法廷占拠 の商品レビュー
☆4.7 いやぁ。面白かった。 一作目の方が、度肝を抜かれましたが、今作もまた、それに匹敵する面白さでありました。 絵空事に乾杯
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舞台は東京地方裁判所、104号法廷。 囚われた100人を、ひとり残らず救い出せるか。 警察とテロリストの新たな戦いが始まる。 今回は、スズキタゴサクの被害者家族 柴咲が裁判所に立て篭もり、警察たちは生配信で交渉を行うストーリー。 (多くの国民に視聴されてるという意味でヒリヒリしました…!!) 映画公開中のシリーズ第2弾! 今回は、半日の戦いを描いている。 かなり濃密な半日だったなと思う。 スズキタゴサクと類家の戦いは今後も見続けたい。 (私は頭脳派で変人な類家推しなので、類家が暗躍してる姿が見れて嬉しかった) 倖田の加わわった特殊犯も見れそうなので楽しみ♪ テロリスト 柴咲が発した ● 「幸運な人間は、自分の幸運に気づかない」 この言葉が印象に残った。 その文章のあとは、このような言葉が羅列られていた。 ●「自分よりもっと不幸せな人間がいる。」 ● 「もっと不幸せな人間の下に、もっともっと不幸せな人間がいるんだろ?」 ● 「だから我慢しろって? ふざけんな。」 確かに、なかなか自分の幸せには自分で気づくのは難しい。 (自分の幸せをノートに書き溜めれば、意外と幸せなことがたくさんあったと気づいた) それに、自分が不幸なんだなと感じた時に限って、「周りには、自分よりもっと不幸せな人間がいる。だから、大丈夫。」と言い聞かせている自分がいることを思い出した。 これは、多分、シリーズ化する! 続編要期待の1冊!
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警察側も真っ当じゃない描写なのが読んでて楽しい。 エンタメ性が高いのに、現代社会への問題提起も豊富に含まれている。
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登場する人物だったり場面を想像する方に必死で、会話がメインの爆弾ほどテンポ良くは読めなかったが、最後1/3以降は一気読み…! 爆弾から変わらず、スズキの会話だけはスラスラと頭に入ってくるのはなんでなんだろう。 あの話術を悪側が持っているんだから恐ろしい。 続編にも期待大です、楽し...
登場する人物だったり場面を想像する方に必死で、会話がメインの爆弾ほどテンポ良くは読めなかったが、最後1/3以降は一気読み…! 爆弾から変わらず、スズキの会話だけはスラスラと頭に入ってくるのはなんでなんだろう。 あの話術を悪側が持っているんだから恐ろしい。 続編にも期待大です、楽しみ。
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犯人側のプランニングと実行力が圧巻。緻密な構成と大胆な展開に、読みながら何度も息を呑む。タゴサクは前作ほど出番は少ないものの、あの人をイラつかせる独特の存在感は健在で、犯人の計画を掻き乱そうとする姿が痛快だった。類家の推理も冴え渡り、論理の切れ味と人間理解の深さが光る。終盤、立花...
犯人側のプランニングと実行力が圧巻。緻密な構成と大胆な展開に、読みながら何度も息を呑む。タゴサクは前作ほど出番は少ないものの、あの人をイラつかせる独特の存在感は健在で、犯人の計画を掻き乱そうとする姿が痛快だった。類家の推理も冴え渡り、論理の切れ味と人間理解の深さが光る。終盤、立花が湯村を説得するシーンでは、冷静さの裏にある人間らしい熱が垣間見えてよかった。読み応えのある一作でした。
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以前読んだ爆弾の映画を見て改めて面白かったと思って、買って2年積読してた続編を読んだ。無印の圧倒的な面白さには勝てないけどこれもかなり面白かった。あと、犯人の動機に少し同情する。事件の表象だけ見れば最初はかなり犯人側に不利で無駄な犯行に思えたけど、蓋を開けてみれば動機も相俟って、かなり納得感のあるものだと思った。作者のストーリーテリングの凄さに感服した。 タゴサク好きだからもう少しフィーチャーされてほしかったっていう部分を含めても今作も前作のバトンは受け継がれていたと思う。
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僕らはどうしてこんなにも素晴らしい作品を享受できるんだと思う? 世の中には本どころか文字さえ読めない人たちがたくさんいるのに。 物語を通して非日常を体験する。そこでの出来事に歓喜し、怖さに慄え、涙を流し、日常へと帰っていく。 文字を読めることに感謝したことは? 本を読めることに感...
僕らはどうしてこんなにも素晴らしい作品を享受できるんだと思う? 世の中には本どころか文字さえ読めない人たちがたくさんいるのに。 物語を通して非日常を体験する。そこでの出来事に歓喜し、怖さに慄え、涙を流し、日常へと帰っていく。 文字を読めることに感謝したことは? 本を読めることに感謝したことは? 柴咲が投げかけていたのも同じような嘆きだと思わない?ときに人生は残酷だ。努力では越えられない「運」の力によって、社会の陰へ落ちてしまうことがあるから。 親ガチャ 上司ガチャ 配属ガチャ 僕たちは人智を越える神の気まぐれをこう称する。そして嘆く。運が悪かった── 運悪く転落した者に対し社会はどんな目を向けるのかな。 道の端っこに転がっている浮浪者を助けようと思ったことは? 老人が運転する車に轢き殺された遺族を支援しようと思ったことは? 災害で家を失った人たちに寄付しようと思ったことは? 僕たちは、安全な場所から憐れな人間をまるでドラマでも鑑賞するかのように眺めているだけ。霞ヶ関にいるデモ隊の方が余程健全に見えない? 法律すら救ってくれない。ルールだから、そうなっているから。1+1は2みたいな冷たい演算装置。苦しんでいる人のストーリーを勝手に拵え勝手に憐れむのが僕らなら、法律はそのストーリーを1ミリたりとも斟酌せずに無味乾燥に処理していくだけだ。 救いはどこにあるのか。 おもちゃを買ってもらえない子どもの戯言だと一蹴するのは簡単だよね。しかしその態度こそ、まさに目の前の人間を見捨てる無慈悲な行いだと思わない? 幸運な人間は自分が幸運なことに気づけない─ 自分は努力で勝ち上がってきたと言い切る傲慢さが、社会の陰を色濃いものにしているのかもしれない。 ○ そんな事件の裏では警察官の倖田が、独り、葛藤している。自分は警官として振る舞うべきなのか、一個人として行動するべきなのか。 この物語は警察の職業倫理を問う物語でもある。 公僕として職務を全うするのか、それとも─ その狭間にスズキタゴサクはつけ込んでくる。“やつ“は悩む倖田にこう言い放つ。「あなたはずっと、わたしは警官なんだって、そう念じていらっしゃったでしょう?(中略)ご自身にそういい聞かせて、何度も何度もいい聞かせて、あなたは降りかかる仕打ちに納得しようとしてらした。この痛みは無駄じゃないんだって。誰かのためになるんだって。それが警察官の役割なんだって。ああ、なんで健気なんでしょう。なんて尊い精神でしょう。まさに公僕の鑑です。でもわたし、こうも思ってしまうんです。そんなのは、まやかしだって。あなたの命はあなただけのものなのに、警官という職業は、それを忘れるためのおまじないなんだって。多数決に従うための、おクスリだって」 この世の誰もが公の仮面と私的な仮面を使い分けて生きている。でもいつのまにか、どっちがどっちの仮面だかわからなくなってくる瞬間がある。 その隙間に怪物は巧みに入り込む。奴は迷える子犬を暗黒の荒野へと誘うメフィストフェレスだ。そして子犬を欲望むき出しの野犬へと変貌させてしまう。 そこで踏みとどまれるか。それこそ運でしかない。 倖田の葛藤は、法の外で彷徨う人々の姿と地続きにある。 正義と職務の狭間で揺れる彼女の姿に、“生きること”の残酷な公算を見た気がする。
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未曾有の被害を出した連続爆破事件から1年後。犯人だったスズキタゴサクの公判が行われた東京地裁104号が2人組に占拠され、インターネットで中継される中で警察と交渉が行われる。 犯人側と接触する警察官が交渉の主導権を類家に渡す構図は前作と同じ。もう少し類家の狂気じみた行動やエピソードを入れてキャラを際立たせたら良かったのに、とも思う。次回作もありそうだし今後に期待。
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2025/11/6 オーディブル スズキタゴサクは捕まっているが、前作に引き続き振り回してくれるのかと思ったら、そうきたか!次も続きそうで楽しみです。
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爆弾の続編にあたる作品 法廷を占拠するというタイトル通りの事件が発生 やはりスズキタゴサクという存在の底知れない不気味さが際立つ 前作より読みやすく感じた
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