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ハヤブサを盗んだ男 野鳥闇取引に隠されたドラマ の商品レビュー

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2024/09/23

天才的な卵泥棒の犯罪ドキュメンタリー。 野生生物犯罪にまつわる背景や、野鳥に魅せられた人々の物語が興味深く、夢中で読みました。 なぜ猛禽類の卵が狙われるのか。その答えは一つではなく、歴史的背景と人間の欲が複雑に絡み合っているようです。 そして常習的に犯行が繰り返されてしまう。 ...

天才的な卵泥棒の犯罪ドキュメンタリー。 野生生物犯罪にまつわる背景や、野鳥に魅せられた人々の物語が興味深く、夢中で読みました。 なぜ猛禽類の卵が狙われるのか。その答えは一つではなく、歴史的背景と人間の欲が複雑に絡み合っているようです。 そして常習的に犯行が繰り返されてしまう。 卵を盗む描写には胸が痛みました。その後の卵の運命にも。 自然保護の難しさを感じます。 生き物好きが生き物を大事にするとは限らない矛盾…。 各章は、犯人レンドラムの過去の足取りと、取り締まる警察側の歩みが交互に展開し、合間に鷹狩りの歴史や猛禽類の知識がふんだんに語られています。 全てを読み通すのが難しければ、14章から先に読むか、レンドラムの章だけ追ってみても楽しめると思います。 1〜3章 レンドラム逮捕、取り調べ →14章以降に続く 4、10章 鷹狩りの系譜とアラブ世界 5、7、9、11、12章 レンドラムの過去と猛禽類の営巣 6、8、13章 警察官マクウィリアムの経歴と野生生物犯罪の実態 「レンドラムほど広範囲にわたって活動し、鮮やかな手際で盗みを成功させ、傷つきやすい生き物を生きたままこれだけ途方もない距離、ほぼ運びおおせた者はいなかった。」p.257-258 最後にプロローグを読み返したい。 親鳥から卵を奪った時点で、保護なんて言い訳は通用しない。

Posted byブクログ

2024/08/02

The Falcon Thief A True Tale of Adventure. Treachery and the Hunt for the Perfect Bird by Joshua Hammer ハヤブサ泥棒 実話のルポライティング イギリスでハヤブサの有精卵を持ち...

The Falcon Thief A True Tale of Adventure. Treachery and the Hunt for the Perfect Bird by Joshua Hammer ハヤブサ泥棒 実話のルポライティング イギリスでハヤブサの有精卵を持ち出そうとして逮捕された犯罪者を中心に、 過去の野鳥闇取引犯罪者の話や、現在の野鳥闇取引の実情などがレポートされる。 日本でも、野鳥ロンダリングは行わていて非常に問題ではあるが、 なにせイギリスのように 専門オフィサーはおらず、野放し状態であるし、 それ以前に、書類さえあればロンダリングされた 生き物がざくざく売買されている。 お店で売っているから、 書類があるから、と、軽い気持ちでホムセンなどで 買い求めているのかもしれないが、、、 ちょっと考えて欲しいと思う。 その動物が、野生下で狩られてきたものか、 飼育して生まれたものか、、 ちょっとの賄賂で簡単に書類ができてしまう国からやってくる というのを知って欲しい。 ともかく、日本でも猛禽やメジロ、オオルリロンダリングが たまに検挙されているが 多分、その金額のしょぼさと(円も安いし) 野生動物の知識や関係性の違い 認知度の違いも非常に大きいと思う。 なにせ、店舗で生体売買のできる国である。 金になれば、悪いことする人はなくならない。 ともかく、 本書は世界でも、大金の動く 猛禽レース用のハヤブサや、 ファルコニャー、 油の湧き出る砂漠のあたりの王様や富裕層たちが求める やばいレベルの闇取引犯罪 もとよりイギリスの野鳥の卵コレクターは なんか桁が違う。 私も知識としては知っていたし、 犯罪でなかったころの卵マニアの古書を 何冊か持っているが、その情熱たるや、、 卵のマニアて、えぐい。 ともかく、 許せない犯罪の描写が多く、 非常に嫌悪感を抱くが、 野生生物犯罪の 知っておくべき知識なのは間違いない。

Posted byブクログ