雨夜の星たち の商品レビュー
他人に興味をもたず感情移入できない主人公「三葉雨音」が、お見舞い代行業を通していろんな人物と関わっていく物語。 空気を読むことや察すること、暗黙の了解などの面倒ごとは人間関係であるよなぁ…と改めて感じられた。 自分も人間関係なくして生きてはいけない。価値観の押し付けや自身の望み通...
他人に興味をもたず感情移入できない主人公「三葉雨音」が、お見舞い代行業を通していろんな人物と関わっていく物語。 空気を読むことや察すること、暗黙の了解などの面倒ごとは人間関係であるよなぁ…と改めて感じられた。 自分も人間関係なくして生きてはいけない。価値観の押し付けや自身の望み通りに動かない人を排斥しようとするのは恥ずべきことだ…と肝に銘じて仕事しようとおもう。 「他人に関心がないのは、相手のことをわかった気になりたくないからじゃない?」主人公に投げかけられる言葉が印象に残った。 ほたるいしマジカルランドを直近に読んでで、それが登場したのは思いがけないことだった笑 色々考えさせられるけど、結局前向きな読後感を味わえるので、寺地はるなさんは素晴らしい。
Posted by
主人公のドライさに驚きましたが、逆に人間らしくて好きだと思いました。 お見舞い代行等の仕事が実際にあるのか分かりませんが、これから必要とさせるかもと感じました。
Posted by
空気を読まない、面倒な人と言われる女性、三葉雨音が主人公。 「お見舞い代行」という仕事を通しての人との関わりが描かれていました。 空気を読む 察する 建前 人と関わる時にすることのある行為。 でも、その事が辛いことや疲れることもあります。 楽しい時を過ごしたはずだけど、一人にな...
空気を読まない、面倒な人と言われる女性、三葉雨音が主人公。 「お見舞い代行」という仕事を通しての人との関わりが描かれていました。 空気を読む 察する 建前 人と関わる時にすることのある行為。 でも、その事が辛いことや疲れることもあります。 楽しい時を過ごしたはずだけど、一人になったらどっと疲れが出たということもあります。 なので、私は近頃は一人のほうが気が楽でよいなと思っています。 でも、人との関わりは無くなりません。 この作品は、空気を読まない三葉を中心に様々な人が出てきます。 「こういう人は良いな」 「ちょっとこの人は苦手かも」などなど。 考えながら読むことが出来ました。
Posted by
色んな考えの人がいて、出会って、悩んで、ぶつかり合って、少しづつ変わっていく。 人生の難しくて楽しいところがギュッと描かれているなと感じました。 それぞれの考え方や生き方を、無理に歩み寄らせない。けれど確かに繋がって影響しあっている…という寺地さんの描き方がとても好きです。
Posted by
『空気を読まない』三葉。 私は空気は読まなくていいと思う。 空気を読め!察しろ!というのなら、こちらのそう言う考えが嫌な事を察してくださいと思う。 寄り添う必要はないと思う。 頼るのはいいが求めてはいけない。(頼んで断られてもその人に怒ったり求めてはいけない。) 怒ってる人がいた...
『空気を読まない』三葉。 私は空気は読まなくていいと思う。 空気を読め!察しろ!というのなら、こちらのそう言う考えが嫌な事を察してくださいと思う。 寄り添う必要はないと思う。 頼るのはいいが求めてはいけない。(頼んで断られてもその人に怒ったり求めてはいけない。) 怒ってる人がいたら、この人はこういう人なんだと思うだけでいい。 一人一人の思いは並行でいいのだと思う。 私は三葉の考え方で、私の周りも三葉の様な考え方が多い。 その結果、寄り添って相手を理解してる形になるのでとても生きやすい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
世の中の見えないもの。 空気、常識、暗黙の了解 そういうものは不得意分野で、察する、ということは基本的にしないという主人公が、お見舞い代行をする。 淡々と進み、淡々と終わる。 親子の話であったり、「建前を言えるのが大人」だとか、いろいろ出てくるが、大人の振る舞いと見せかけて「心配する雰囲気だけ出した単なる優越感の確認」とかもあり、いろいろ引っかかりが生まれる物語。 察する、とは「通常こう考えるはずであるの押し付け」の可能性もある。だから、しないんだ。とも思われる主人公雨音。 簡単に薄い共感はしないし、わからないものはわからないと言い、言葉が違えば違うという。 そういう雨音に対してめんどくさいと言われる雨音。 いや、わかるよ。たしかにめんどくさいかもしれない。 でも簡単に分かるとか信じるとか薄い共感をするより、よっぽど冷静に観察して分析して、冷たく見えるかもしれないけれど、ありがた迷惑な、いらない押しつけよりよっぽど、その反応が心地よい人はいると思う。 『あなたがわたしに与えたがっているものはわたしが欲しがっているものとは違うのだ、と母に訴え続けた人生だった。そして母のような人にそれを納得させるのは、とても難しいことだった。』 この一文が雨音を凝縮させているような気がする。
Posted by