その猫の名前は長い の商品レビュー
表題作はある冴えない女性の人生の話。社長との関係や噂、家族の話がどう帰着するのか。全体的に漂うのは抑圧された女性とその中にある幸せやどうにもならない雰囲気。私たちは単純ではなく簡単には分かり合えない、そんな気がする物語。
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インスタで知り、本屋で手に取り、帯文を読み、さらに興味がわく。装画も装丁も好き。 そうそう、タイトルもいい。 (巻末の「作家のことば」、「訳者あとがき」も「解説」もかなりの読み応え) 読み始めは、今と過去の展開に戸惑ったが、ページをめくるごとにどんどん引き込まれた。 あの日、...
インスタで知り、本屋で手に取り、帯文を読み、さらに興味がわく。装画も装丁も好き。 そうそう、タイトルもいい。 (巻末の「作家のことば」、「訳者あとがき」も「解説」もかなりの読み応え) 読み始めは、今と過去の展開に戸惑ったが、ページをめくるごとにどんどん引き込まれた。 あの日、伝えられなかった思い、 吐きだしてしまったこと、 目を逸らしつづけたもの、 抑えつけられた心 そばにいた誰かのこと。 そんな記憶や痛みと対峙する女性たちの9つの物語からなる短編集。それぞれの短編どれも余韻があとをひく。 はっとさせられたり、共感したり、息づかいが聞こえてきそうな、このリアルな登場人物たち。まるで傍らにいるような気さえしてくる。 読み終わった読み返したくなる本だと思う。 というか、行間やページの隙間に隠れているものを探しに、今まさに読み返しているところ。
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