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いなくなくならなくならないで の商品レビュー

3.3

39件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2024/07/28

芥川賞にノミネートされ、タイトルがすごく気になったため本作を手に取りました。好きな人の幻想と現実のギャップに悩むところがリアルで良かったかなと思います。 以下あらすじです。 死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所...

芥川賞にノミネートされ、タイトルがすごく気になったため本作を手に取りました。好きな人の幻想と現実のギャップに悩むところがリアルで良かったかなと思います。 以下あらすじです。 死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。デビュー作にして第171回芥川賞候補作。 この話を読んで頭に浮かんだのは「蛙化現象」でした。「蛙化現象」とはこれまで好きだった人から好意を向けられた時に急に冷めてしまう現象を指し、若者の間では好きな人の些細な言動で急に幻滅してしまうことを指す言葉となっています。本作の主人公もまさにそれで過去の友達の幻影を追うあまり、今の友達のリアルな姿が好きになれていないのかなと思いました。 個人的には最近読んだ芥川賞受賞作よりは、百合とかの描写もあってライトノベル感もあり、現代的の若者向けの作品かなと思いました。

Posted byブクログ

2024/07/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表紙と題に惹かれて購入・・・ 一日で読み終えてしまう勢いで読んだ、この感じ久しぶりでよかった 嫌よ嫌よも好きのうち、といいますか、、これ友情について、だけど全然恋人同士でもありうるなと思って読んでた、出会った頃の面影が無くなると些細な変化に対応、容認できなくなる自分、過去を追い求めてしまう自分、あの頃の相手が好きなんかじゃなくて相手そのものが好きなんだ!でもやっぱりなにか気に食わない・・・・・・それを受け入れられるかどうか試されている、のような文を読んでハッとした(自分が今その立場にいるのかも) 結局自分の理想の押しつけなのかな、と思ったり 依存と共存の境を行き来するような話

Posted byブクログ

2024/09/10

●なぜ気になったか 第171回芥川賞候補作。デビュー作で候補に選考なんてすごいなぁ、と思ったが、芥川賞は新人作家の活躍の後押しも目的と今更ながら知り認識を改めた。好みでない感じがちょっとするがまずは読んでみよう ●読了感想 内容は好みでなかったのだが、ひどい拾い読みすることなく...

●なぜ気になったか 第171回芥川賞候補作。デビュー作で候補に選考なんてすごいなぁ、と思ったが、芥川賞は新人作家の活躍の後押しも目的と今更ながら知り認識を改めた。好みでない感じがちょっとするがまずは読んでみよう ●読了感想 内容は好みでなかったのだが、ひどい拾い読みすることなく読めたのが不思議だった。読後に著者が詩人だと知り、きっと詩人特有の言葉の表現を無意識下で楽しんでいたからだと思えた。読後にタイトルの秀逸さに感心 #いなくなくならなくならないで #向坂くじら 24/7/12出版 https://amzn.to/4cW50yz

Posted byブクログ

2024/07/22

うわあああ無理〜〜〜っていうのが感想。タイトルと表紙に熱烈に惹かれ、(実際書きぶりにも構成にも大変惹かれた)一瞬で読み終えたものの拭えない気持ちの悪さ。少しだけ共感できてしまうからこその、拒否感。評価されて然るべきだと思うけど、好みはぱっくり分かれるだろうな。生と死の両方が強烈に...

うわあああ無理〜〜〜っていうのが感想。タイトルと表紙に熱烈に惹かれ、(実際書きぶりにも構成にも大変惹かれた)一瞬で読み終えたものの拭えない気持ちの悪さ。少しだけ共感できてしまうからこその、拒否感。評価されて然るべきだと思うけど、好みはぱっくり分かれるだろうな。生と死の両方が強烈に立つ感じや、愛おしすぎるものや依存してしまうものへの憎しみみたいな感じ、私は嫌いです。でも読んでよかったです。ありがとう。

Posted byブクログ

2024/07/18

感想 私がいてあげるから。心が弱っている人を求めるのはなぜ。見捨てられたくないから。でもあの人は成長してしまう。きっとどこかに行っちゃう。

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2024/07/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

171回芥川賞候補作。 17歳の1月。親友の朝日が死んだ。 4年半後のある日、時子に死んだ朝日から 電話がかかってきた居候することになって—— という物語。 親友だった朝日の失踪は、 17歳の時子の胸にぽっかりと穴をあけた。 だから朝日が“いなくなくなった”、つまり “いる状態”になったことが時子は嬉しかった。 けれど、 朝日が居候を続けていく中で感じる違和感。 朝日なのに朝日じゃないような、 まるで知らない人と生活してるみたいな不気味さ。 高校生の頃は、 毎日のように「死にたい」って言って、 時子を頼ってきていたくせに、 いまは「(生死は)どっちでもいい」とか言って、 時子の家族や友人につけ込んで、 実家に居座る図太さ。 朝日は、こんな子じゃなかった。 でも時子は、いなくなった4年半のことを 朝日に聞けないでいる。 たぶん、時子が一緒にいたかったのは 「死にたい朝日」だった。 「死にたい」と言って私を頼ってくれる朝日、 私のぽっかり空いた胸の穴を埋めてくれる朝日。 今の、死にたいか生きたいか「どっちでもいい」朝日ではなかった。 いない いなく なく なれ(いて) いなく なく ならないで(いなくなれ) いなく なく ならなく ならないで(いて) でも、やっぱり“p.156 「死ねマジで」” 朝日に苛ついてしまうのは、自分が 17歳のときのままの朝日を望んでいるせいだと たぶん時子は気づいてる。 そして、17歳の朝日を求めてしまうのは、 自分だけが17歳から何も変わっていないことを 暗に証明してしまう。 好きなのに、嫌い。 愛しいけど、憎い。 いてほしいけど、いなくなってもほしい。 朝日へ抱くアンビバレントな感情は、 そのまま自分自身へ返る揺れる情動。 本当は大切であろうものを、 冷たくヒートしていくふたりの激情が ぶつかり合って、壊れていくのがくるしい。 無理。なのに、好き。アンビバレンツ。 これが小説デビュー作なんてすごすぎ。 くじらさんの『夫婦間における愛の適温』も読まねば☺️

Posted byブクログ

2024/07/11

タイトルがとっても良い。話の内容にピッタリだと思いました。近すぎて遠い、愛しすぎて憎い、アンビバレンスの描き方がリアルで胸が締め付けられました。

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2024/06/27

芥川賞候補と聞いて読んでみた 芥川賞候補って聞いてたから おそらくこのまま 平熱維持で (お話の中ではすったもんだあるけど) 読み終わったあとも スンッ…てなるよな 知ってたもんねー! という感想 わりと好きだけどな ぐじぐじ煮えきらないやつって 己の周りに寄り付かないけど き...

芥川賞候補と聞いて読んでみた 芥川賞候補って聞いてたから おそらくこのまま 平熱維持で (お話の中ではすったもんだあるけど) 読み終わったあとも スンッ…てなるよな 知ってたもんねー! という感想 わりと好きだけどな ぐじぐじ煮えきらないやつって 己の周りに寄り付かないけど きっとそんな人たちいるんだろうし キッズだったあの頃には 自分にもこんな風な 独占できると飽きちゃうけど 取られちゃうと思うと また独占したくなる っていうイジワルな気持ちはあった そんなこと思い出させたお話 読み返すこともないし 記憶に残らなさそうだけど さっくり読めたし 嫌いじゃない 星は3つ

Posted byブクログ

2024/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文藝 2024夏号より さて、タイトルの妙である。素晴らしいタイトルで一気に心掴まれる。いなくなって欲しいのか?いなくならないで欲しいのか?タイトルからしたら、いなくなって欲しいが正しいと思うが、いや待て?いなくならないで?う〜ん。わかんないです。 じゃ、その辺りは内容で判断しようと… う〜ん…わかんね。いないと寂しいけどいるとウザい。アンビバレンスな感情ってムズイよね。 ただ個人的なのか、こちらの作者の方は全く肌に合わなかった。単純に内容がつまらなく感じた。

Posted byブクログ