神の悪手 の商品レビュー
どんでん返しを期待してしまったがために、やや消化不良感があった、、。 将棋のルールを知っていたら、もっと深読みしたり感じ取れる面白味があったのだろうと思うと残念に思うけど、いい大人になっても「大人になったら良さが分かるかもしれないもの」がまだ有ることを嬉しく思ったりもしている。
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将棋にまつわる短編集。登場人物たちの心理描写はさすが読ませた。しかし、やはり、将棋の分からない者には読んで楽しめる、とは言えないかな。
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将棋を知らなくても、ストーリー自体が面白いので問題なく楽しめた。 一番自分の感情が揺さぶられたのは『弱い者』で、一番楽しめたのは駒師に焦点を当てた『恩返し』かな。 正直、駒の動きはあまり想像できなかった。 それでも、対局場面は息を詰めて読んでしまうし、棋士の思考の深さには感嘆させ...
将棋を知らなくても、ストーリー自体が面白いので問題なく楽しめた。 一番自分の感情が揺さぶられたのは『弱い者』で、一番楽しめたのは駒師に焦点を当てた『恩返し』かな。 正直、駒の動きはあまり想像できなかった。 それでも、対局場面は息を詰めて読んでしまうし、棋士の思考の深さには感嘆させられた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ずっと信じてきたものを周囲のすべての人間から否定され、一から新しい常識を植え付けられる。何が正解なのかが、まったくわからない世界。 怖っ。 考えて考えて、もうこれ以上は考えられないというほど深く考えた上で手を選ぶのに、指した瞬間に間違えたとわかる。 これは分かる。悪手ってこういうことなんだろう。
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悪手は握手のこと?など全く見当違いなことを思いながら読書開始。全編将棋のお話でした。 将棋は全く知らないので、わからないところが多かったものの、それでも登場人物の心理描写に心臓をキュッとさせられました。 将棋の駒を作る仕事なんて考えたこともなかった。
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前情報を入れずに読んだら、全部将棋の話で(°▽°)??てなるとこも。よくわからない(私が悪い)ながらも芦沢節はしっかり。表題作は「汚れた手をそこで拭かない」の中にあっても違和感ないね。ルールとか将棋界のあれこれとか知っていたらもっともっと楽しめたんだろうな〜。作者の将棋愛を感じま...
前情報を入れずに読んだら、全部将棋の話で(°▽°)??てなるとこも。よくわからない(私が悪い)ながらも芦沢節はしっかり。表題作は「汚れた手をそこで拭かない」の中にあっても違和感ないね。ルールとか将棋界のあれこれとか知っていたらもっともっと楽しめたんだろうな〜。作者の将棋愛を感じました。
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将棋、もしくはその周辺のミステリ。 タイトル作も面白いが、個人的には「恩返し」が面白かった。将棋の駒を彫る職人の話。
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p87「負けましたと口にするたびに、少しずつ自分が殺されていくのを感じた。費やしてきた時間、正しいと信じて選び取ったこと、自分を自分たらしめるものが、剝ぎ取られていった。無限の可能性を秘めていたはずの駒たちは窮屈な場所に閉じ込められ、恨めしそうに啓一を見上げていた」
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帯に書かれていた「この大どんでん返しがすごい!!」の文字に、長編小説の壮大な世界観を期待してしまった。 よく見てない自分が悪いけど、読みおわってから短編集だと気がつくという間抜け具合、、情けない 逆にいつ最初のエピソードに登場した被災した少女が出てくるのかワクワクしながら最後...
帯に書かれていた「この大どんでん返しがすごい!!」の文字に、長編小説の壮大な世界観を期待してしまった。 よく見てない自分が悪いけど、読みおわってから短編集だと気がつくという間抜け具合、、情けない 逆にいつ最初のエピソードに登場した被災した少女が出てくるのかワクワクしながら最後まで読み切れたのは良かったかも。 長編だと思い込んでいたら、短編集だったというどんでん返しだと解釈して情けない気持ちを納得させました。 以下、ネタバレ含みます。 本作は、非常に繊細に計算され尽くした一冊だ。 被災した棋力の高い少女とプロ棋士の出会い、奨励会員の葛藤、天才棋士と熟練棋士の対決、将棋雑誌の編集者と詰将棋に救いを求める少年、将棋の駒を彫る駒士と孤高の棋士などのエピソードによって、将棋が繋げる人の世界をあらゆる角度で切り取っていく。 将棋という競技のシンプルなルールの特性上、必要な情報は全て81マスの上に開示されている。 対局者も観戦者も全ての人が盤上の全ての情報にアクセスできる。 それでいて、数手先の景色を見るためには、無数の選択肢に無数の選択肢を掛け合わせた天文学的な可能性を検討する必要がある。 そうした検討の先に最後に棋士が委ねるのは直感で、
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「将棋」にまつわる五篇からなる短編集。 巻末の解説によると作者さんはなかなかの将棋好きらしく、そういえば以前、藤井聡太の対局に作者さんがこっそり映っていたけれど本作を書くための取材だったのかな? 作中には実際に将棋を打っている人にしか書けないような臨場感が醸し出されていて、読ん...
「将棋」にまつわる五篇からなる短編集。 巻末の解説によると作者さんはなかなかの将棋好きらしく、そういえば以前、藤井聡太の対局に作者さんがこっそり映っていたけれど本作を書くための取材だったのかな? 作中には実際に将棋を打っている人にしか書けないような臨場感が醸し出されていて、読んでいてハラハラした。とても面白かった。 ちなみに「将棋」をテーマにしているとはいえ、将棋の知識がないと読めないということは全くない。将棋はあくまでも世界観のひとつであって、中心となるのはその世界観の中で悩む人間たち。 特に印象深かったのが「弱い者」と表題作の「神の悪手」で、「弱い者」は被災地支援の一環として行われた将棋大会にプロ棋士の主人公が参加し、一人の「少年」に出会う、という物語。被災地の実際は過酷で、「少年」にとって将棋を打つという行為はそこで生き抜くための一つの手段となっていた。ラストで「弱い者」のイメージがひっくり返えされるのが痛快。 「神の悪手」はザ芦沢さんといったところ。とにかく主人公がじわじわ追い詰められていく様がとても苦しく、心地よい。明日に仕事を控えた日曜日の夜なんかには絶対に読みたくない作品。もし読むなら心をリラックスさせた状態で読みたいところ。 他の作品も良作揃いで、まさに傑作短篇集といえるのでは? というわけで文句なしに⭐︎5つ。
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