知る由もない。 かつての教え子たちを引率したり、他人の葬式に出ていたと思ったら、周りはみな骸骨に変わっていたり。死んだはずの妹を自転車の後ろに乗せて走るのは子供の頃の記憶。村で死んだじいさんの墓穴を掘っていたらいつの間にか自分が穴の底に横たわっていた。 時間の流れが行ったり来たりして、人生の中で出会った人々も別れた人も、自由自在に泡沫のように浮かんでは消える。 記憶の引き出しが全部ひっくり返ったようである。 俳句好きの恭輔は小林一茶を愛している。 『死支度致せ致せと桜哉』一茶。死に支度とは何をすれば良いのだろう? 沢田家では、リビングの真ん中に介護ベッドがでんと置かれた日から、全てが恭輔を中心に回るようになった。 妻の志麻は老々介護。独身で実家住まい、大学で教鞭を取る長女の洋子は何かあるたびに車を出してのアッシー要員。 二人の手に負えなくなると、千葉に住んでいる次女の素子が神戸の沢田家に呼ばれる。 今回も、三度目の危篤で呼ばれたが、恭輔は点滴だけで細々と生きている。 素子は父の枕元にある『一茶句集』に気づいた。奥付を見ると、恭輔が認知症を発症してから発行されている。 ところどころ恭輔がマルをつけている句があって、そこには小林一茶の死生観が現れており、恭輔がどういう心境で印をつけたのか気になった。 恭輔は、大正15年あるいは昭和元年生まれ。お決まりの関白亭主で、自分中心の父親だった。 外では、校長先生を務め、教育委員長を経て、町内会の相談役。人々から頼られる存在だった。 大勢の人の葬式をうまく仕切ったのが自慢だったが、恭輔の葬式を仕切るはずの知人たちは皆死んでしまってもういない。 さぞかし、昔ながらの立派な葬式を出して貰いたいのだろう。 「家族葬」なんて言ったら化けて出るかも。 最後に、長男だが末っ子の誠が登場。 男は何もしない、と作品の中で繰り返し書かれているが、東京在住の誠も送金のみ。 「厄介な介護対象としての恭輔」が目の前に突きつけられている女たちの視点とは違った観点で父親を見る。 戦前の師範学校のみで大学も出ていない、それでここまでひとかどの人物と認められるようになったのは、相当の才と努力と気概があったのだろう。社会に出てみて父親の偉大さが分かった。 初めて弁護人登場の感あり。 しかし、10年間、介護に人生を奪われてきた志麻と洋子、対しては、離れて暮らしていた素子と誠、そこに恭輔に対して抱く思いの差が生じてしまうのは仕方のないことかもしれない。 介護する人たちだけでなく、される側の、認知症の人の頭の中ではどんなことが起きていて、現実の世界とはどんなふうにリンクしているのか、視点が切り替わるのが面白かった。 どう死ぬか、どこで死ぬか。 小林一茶の句に見る死生観と合わせて。
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96才、元教師の認知症男性の老衰死迄の数日間を現在と過去に行きつ戻りつ描いた、家族による介護の小説。10章から成るが、各冒頭の数行が俯瞰的で彼岸との境目の様で面白い。介護に翻弄される娘達と母親の会話もリアルで身につまされた。ディケアの佐山君が最後に挨拶に来た場面では泣いた。全編に...
96才、元教師の認知症男性の老衰死迄の数日間を現在と過去に行きつ戻りつ描いた、家族による介護の小説。10章から成るが、各冒頭の数行が俯瞰的で彼岸との境目の様で面白い。介護に翻弄される娘達と母親の会話もリアルで身につまされた。ディケアの佐山君が最後に挨拶に来た場面では泣いた。全編に一茶の俳句が恭輔の生き方、理想の死に方を表していて格調を上げていた。
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96歳の父を看取るまでの20日間を描いた物語。 誤解を恐れずに言うと、読後真っ先に感じたのは羨ましさ。 認知症患者を支える大変さも、気が休まらない在宅介護も、それはそれは大変そう。 けれど85歳の母をサポートする姉妹、金銭面で協力する長男。 家族のみならず優秀な看護師と介護士...
96歳の父を看取るまでの20日間を描いた物語。 誤解を恐れずに言うと、読後真っ先に感じたのは羨ましさ。 認知症患者を支える大変さも、気が休まらない在宅介護も、それはそれは大変そう。 けれど85歳の母をサポートする姉妹、金銭面で協力する長男。 家族のみならず優秀な看護師と介護士までが手厚くサポートしてくれる。 老老介護が社会問題となっている今、これだけの助け手がある事がまず幸運だと思う。 深刻な状況下だが女性陣の能天気な会話が笑いを誘う。 家族全員に見守られながら逝った父親も看取った家族も幸せな時間だっただろうと思えた。
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九十六歳・老衰でこの世とのお別れを迎えた元学校教師・恭輔。認知症によるドタバタ介護に日々振り回される家族。ある日、娘の素子が恭輔の部屋にあった「一茶句集」と句集に記入された父の書き込みを発見。これらをヒントに句を読み解くにつれ、彼の考えたであろう生死観への理解を深めていく。 ...
九十六歳・老衰でこの世とのお別れを迎えた元学校教師・恭輔。認知症によるドタバタ介護に日々振り回される家族。ある日、娘の素子が恭輔の部屋にあった「一茶句集」と句集に記入された父の書き込みを発見。これらをヒントに句を読み解くにつれ、彼の考えたであろう生死観への理解を深めていく。 各章冒頭プロローグの夢のような不思議世界に引き寄せられた。現世との繋がりが残り少ない事を予感させる表現がリアル過ぎて少し怖かった。 *個人的には「雨の音のようにそっと世のために働いていよう。雨があがるように静かに死んでゆこう。:八木重吉」が理想だがうまくいきますかどうか。もう一回「死に稽古」シミュレーション必要か? いやいや。
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