ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(2) の商品レビュー
中学2年になった息子に導かれて、ポリティカルコレクトネスの現実に触れたり、ノンバイナリーはTHEYと呼ばれ単数表記にも使えることを知ったり、さまざまに感心しながら読み進められる。このままコロナと新たな侵略戦争の世界をこの一家がどのようにとらえているのかを描いてくれれば面白いのにと...
中学2年になった息子に導かれて、ポリティカルコレクトネスの現実に触れたり、ノンバイナリーはTHEYと呼ばれ単数表記にも使えることを知ったり、さまざまに感心しながら読み進められる。このままコロナと新たな侵略戦争の世界をこの一家がどのようにとらえているのかを描いてくれれば面白いのにと期待してしまう。文庫帯には「完結」とされており続編は期待できないのかなと思ったりするのも寂しい。
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1作目に続いて身近な問題を社会に広げるのが分かりやすくて面白かった。 俺みたいにはなるなと子供に言わないようで済むように生きていきたい。
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前作より彼が少し大人になっている。 エンパシーがあり、洞察力があり、良い子だと思う。 一歩引いて大きな構図で見られたり、一歩踏み込んで深い所まで見られたり、なかなか大したものだと思う。 このお母さんも良い。ファンキーな所も多分ある方なんだろうけど、基本的に優しくて、「戦おう、負...
前作より彼が少し大人になっている。 エンパシーがあり、洞察力があり、良い子だと思う。 一歩引いて大きな構図で見られたり、一歩踏み込んで深い所まで見られたり、なかなか大したものだと思う。 このお母さんも良い。ファンキーな所も多分ある方なんだろうけど、基本的に優しくて、「戦おう、負けちゃだめだ」みたいな所が無いのがとても良いと思う。 前作でも思ったことですが、日本もイギリスも一般市民は大変ですよね。多分、貴族や富裕層も彼らなりに大変なんじゃないかな。
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「エンパシー」という言葉を世に広めた(と個人的には思っている)前作から続いて、聡明な少年は少し大人になっている。思春期に差し掛かる年齢なんだろう、ティーンとしての悩みが増えていく。 しかしその根っこにはやはり、他者への深い洞察と、理解できない価値観に寄り添う能力(すなわちエンパシ...
「エンパシー」という言葉を世に広めた(と個人的には思っている)前作から続いて、聡明な少年は少し大人になっている。思春期に差し掛かる年齢なんだろう、ティーンとしての悩みが増えていく。 しかしその根っこにはやはり、他者への深い洞察と、理解できない価値観に寄り添う能力(すなわちエンパシー)が垣間見える。 この子は本当にすごい。 今作のテーマは「社会を信じること」 この概念にバチっとハマる日本語はないのかも知れないけど、考えるほど示唆に富んでいて面白い。 目の前の他者に寄り添えない人は冷たい人なんだろうか。台風の日に避難所に来たホームレスを追い返してしまった担当者は、愚かで、想像力を欠いているのだろうか。 いや、彼らだって僕らと同じだ。 ただ自分の所属する社会を信じられていないのだ。 と少年は言う。 どう言うこと?と、最初は思うんだけど、読み進めるうちに言わんとすることがわかってくる。 それは今、日本で起きているさまざまな衝突をも説明できる概念で。 我々は社会を信じられなくなっているんだ。 そのうえで自身の主体を見えない他者に預けてしまっている。 価値観を失ったまま、信用できない社会の中で思考停止している。 ルールの運用しかできなくなっている。 多かれ少なかれみんなそういう空気の中にいるのだと思う。 どしたらいいんだろね。
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前回同様、イギリスの多国籍文化、家族の在り方についてさまざまな生活様式を読むことができて良かった。イギリスの公立中の教育がここまで近代化しているとは、とても素敵だと思う。
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前作から息子くんがぐっと大人になって、頼もしくなった。そしてイギリスの状況は日本も変わらないんだと感じた。宿題のテーマにした、避難所がホームレスを追い返した話、人種や貧富で学校で虐められる話。そして、そんなことが問題だとキチンと感じられる息子くんや著者が、やっぱりすごい。その感性...
前作から息子くんがぐっと大人になって、頼もしくなった。そしてイギリスの状況は日本も変わらないんだと感じた。宿題のテーマにした、避難所がホームレスを追い返した話、人種や貧富で学校で虐められる話。そして、そんなことが問題だとキチンと感じられる息子くんや著者が、やっぱりすごい。その感性を自分もしっかり持っていたい。
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前作から息子が凄く成長しているような気がした。本当に中学2年生の代なの?身を置いてる環境なのか、考え方に深みがあってもっと大人に見える。
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英国在住の著者が、アイルランド人の夫と息子(中2に成長)と過ごす日常を綴る第2作。現代の日常に潜む"なぜ?"に対するこの親子の在り方は、1つの羨ましい例です。はてさて、未来はどうなる?
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自分が中学生だった頃と思考の深さが違いすぎる。これは日本とイギリスの教育の違いなのか? 1巻目を読んだときの衝撃はすごかったけれど、今回も「そんなこと考えたことがなかった」内容がてんこ盛りだった。
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自分が同じ年齢のとき、ここまで鋭い視点で世の中を見て、さらに自分の意見まで言えていただろうか。日本との教育システムの差が影響しているとは思いますが、日本人の政治への無関心さは教育から来ているのかなと思いました。
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