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オパールの炎 の商品レビュー

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39件のお客様レビュー

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    2

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  3. 3つ

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2024/08/05

女性解放論、ピス解禁を訴え続けた花輪玲衣子の話。 正論を唱えているけれど、ピンクのヘルメットを被り企業に攻め込んだりなかなか激しい活動者なので出る杭は打たれるのね…。

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2024/08/15

星2.5 いつもページを捲る手が止まらない桐野夏生。だけど今回はさらっと読めるが、あれっという感じ。 各章ごとに塙玲衣子(中ピ連の榎美沙子)についての色々な人の話を聞いていくという構成なのだが、塙玲衣子の行動が誰の目から見ても納得できない異常なものだったので、同じような話を何度も...

星2.5 いつもページを捲る手が止まらない桐野夏生。だけど今回はさらっと読めるが、あれっという感じ。 各章ごとに塙玲衣子(中ピ連の榎美沙子)についての色々な人の話を聞いていくという構成なのだが、塙玲衣子の行動が誰の目から見ても納得できない異常なものだったので、同じような話を何度も聞くことになってしまった。やはり、ここはインタビュー形式ではなく、塙玲衣子一人をじっくり追いかけていく方が良かったかも。 しかし、中ピ連の榎 美沙子が、現在、本当に消息不明になっているとは意外だった。京大薬学部を出て薬学の知識もあり、中ピ連の言っていることもあながち間違いではなかったかもしれないが、やり方が間違っていたとしか思えない。

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2024/08/02

関係者の証言だけで構成されたミステリによくある手法で前時代の先鋭的な1人の女性を描いた作品 そして元ネタが現実にあったことを知り、いかにも桐野夏生が取り上げそうだとも思った

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2024/07/31

インタビュー形式の進み方は好きなので、期待して読み始めたけれど、個人的にはあれ?という感じで今いちだったかな。 ピルと中絶の解禁運動を主導した女性の一生について、周辺の人がインタビューに答えていく。 文章のうまさはさすがという感じ。

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2024/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ピル解禁同盟という活動をした塙玲衣子,今はどこにいるか不明の彼女について,記者が関係のあった人にインタビューすると言う形でルポ仕立てにしている.早すぎた彼女の主張と堅牢な男社会の守りの前に純粋な彼女が葬り去られる様子がありありと見えてくる.読んでいて辛かったし,戦い方を間違えたのかとも感じた.

Posted byブクログ

2024/07/28

2022年、ライターのわたしは1970年代前半に耳目を集めた「ピ解同」という、女性解放団体の首謀者、塙玲衣子について調べ始め、関係者に話を聞いて回り雑誌にそのインタビューを連載している。本はそのインタビュー集という形でなっている。 これは「中ピ連」の榎美沙子のことだな、とすぐぴ...

2022年、ライターのわたしは1970年代前半に耳目を集めた「ピ解同」という、女性解放団体の首謀者、塙玲衣子について調べ始め、関係者に話を聞いて回り雑誌にそのインタビューを連載している。本はそのインタビュー集という形でなっている。 これは「中ピ連」の榎美沙子のことだな、とすぐぴんときた。ヘルメットをかぶりなんか騒いでいた、ということしか印象にはない。ネットで調べると、榎は京大の薬学部を出た薬剤師で、中絶禁止反対、ピル解禁が主張だったというのも初めて知る。そして浮気をされた妻たちのために夫の職場に出かけ糾弾し、そして選挙にも出て、あげく宗教団体まで作った。ええ、そうなの。・・本はそれらをなぞるべく、小学校の同級生、元夫、週刊誌の記者、そして浮気を糾弾した妻、その家族などへのインタビューで、榎・塙の実像が浮かび上がってくる。 なにかおもしろくて一気に読んでしまった。泡のように消えた榎・塙、巻末にはフィクションです、とあるが塙の経歴はウィキに記された通りに描いているし、これは桐野さんの受け取った榎像なのだろうか。 本の榎像はまったくの桐野さんの想像なのか、それが分からなかったが、 「読売オンライン」2024.7.8 https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/20240707-OYT8T50019/  『同じ行動を取った実在の女性を「肯定したい気持ち」が、困難な執筆に駆り立てた。』 当時大学生だった桐野さんは、小気味いいと思っていたという。元夫や幼馴染3人には話を聞いたものの、あとは想像力を駆使したとある。 大学生だった桐野氏は「中ピ連」の主張もわかっていたのか。私は少し年下なので、この本にもあるように、マスコミによっておもしろおかしく伝えられた姿でしか知らなかった。題名の「オパールの炎」とは宝石のオパールの中にちらちら燃える火で、遊色効果というのだそうだ。これは塙と学生時代にロシア語教室で共に学んだ女性の持っている誕生石の指輪。学生時代の塙はこのオパールのように綺麗な炎が燃えていたが、30年後に金策を頼まれて再会した塙には火は消えていた、という章で話される。章の中では元夫の語る章が一番あったかい感じで、塙を受け入れている。 「婦人公論」2022.12月号~2023.11月号まで連載 表紙のスズキエイミさんの絵がまたなんともいえません。腿の付け根に、卵巣、光る真珠のような球体は卵子なのでしょうね。 2024.6.10初版 図書館

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2024/07/19

「なるほどね」という知識にはなったが面白くはない。そもそもインタビュー形式の小説が苦手なので目次を見た段階で「これはまずいぞ」と思ったのだがその勘は的中。塙玲衣子というピル解放運動活動家の物語。実在の人物がモデルとは知らず、ウーマンリブという言葉もなんか聞いたことあるという程度の...

「なるほどね」という知識にはなったが面白くはない。そもそもインタビュー形式の小説が苦手なので目次を見た段階で「これはまずいぞ」と思ったのだがその勘は的中。塙玲衣子というピル解放運動活動家の物語。実在の人物がモデルとは知らず、ウーマンリブという言葉もなんか聞いたことあるという程度の興味の薄さ。桐野さんらしいオチや起承転結はなく、正直ファンとしてはしょんぼり。塙さんの活動内容は過激で一貫性もなく諸手を挙げて賛成とは言えないが、「女性は母親になることを前提とされている」ということに異議を問う主張は一理ある。

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2024/07/20

インタビュー形式で話がすすみ それぞれの人物たちの描き方が鮮明で この女性解放運動を主導する女に いったい何があったのか そして、取材をしている人物は何者で その動機や目的は何なのか気になって 最後まで一気に駆け抜けさせられた。 結局、主人公とライターのあいだに 特別な関係はなか...

インタビュー形式で話がすすみ それぞれの人物たちの描き方が鮮明で この女性解放運動を主導する女に いったい何があったのか そして、取材をしている人物は何者で その動機や目的は何なのか気になって 最後まで一気に駆け抜けさせられた。 結局、主人公とライターのあいだに 特別な関係はなかったけれど 日本という国に生まれた女性たちの 生きづらさ、その心の叫びみたいなものを 熱く代弁しているかのようだった。

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2024/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2024/06/05リクエスト 5 「中ピ連」(中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合)の活動で有名になった榎美沙子がモデルの小説。 とのことだが、中ピ連を知らなかったので読みながら調べた。 40歳のライターが、主人公・塙玲衣子(=榎美沙子)の関係者を取材執筆しノンフィクションを書いている。本人か関係者からの一貫した目線で書いてあるほうが、入り込めたかもと思う。 確かに時代が、一般の人の考えが、ついていけなかったのだろう。今、この時代にネットを駆使して冷静に同じことを訴えていたら違ったんだろうな…

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2024/07/09

ピンクのヘルメットをかぶって抗議活動を繰り広げ、ピル解禁と中絶の自由を訴えた榎美沙子をモデルにしたフィクション。 時代が成熟していなかったのと、いかんせんやり方が悪すぎたため、彼女の様々な行動は色ものとしてしか見られず、いつに間にか消えていった。 正直この作品を読むまではすっか...

ピンクのヘルメットをかぶって抗議活動を繰り広げ、ピル解禁と中絶の自由を訴えた榎美沙子をモデルにしたフィクション。 時代が成熟していなかったのと、いかんせんやり方が悪すぎたため、彼女の様々な行動は色ものとしてしか見られず、いつに間にか消えていった。 正直この作品を読むまではすっかり忘れていたけれど、1999年に日本でピルが承認される約30年も前にそれを訴えていたという、薬剤師でもあった彼女の主張は悉く正しい。 彼女を支援した弁護士の死と玲衣子の孤独死はフィクションなのか? 陰謀論さえ匂わせながらあっけなく終わるしかなかった物語は、大きな力によって世の中から葬り去られるしかなかった闇を伺わせて不気味。 彼女が令和の世に生きているとしたら、女性の解放をどのように見て、どのような行動を取るだろうかとふと考えた。

Posted byブクログ