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台所に敗戦はなかった の商品レビュー

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2025/01/14

タイトルだけ見ると、太平洋戦前から戦後にわたる食糧事情の悪い(困窮していた)時期でも、大衆は食べることに関する工夫を欠かさなかったことを記しているようにも思える。 確かにそのような内容も多く、驚くものもあるが、それ以上に生鮮物の流通手段の変化につれて、それまでは一般には食べられな...

タイトルだけ見ると、太平洋戦前から戦後にわたる食糧事情の悪い(困窮していた)時期でも、大衆は食べることに関する工夫を欠かさなかったことを記しているようにも思える。 確かにそのような内容も多く、驚くものもあるが、それ以上に生鮮物の流通手段の変化につれて、それまでは一般には食べられなかったもの、好まれなかったものが大衆化すると同時に、人々の嗜好の移り変わりが描かれている部分が印象に残った。 特にマグロの食べ方の変化が興味深く、今では当たり前だと思われていることが、かつては非常識であったということが、案外身近にもあるということに気付かされる。

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2025/01/14

戦中のすいとんとか、大根飯のようなものを集めた本かと思ったら、そうではなかった。明治に洋食が入ってきて、魚柄さんによれば、洋食を取り込んでから生まれた日本の和食文化は1950年代ごろに完成していたという。 すき焼き、サンドイッチ、ねぎま鍋など、そのひとつひとつの料理について、家庭...

戦中のすいとんとか、大根飯のようなものを集めた本かと思ったら、そうではなかった。明治に洋食が入ってきて、魚柄さんによれば、洋食を取り込んでから生まれた日本の和食文化は1950年代ごろに完成していたという。 すき焼き、サンドイッチ、ねぎま鍋など、そのひとつひとつの料理について、家庭料理の変遷を辿ったもの。魚柄さんが収集した膨大な当時の婦人雑誌から、当時のままのレシピなども載せられている。(文庫本なのでとても小さくなってしまって残念、こういう時は電子書籍がいいのかもしれない)さらにはカルピス、のようなものや、玉子チーズ、バナナの皮?おかしなスイーツまで。 ここにある料理は、すべて魚柄さんが実際に調理しているというのも驚きだ。 この本は、魚柄さんの「はじめに」と「あとがき」そして解説の湯澤規子さんの文章に泣かされる。本文は膨大な資料とそれに基づく検証記録になっているが、その原点がどこにあるのかを知らされて。

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2024/10/03

タイトルに惹かれて購入。 著者の気さくなおっちゃんみたいな語り口と、随所に挟み込まれる当時のレシピが楽しい。 舶来の食べ物をなんとか和食に落とし込もうとする努力と工夫…というか、工夫というより無茶苦茶に近いレシピも多く、それがまた面白かった。 何よりあとがきが良い。あとがき読むた...

タイトルに惹かれて購入。 著者の気さくなおっちゃんみたいな語り口と、随所に挟み込まれる当時のレシピが楽しい。 舶来の食べ物をなんとか和食に落とし込もうとする努力と工夫…というか、工夫というより無茶苦茶に近いレシピも多く、それがまた面白かった。 何よりあとがきが良い。あとがき読むために買っていいぐらい。

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2024/08/18

明治から昭和40年ごろまでの100年ほどに、日本の家庭ごはんがどう変化したかを、料理本や婦人雑誌2000冊を漁り、献立を再現して考察! 飢餓ばかりが語られる戦中戦後にも、母ちゃんたちは知恵を絞ったんだなあ。すき焼きの真実、うどんでパンを作る、梨もどき、サンドウィッチと寿司の同一、...

明治から昭和40年ごろまでの100年ほどに、日本の家庭ごはんがどう変化したかを、料理本や婦人雑誌2000冊を漁り、献立を再現して考察! 飢餓ばかりが語られる戦中戦後にも、母ちゃんたちは知恵を絞ったんだなあ。すき焼きの真実、うどんでパンを作る、梨もどき、サンドウィッチと寿司の同一、玉子からすみ…唸るぜ。そのまま載せられてる昔のレシピもコンタクトはずして必死で読み取りたくなります。

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2024/07/12

学生時代に「うおつか流台所術」のようなタイトルの本を一冊おもしろく読んだ記憶がある。その著者が明治期から戦後二十年あたりまでの料理本や婦人雑誌のレシピを実際に作って食してみて当時の料理文化を再現・検証した食文化史。 第1章すきやき、第2章サンドイッチ、第3章うどんとマカロニ、第...

学生時代に「うおつか流台所術」のようなタイトルの本を一冊おもしろく読んだ記憶がある。その著者が明治期から戦後二十年あたりまでの料理本や婦人雑誌のレシピを実際に作って食してみて当時の料理文化を再現・検証した食文化史。 第1章すきやき、第2章サンドイッチ、第3章うどんとマカロニ、第4章ねぎま、第5章人工葡萄酒、第6章おしるこ&珍スイーツ、第7章カルピスもどきと代用コーヒー、第8章玉子チーズ

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