ササッサ谷の怪 の商品レビュー
コナン・ドイルの非ミステリ短編集。 ホラーっぽい作品やユーモア小説っぽいものも。 メチャクチャ面白い訳ではないが、まずまず無難に面白い。 「エヴァンジェリン号の運命」が一番好き。
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ササッサ谷の幽霊を見た者は呪われる――。囁かれる伝承の真相とは? 幻のデビュー作をはじめ、著者の才が光る珠玉の短篇十四作を収録。〈解説〉北原尚彦
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コナン・ドイルの奇譚集。ドイルといえばホームズなのですが、もちろんそれ以外にも作品は多いのが当然とはいえ、あまり知られていないのでは、という気がします。「奇譚」なので怪奇味を帯びた作品が多いのだけれど、実質はミステリだったりユーモラスだったり。 お気に入りは「幽霊選び――ゴアズソ...
コナン・ドイルの奇譚集。ドイルといえばホームズなのですが、もちろんそれ以外にも作品は多いのが当然とはいえ、あまり知られていないのでは、という気がします。「奇譚」なので怪奇味を帯びた作品が多いのだけれど、実質はミステリだったりユーモラスだったり。 お気に入りは「幽霊選び――ゴアズソープ屋敷の幽霊」。古風な屋敷を手に入れた男が欲したものは、その屋敷に住む幽霊だった。彼のもとに幽霊を斡旋するという男が現れ……という物語。英国の人って敢えて幽霊を欲しがるんだ、というのがまず衝撃。日本だったらタダでも要らない(笑)。そして現れた数々の幽霊が魅力的なのですが(たしかに選ぶならあの幽霊ですよね)。まさかこんな結末だとは。 「業師ウィルキーの思い出話」は、スリの名人が今までの「仕事」を語る物語。実にユーモラスな一作です。
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2024/6/22読了 ドラマ『SHERLOCK』の解説本である『BBCドラマケースブック シャーロック』(早川書房)に、コナン・ドイルの簡単な伝記が載っていて、こんなドイルの言葉が引用されている。曰く「シャーロック・ホームズを発明した者としての名前しか100年後に残らないなら、...
2024/6/22読了 ドラマ『SHERLOCK』の解説本である『BBCドラマケースブック シャーロック』(早川書房)に、コナン・ドイルの簡単な伝記が載っていて、こんなドイルの言葉が引用されている。曰く「シャーロック・ホームズを発明した者としての名前しか100年後に残らないなら、私の人生は失敗だったと思うだろう」。100年後に名前が残る前提で言っているところ、結構図々しいとも思うが、この定義に則るなら、ドイルの人生は大失敗である。〈ホームズ〉以外では、せいぜい『失われた世界』くらい。他にドイルの著作を知っている人が、研究者以外でどれくらいいるだろう? そんな〈ホームズ〉以外の作品を集めた本。デビュー作から生涯最後の作品まで、作風の振り幅は結構広かったんですね。やっぱり、探偵ものしか書けないと思われるのは、不本意だったか?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
トンデモなオチや、ぼんやりしたオチが多くて、ホームズを読んでいるときほどの楽しさはなかった。 この中で一番好きなのは『ハンプシャー州の淋しい家』かな。 片田舎に住む老夫婦の元に、どうも金を持っていそうな若者がやってきて一晩泊める話。 因果応報的な話でよかった。 解説を読むとどうもイギリスの民話に似たような話があるらしい。 あとは、『幽霊選び』もコミカルさと心霊現象の恐ろしさみたいなのが合わさってて面白かった。 『真夜中の客』も良かったけど、『ハンプシャー州の淋しい家』に似たような話ではあった。 『やりきれない話』はタイトル通り本当にやりきれない話。 ロシア文学にもありそうな悲惨さ。
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