赤虫村の怪談 の商品レビュー
ハウダニットに徹している感じだろうか。例えば、このロジックでこの犯人ならフーダニットを期待する読者はお呼びじゃない。その上で、ホワイの部分さえ、とってつけたような、明らかに破綻した(この理由なら最後の殺人は、自殺の偽装が完璧でなければならないはずである)理由が提示されるだけのいい...
ハウダニットに徹している感じだろうか。例えば、このロジックでこの犯人ならフーダニットを期待する読者はお呼びじゃない。その上で、ホワイの部分さえ、とってつけたような、明らかに破綻した(この理由なら最後の殺人は、自殺の偽装が完璧でなければならないはずである)理由が提示されるだけのいい加減さだから、ミステリとしては過大な期待はしないほうがよさそう。モキュメンタリーホラーとしては良い味を出してて楽しく読んだ。けれども、クトゥルー神話からの引用だよ? 愉しかったけれどさ、リアリティを気にしてはやれないはずで、こんなのとモキュメンタリーを組み合わせるのかい? とは思う。
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「影踏亭の怪談」に続く呻木叫子シリーズの第2段。今回は妖怪、邪神などによる怪談と、やはり密室が絡む殺人か絡み合う作品になっています。メインとなる神様が苦取神。作中では決して言及されませんが、町の名前、神の名前、妖怪の名前、あらゆるものがクトゥルフ神話を暗示しています。 今作でもき...
「影踏亭の怪談」に続く呻木叫子シリーズの第2段。今回は妖怪、邪神などによる怪談と、やはり密室が絡む殺人か絡み合う作品になっています。メインとなる神様が苦取神。作中では決して言及されませんが、町の名前、神の名前、妖怪の名前、あらゆるものがクトゥルフ神話を暗示しています。 今作でもきっちりロジカルに解かれる部分と、明らかに人ならざるモノが混在していて、その塩梅が絶妙です。
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