くうきをつくる の商品レビュー
なんともクラシックな建築についての文章だなと思う。建築意匠論の文章というのは、だいたいこんな形で書かれているのだ。 ここから入るとこうなっている、進むとこうなっている。振り返るとこうで、みぎはこう、左はこう、なぜなら壁がこうだから……みたいな建築の形の説明が延々と続く。読み慣れな...
なんともクラシックな建築についての文章だなと思う。建築意匠論の文章というのは、だいたいこんな形で書かれているのだ。 ここから入るとこうなっている、進むとこうなっている。振り返るとこうで、みぎはこう、左はこう、なぜなら壁がこうだから……みたいな建築の形の説明が延々と続く。読み慣れないと辛い。 建築なんだから図面を見せれば済むだろうと思うかもしれないがそうではない。何を見て、何を読み取るかは、何について言及して、何を無視するか、それ自体が建築の経験だからで、図面を見ただけでは、筆者がどう見たかを知ることはできない。 どんな雰囲気かを一言で簡単に言ったりしないのも味噌なのだけれど、やはり読み慣れないと、いかにもクドクドしているように、感じるだろう。 マチスの礼拝堂や乾の学校の説明などはその典型で、なるほどあの空間をそう読むのかと面白がる、そういう文である。
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建築家 青木淳のエッセー集。 建築家の日々の考えを知ることはできる。 業界に興味がある人以外には特段読んでも面白くないかも… 読了35分
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