ヘルシンキ 生活の練習 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
『どこでどんなふうに生きていようと、困った、しんどい、助けて、と素直に言えばいい』 ―――身にしみることがたくさんありました。 私しては珍しく、本から抜粋をしようと思います。 大事だと思う部分、落とし込みたい部分、意識を変えたい部分など、本の文章丸々同じではないけれど、そのエッセンスを身につけたいと思っています。後ろからさかのぼって記入します。 『たくさん友達を作って、粘り強く、できる範囲で、みんなで力を合わせる』 『運動はみんなでやるものだ』 『多様な幸福を緩やかにサポートする仕組み』 『幼いうちに強制されて、これ嫌だと思うのは悲しいこと』 『自分の被害すら認識出来ないやつに、加害なんかわかるわけねぇ』 『淡々とした戦争の肯定、否定の欠如に―恐怖を覚える』 『一番大切なのは何をやるかで、誰とやるかは二番目に大事』 『その子供を主に育てる人の他に、どれだけ多くの人が関われるかによって、きっと子育ての内容は変わる』 『トウンネプヘ、感情を言語化し、自分へのタイムアウト、セルヴィッテリュ、ときほぐし、謝罪』 『母親は人間でいられるし、人間であるべき』 『準備、実践、定着』 『友達だから一緒に遊ぶのではなく、一緒に遊ぶ人を友達と呼ぶ』 『人格を褒めたりしているわけではなく、その場の状況や問題に焦点を当ててそこを褒めたり変えようとしたりしている』 『スキルを身につける』 『物事を笑うことと、人を笑うことは別』 p102.p103『記憶・交渉・セルフエスティーム・日常的な自分の世話を自分ですること・多少しんどくてもやり切ること・違いを認識しあうこと等、集団生活と修学に必要なスキルを身につけること』 『あらゆるスキルを練習している時期。できない、喧嘩、意地悪、悪いことではなく今練習中のこと』 『自分のことは自分でさせる。あなたを信頼しています。明示的に伝える。』 『遊びを通じてやる。大人に頼ることができる安心館、ここまでならできるという判断力を養う、信頼されている自信を持ち、他人を自分と同じように尊重する』 『個人が頑張らなくても問題がないようにするために公的制度があるはず』 『それほど手厚い訳ではないが、誰でも利用できるサポートがどこにでもある』電車内の子供スペース 『大まかな工夫をすることによって多様なニーズに応えられる』 『自立とは他人を頼ること。迷惑をかけないと頑張ることは、自分は他人を助けないと自慢するのと同じこと』
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パクさら さんという子供が二人いる人が ヘルシンキでの仕事を選ぶ。 日本人のご主人も賛成してくれる。 この本読むまで フィンランドの歴史を知りませんでした。 ロシアから奪い返した土地なんですね。 ヘルシンキは暗くて寒くて食べ物がまずい 子供には親切 よその国からきた人にも 平等に...
パクさら さんという子供が二人いる人が ヘルシンキでの仕事を選ぶ。 日本人のご主人も賛成してくれる。 この本読むまで フィンランドの歴史を知りませんでした。 ロシアから奪い返した土地なんですね。 ヘルシンキは暗くて寒くて食べ物がまずい 子供には親切 よその国からきた人にも 平等にいろんな制度が使える。 ママが子供にパニクって大声をあげそうになったら 電話すると 話しを冷静に聞いてくれるシステムもある。 さらさんが感情が激したシーン 前 一緒にコーラスをやっていた韓国人のキムさんを 思い出しました。 さらさんは 在日で両親もおじいちゃんおばあちゃんも日本にいる。 キムさんは韓国から来て日本に住んでいるし ご主人も韓国の人 わたしはキムさんが 大声を出した時 胸の中に熱いパッションがある人なんだなあ! と思ってたことを思い出しました。 さらさんは京都にお住まいだったけど 在日コリアンの人たちへの差別とか偏見とか いろんなものがあるんですね。 日本でもなく韓国でもない所に住みたい!という願いで フィンランドを選択 さらさんの子供たちへの話し方が 関西弁なので なにやら柔らかい。 子供たちに ひとつひとつ ちゃんと話しをして 話させている。 子供たちも 小さいながら ちゃんと意見を言う。 作者は自分に自信がなさそうですが いやいや立派なものです。 幼稚園は 働く親のためにあるんじゃなく 子供には 行く権利がある。 戦争の話しも出てきます。 今 私たちがここで生きてるのは その上の年代の人たちが 頑張って生き抜いてきたからなんですね。 フィンランドには徴兵制もあるけど 分別のある国なんだなあ! と思いました。
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期待を超えてきた〜素敵な文章だった 私がヘルシンキ好きだな〜と思った理由と住みたくはないな〜と思った理由が詰まってた 高校時代の探究発表のガバガバ発表をずっと情けないなーと思ってたけど、考えの浅さだけでなくどのように思考したらいいのかをアカデミックに淡々とでも関西弁で面白く!指...
期待を超えてきた〜素敵な文章だった 私がヘルシンキ好きだな〜と思った理由と住みたくはないな〜と思った理由が詰まってた 高校時代の探究発表のガバガバ発表をずっと情けないなーと思ってたけど、考えの浅さだけでなくどのように思考したらいいのかをアカデミックに淡々とでも関西弁で面白く!指摘してもらえてすごくスッキリした。この文章の温度感がめちゃくちゃ心地いい。ハイキューの北さんみたいな感じ。 何よりも本のタイトル、生活の練習の意味するところがつくづく大切なことだなと思う ドライな人は能力と人格を切り離せるから、怒らない。もっと言うと問題と人を切り離せるから議論がちゃんと前に進む 認知行動療法を実践中の身としても本当に学びのある考え方だった
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著者は、両親のうち片方が韓国人、著者本人は日本生まれ日本国籍ながら韓国式の名前なので、差別や偏見と無縁ではないという環境に育ち、それが海外移住の動機になっていると前書きに書かれている。そういう非差別意識に影響されたフィンランド推しの本かと思うと読む前から若干うんざりだったが、それ...
著者は、両親のうち片方が韓国人、著者本人は日本生まれ日本国籍ながら韓国式の名前なので、差別や偏見と無縁ではないという環境に育ち、それが海外移住の動機になっていると前書きに書かれている。そういう非差別意識に影響されたフィンランド推しの本かと思うと読む前から若干うんざりだったが、それは移住の動機やきっかけに過ぎなかった。この本はそういう内容ではなかった。いい意味で期待を裏切られた。 ヘルシンキでの子育てを通じての諸々がメインではあるが、よくある子育て本とも海外事情をざっくりという本とも違う。たとえば、日本の保育園は親の都合で子供を預ける、親のための施設や仕組みだが、フィンランドは子供が生きていく上での基本を学ぶ(「生活の練習」をする)場で、子供のための制度であるなど、フィンランドの社会制度について書かれている。子育てを通じて垣間見えるフィンランドのものの考え方や、著者本人の成長環境を振り返って掘り下げた考察なども書かれており、非常に奥行きのある一冊である。 著者は、私はいい母親ではないと言い切っている。フィンランドでは、母親は人間でいられるし、人間であるべきですと言われたそうだ。これは母親ではない私にも沁みた言葉でしたね。なぜか女性だけが良妻賢母像を暗に要求される日本社会で、そういう認識が広まって欲しいものだと思う。母親になったからって女神様になるわけじゃない。フィンランドにはメンタル的に行き詰まった親が相談できる仕組みがあるとのこと。そういうことを前提にすると、改めていい母親ってどういう母親だろう?と考えてしまうのである。 著者は移住したが、この本では、彼女の夫の出番が少ないことが気になる。子供ファーストになると夫は二の次かもしれないけど…。この本は続きがあるようなので、そちらも読むことにする。他の人にも一読を薦めたい本なので星5つ。
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予想以上に最高に良かった!続編も読みたい。 フィンランドの保育園の描写がとても良かった 人格ではなく「技術」と捉えて、 「悪いところ」ではなくあくまで「練習が足りない」と表現するところが素敵だった ユキちゃん、クマちゃんのせりふも癒される しかしフィンランドの善とされる部分...
予想以上に最高に良かった!続編も読みたい。 フィンランドの保育園の描写がとても良かった 人格ではなく「技術」と捉えて、 「悪いところ」ではなくあくまで「練習が足りない」と表現するところが素敵だった ユキちゃん、クマちゃんのせりふも癒される しかしフィンランドの善とされる部分も悪とされる部分も、著者は常に冷静に見つめていて 自分は社会をどう捉えているか見直すきっかけになる 自分がもし子どもを育てることになったら、絶対に再読したい
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2人の子供を抱える朴さんによる、フィンランドのドタバタひとり育児日記!時に日本との比較でフィンランド最高!的なやつ…と思って読んだら大間違いだった。 韓国と日本にルーツを持つ朴さんが、フィンランドと教育や文化や考え方、そこから感じる日本との違いを率直に語る。 そこには自分の出...
2人の子供を抱える朴さんによる、フィンランドのドタバタひとり育児日記!時に日本との比較でフィンランド最高!的なやつ…と思って読んだら大間違いだった。 韓国と日本にルーツを持つ朴さんが、フィンランドと教育や文化や考え方、そこから感じる日本との違いを率直に語る。 そこには自分の出自について悩んだ過去を持ち、日本での生きづらさを感じた朴さんにしか書けない視点が多く、日本でマジョリティ(特に僕はシス、ヘテロ男性なのでかなり特権的な立場にある)として生きる自分では考えたこともないもので、とにかく学びが多かった。 フィンランドは幸福という文脈で語られることが多いが、それよりも「不幸」であるその状態に目を向けることが大事だと思った。 移民や難民の問題にせよ、移民や難民それ自体が問題なのではなく、そうした状況になる政治や環境が問題だ。 日本では特に「自己責任」という言葉が、人の決定の全てを、その人の責任として突き放すようになった。所得が低いことは、その仕事を選んだ人が悪い、努力を怠っているのだとする。 朴さんは「100%の自己決定などあるのだろうか?」と問いかける。 時に人は、自分で決めたと思うことであっても、社会的な状況や、生まれ、出身、性別、年齢、など、自らではどうにもならないものに囲まれながら、その中でもわずかに選べるものだけを選択しているにすぎない。 社会的に言う成功を、自らの努力で掴み取った人をそれ自体否定しないが、そうしたことができる環境にあったのだという、特権的な立場にある自らを俯瞰できる視点が重要だ。 ルーツによって差別されていた自分も、実は恵まれた環境にあると知り、その特権性は自分の祖母や曽祖母、それ以前の女性たちが男性をサポートして得られた上にあると知りるシーンは中でも印象的だった。 辛い人や、悲しい思いをしている人は、その原因は全てその人のせいなのだろうか?政治的、社会的、ジェンダー、あらゆる環境や状況によって誰もが無意識に誰かを傷つける可能性がある。 自分が置かれている立場を客観的に見つめ、少しでも自分より辛い立場や悲しい思いをしている人に対して心を配れる、そんな人が多い世の中がきっと「幸福」な国をつくるのだろう。
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幸福度世界一と言われるフィンランド。 生活の基本は重ね着、他人を気にしていないが頼られれば助けるというところが印象的。 著者の幼い子供たちの順応性と朗らかさにも感心する。 著者の家族の生い立ちも独特、フィンランド周辺の歴史も興味深い。
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ヘルシンキ(フィンランド)と生活、そして練習という単語が連なっていると、私みたいに「ていねいな暮らしって、いいっすよね」というライフスタイルがんばってみたい勢にとっては、自分の時間を大切にするだとか、働きすぎない生活的な、ふんわりとした生き方のようなものにフォーカスが当たった本な...
ヘルシンキ(フィンランド)と生活、そして練習という単語が連なっていると、私みたいに「ていねいな暮らしって、いいっすよね」というライフスタイルがんばってみたい勢にとっては、自分の時間を大切にするだとか、働きすぎない生活的な、ふんわりとした生き方のようなものにフォーカスが当たった本なのだとはなから思い込んで手に取った。これを読んだらきっと、私も少していねいな暮らしち近づけるに違いないとおもって読み始めたら、関西弁での論旨展開と、この社会と世界への鋭くも真摯な切り込みがうわーっと展開される。当初思っていたような内容の本では全然なかったけれど、ものすんごく面白い本だった! 確かに私たち日本人には北欧、特にフィンランドは幸福度が高い国というイメージが強くて、やたらにいいものと思っているけれど、著者の朴さんはずっと冷静に自分の視点からフィンランドと人間の生きやすさを見つめている。楽に生きるためのスキルがあった方がいいという考え方は、軽やかでいいなと思った。なんだかんだと、日本人はすべてを人格に紐づけて考えすぎるのかも、と思った。
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異国の地、言語の壁、北欧フィンランド・ヘルシンキで移住生活することになった著者・朴沙羅が子供の教育を通して日常を体感する。それは人権のあり方や社会の責務、日本とは異なる観念が自身の出自や国籍というカテゴリに振り戻されていく。グローバルとは、そんな境界を取り払った自由さ、もしくは曖...
異国の地、言語の壁、北欧フィンランド・ヘルシンキで移住生活することになった著者・朴沙羅が子供の教育を通して日常を体感する。それは人権のあり方や社会の責務、日本とは異なる観念が自身の出自や国籍というカテゴリに振り戻されていく。グローバルとは、そんな境界を取り払った自由さ、もしくは曖昧さにあるのではないか。私たちはどうか。この島国の民族主義が扇動するような家庭や教育の偏った思想にとらわれない先に多様性や民主制が垣間見えてくる。そうだ、まだ平等や人権の尊重のスタートラインに立っていない。"○○感" と喧伝する為政者の言葉はあまりに空虚であろう。
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前半はタイトル通りの内容が読めて良かったです。 一方で後半は、フィンランド生活や教育に関係の小さい著者の家族についてや、著者の考えについてかなりのページ数が割かれており、かつメイントピックであるフィンランド生活・教育とのつながりがわかりづらく少し読みにくさを感じました。 また、各...
前半はタイトル通りの内容が読めて良かったです。 一方で後半は、フィンランド生活や教育に関係の小さい著者の家族についてや、著者の考えについてかなりのページ数が割かれており、かつメイントピックであるフィンランド生活・教育とのつながりがわかりづらく少し読みにくさを感じました。 また、各データを示してくださるのは良いのですが、それに対する結論が尚早に感じるものが多く、また事実に対して強い好き嫌いを述べるに留まるものもあり、そのあたり少し読んでいてモヤモヤしました。
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