ぼくの色、見つけた! の商品レビュー
色覚に障がいのあるこどもの物語。その子にしか見えない色がある。そして、若い両親と共にララ(本当にやりたいこと)を見つけていく物語。ある人にとってはダンスだったり、山登りだったり、恋人だったり、喝采を浴びることだったり、音楽だったりする。この子のお母さんのララは絵だったんだけど、こ...
色覚に障がいのあるこどもの物語。その子にしか見えない色がある。そして、若い両親と共にララ(本当にやりたいこと)を見つけていく物語。ある人にとってはダンスだったり、山登りだったり、恋人だったり、喝采を浴びることだったり、音楽だったりする。この子のお母さんのララは絵だったんだけど、こどもがララなんだと言い聞かせて自分の気持ちに蓋をする。私にとってのララは何だろうと夢を持たせてくれる物語。こどもにとっても大人にとっても良い物語。
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赤色がうまく判別できない色覚障がいを持つ信太朗。 眼科では「個性のひとつ」と言われたけれど、母親は「かわいそうに」と言って過保護になってしまう。それをうるさく感じるけれど、言い出せない信太朗。 学校でも色を判別できなくて、からかわれてしまう。 そんな信太朗の気持ちを慮って、さり...
赤色がうまく判別できない色覚障がいを持つ信太朗。 眼科では「個性のひとつ」と言われたけれど、母親は「かわいそうに」と言って過保護になってしまう。それをうるさく感じるけれど、言い出せない信太朗。 学校でも色を判別できなくて、からかわれてしまう。 そんな信太朗の気持ちを慮って、さりげなく支援の手を差し伸べる平林先生の存在が、この作品の中で一番光っていた。 信太朗以外にも、困っているけれど「困っている」と言い出せない生徒はたくさんいる。 先生は率先して本音を話すことで、みんなが安心して弱音を言える雰囲気を作っていく。 先生の影響を受けて、自分の気持ちを正直に伝える信太朗。それに呼応するように、苦手だと思っていたクラスメイトや母親とも良い雰囲気の関係ができてくる。 障がいを持っているかどうかなんて関係なく、自分の気持ちを素直に伝えることで、周りの人と安心できる関係を築けるということ。それをこの本で学ぶことができた。
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