私の盲端 の商品レビュー
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私の盲端 デビュー作 人工肛門をつけた美人女子大生涼子。大便を漏らしてしまう。多目的トイレで自分の大便を捨てる。ある日、トイレから入れ違いになった男から、人工肛門ですか?人工肛門用語パウチを使う。仲間を探している。京平とカフェに入るが席を長く外すたので帰ってしまう。 人気肉レストランでバイトに戻る。大便をぶらさげながら料理を出す。客は気がつかない。バイト先トイレでは便器に前屈みになり、大便をパウチから落とす 料理人達が狭い厨房で身体を押し付けてくる 精子と体臭が混ざっているはず。 秘密の穴というSNSグループに参加。人口肛門から元に戻す手術が終わるといなくなる。 医者から復活手術ができないと言われる。 医者は老人。丁寧にセカンドオピニオン用の紹介状も書いてあった。 バイト先レストランで鉄雄が金を持ち逃げ。 鉄雄はバイトではない。ずっと現場仕事。 店長がクビ。バイトとコックは大丈夫だが社員はクビになる。また本部からやってくる。大便がでた。バイト先の本部での採用も誘われる トイレに入る。誰かが携帯で盗撮。バイト友達華子がコックとやっている。自分が人口肛門だとバレているかもしれない。 大学で人口肛門の男から声をかけられる。校舎が現場で働いている。多目的トイレで入っていると彼がやってきた。扉があいている。人口肛門を筋力でコントロールできるようになった 立ち眩みをしていると京平が助けてくれる。仮設住宅の部屋に住んでいる。写真を見ると彼はイギリスで2番目の大学に留学していた。温めてやると言われる。陰茎を肛門に挿入される。人口肛門に入れられて果てた。京平の肛門の部分をみると穴がない。彼は留学経験があるのに現場仕事をしている。転職活動では障害者雇用があるが、普通に就活。第一希望のマスコミ系に決まった涼子は京平に伝える。病院の付き添いすると言われたので携帯番号を京平に教えた。 秘密の穴から抜けた 塩の道 第七回林芙美子文学賞受賞 漁師町で医者をするの伸夫。 軽トラで病院に向かう。住まいは前の医者の住居が空き家。漁師の身体には特徴がある。 ある日、健康診断を命じられ50人漁師がやってきた。神経痛の漁師に間違えて食塩水を射った。効き目がないのに漁師は帰っていく。引止める。 即効性の効き目があるのに、効かない時があるのは前の医者が神経を外していただろう。 ここの前では大阪の病院。終活病院。死亡診断書を書くのが仕事。東京の救急病院で働いていたが疲れてここにきた。毎日、人が死ぬを見ていた 臨終間近の患者を見るように看護師から頼まれる 介護士もいない。ベッドを見に行く。患者が食べたそうにしている。自分が食べているカップラーメンのスープを飲ませる。先生ありがとう。 目を見ていると死んでしまう。看護婦が戻ってきた。ラーメンを見られないようにする 家族を呼ぶ。死亡時刻を伝える。 東北の病院から誘われていることを院長に言う 引っ越すのが面倒なので行く気はなかったが、院長が次の医者をよんでいた。 診察が終わり重症患者宅をまわる。漁労長が癌の末期。190cmの身体は痩せ細っていたが目は見開いている 糖尿病の患者。大卒。市役所で働いていたが横領でクビ。漁師をする。足が壊死して切断手術必要だが病院がない。余命らずか。 雪が強くなってくる。席が酷い患者。背中を切って水を抜くと席が止まる。点滴して診療所に戻る また、席が激しくなったと連絡。誰も運転してくれないので自分で運転。猛吹雪で何も見えないが到着。管がはずれていたのでやり直す。 救急病院で激務だった時より、技術がおちている 帰りの運転で疲れて、車を止めて寝る。 窓が叩かれて起きる。排気ガスが雪で埋もれて死ぬところだった。 診療所に戻る。寒いので地酒と塩。往診した患者、やってき家に入ろうとしている。鍵をかけているが、はいってきたら警察に電話。診療所の人がやってきて連れて帰った。寝坊してしまう 玄関を叩く音で起こされる。前任の医者は、点滴したまま死んでいた。 死んだのかと思われた。 これまでの医者は、70代、80代だったので、診療所の隣りの家で死んだ。自分は50 死ぬのは20年後だ。
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重たいけど重たいだけで片付けてはいけないような気がする。 想像以上に知らないことが多くて この世界観に圧倒されてしまった。
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苦しい。苦しすぎる。 大学生で人工肛門と共に生きる葛藤。 半年だけと思って希望を持っていたのに いざ蓋を開けてみたら 永久的に人工肛門になってしまった絶望。 人工肛門って外見の変化があるから 本人の受入れとか周囲の理解とか 私が出会ってきた医療現場の葛藤の中で 上位を争うくらい難しい課題。 少し前に比べたら オスメイト対応トイレが増えてきて 世間の認知も上がってきたかもしれないけど 偏見とか誤解はすぐに変わらないから 当事者からしたらまだまだ大問題。 それに 事前に人工肛門になると説明されて 受け入れいても いざ目の当たりにするとショックを受ける。 それなのに涼子は バイト中に倒れて救急車で運ばれて 次に目を覚ましたら人工肛門があった。 その衝撃とか絶望とかを考えただけで 目を背けたくなるくらい苦しかった。 きっと朝比奈秋さんの作品に 目を離せなくなるんだろうなぁ。
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最初に大便を漏らすシーンがあり、なんだってー!と思ったら、パウチを着けた人工肛門の女性のお話で、最初の数ページで衝撃を受けた。その後の涼子のバイト先での性的描写があり、正直少し気持ち悪く感じた。 起承転結はあまりなく、淡々としたペースで進んでいき、読みやすいと言えば読みやすいが、感情移入がしづらい文に感じた。 塩の道は少し面白く、生とは死とは、少し考えさせられる物語だったが、やはりあまり没入感がなくただ考えさせられるだけな印象。 たぶん、きっと、面白いんだと思う。ただ自分には合わなかった。
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「植物少女」から「あなたの燃える左手で」を通り 「サンショウウオの四十九日」を読んで、ここまで辿り着いた。朝比奈秋から 逃がれることができない。すっかり どハマり中!ざらりとした手触り感が なんとも言えない読後感で クセになる(個人の見解ですが笑) 人工肛門と共に生きることの戸惑...
「植物少女」から「あなたの燃える左手で」を通り 「サンショウウオの四十九日」を読んで、ここまで辿り着いた。朝比奈秋から 逃がれることができない。すっかり どハマり中!ざらりとした手触り感が なんとも言えない読後感で クセになる(個人の見解ですが笑) 人工肛門と共に生きることの戸惑いと衝撃もそうだけど ヒトもまた 生々しい生物なんだなと 認識させられた。「塩の道」は読み始めは 方言についていけなくて(笑)半分過ぎたあたりから するすると わかってきた。それぞれの看取りは それぞれで 正解も不正解もない。 再読したら また 別の思いがでてきそう!
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人工肛門になるって人生ひっくり返る程の衝撃的な出来事だと思うんだけれど、現実に自分の身に起こると、意外と冷静に受け止めるものなんだろうか(で、砂に水が染みるようにじわじわショックがやってくるのかな) 著者の方は現役のお医者さんで、人工肛門とか排泄の描写は凄くリアルで、読みながら自...
人工肛門になるって人生ひっくり返る程の衝撃的な出来事だと思うんだけれど、現実に自分の身に起こると、意外と冷静に受け止めるものなんだろうか(で、砂に水が染みるようにじわじわショックがやってくるのかな) 著者の方は現役のお医者さんで、人工肛門とか排泄の描写は凄くリアルで、読みながら自分がこうなったら、うーん、と唸ってしまった。 主人公の心情がリアルなのかは、人それぞれに思うところが違うだろうからわからない。ただ、達観したようで実は静かに傷ついて行く様子は読んでいてしんどかった。 そもそも人工肛門についての知識がほとんど無かったことに気づいて色々検索してしまった。 もう一作の塩の道は賞をとったそうなのだけど、あまり好みでは無かった。人生に惓んだ人は多分田舎に行ったらいかんのだと思う。物と情報に溢れて人間関係希薄な都会にいた方が、色々とメンタルに優しい気がする…。
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