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日本外交の劣化 再生への道 の商品レビュー

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10件のお客様レビュー

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2026/03/17

外務省OBで駐豪大使も務めた山上信吾氏が「外交官としての遺言」と称して、弱腰外交を始め国益を損なう外務省の負の実態を内部事情も含めて歯に衣着せずに吐露した一冊。 国際視野に立った大局観の欠落、場当たりの無責任な事なかれ主義、国家重責を担う覚悟・意識の希薄さなど、現場を知る視点か...

外務省OBで駐豪大使も務めた山上信吾氏が「外交官としての遺言」と称して、弱腰外交を始め国益を損なう外務省の負の実態を内部事情も含めて歯に衣着せずに吐露した一冊。 国際視野に立った大局観の欠落、場当たりの無責任な事なかれ主義、国家重責を担う覚悟・意識の希薄さなど、現場を知る視点からの指摘は適格かつ厳しい。 同様の劣化は外務省に限らず民間含めて多くの組織に言えることで、幅広い読者の参考となる内容だと思います。 筆者の得難い経験から多くの教訓が示唆されていますが、とくに「喧嘩をせよ、恋をせよ」は相互理解のための本気の人づきあいを指した意味深長な言葉として刺さりました。 真に外交官らしくあった筆者が出る杭として打たれてしまったことは、国益損失として残念に思います。

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2025/11/23

日本の外交の外交官の意識までが赤裸々に描かれており、読み応え満点。 外務省が徐々に内向きになっている。在外が評価されてない。 安倍外交は、アメリカ重視の姿勢など評価されている一方で、ロシアに対する曖昧な対応、2島返還が問題視されていた。 語学力が超重要。

Posted byブクログ

2025/10/27

YouTubeで著者の動画を見て興味を持ち、図書館で借りて読了。 非常に興味深い一冊だった。 外交という普段まったく馴染みのない世界について書かれた一冊。そのため、知らないことばかりで、外交自体に関して非常に興味深く感じたのだが、本書のメインは外交世界一般に関することではなく、...

YouTubeで著者の動画を見て興味を持ち、図書館で借りて読了。 非常に興味深い一冊だった。 外交という普段まったく馴染みのない世界について書かれた一冊。そのため、知らないことばかりで、外交自体に関して非常に興味深く感じたのだが、本書のメインは外交世界一般に関することではなく、タイトルにあるように、日本外交の劣化に関すること。著者が本書のことを「外交官としての遺言」と述べているように、著者が思いの丈をこれでもかとぶつけにぶつけた一冊となっている。衝撃的なのが、「ここまで実名を出していいのか!?」と驚きを禁じ得ないほどの実名エピソードの多さ。本当に著者はもう後戻りを考えていない、まさに遺言と呼ぶべき一冊となっている。 日本外交への著者の嘆きがこれでもかこれでもかと本当に終始繰り返して続き、最後のほうは若干食傷気味になる。もう少し良いエピソードも挙げて欲しいところではあったが、著者から見た日本外交とはまさにこのような実態なのだろう。著者の一方向からの意見だけを鵜呑みにするわけにはいかないが、書かれている内容が事実なのであれば、一国民として外務省や日本の外交に期待するイメージと実態が大きく乖離していると言わざるを得ない。 もっとも、著者も言及しているように、これは外務省という一組織の問題に留まらず、日本のあらゆる組織、そしてその構成員となる組織人のこども時代からの国の教育にまで及ぶ根深い問題だとまさに思う。すべては昨今の日本の風潮に起因していると思われる。 そのような観点もあり、本書は外務官僚に対して多くの辛辣な物言いがされているが、外務省とは無関係な自分としても、それは他人事のように流し読むことはできず、自分としても非常に身につまされる内容も多かった。一言で言うと、プロフェッショナリズムの欠如ということになろう。 プロフェッショナリズムとも関係するが、非常に基本的なあるべき姿勢に関して、「個の底上げ」として特に以下が取り上げられている。 ・語学力 ・知的好奇心の伸長 ・挨拶と身だしなみ なお、本書では具体事例への言及も多く、以下のような問題に関しても簡潔に理解を深めることができる。 ・なし崩しの北方領土問題 ・腰の引けた対中外交 ・米国にNOと言えない日本 ・慰安婦像乱立の大罪 また、本書で初めて「歴史戦」という言葉を知った。 とにかく非常に興味深い一冊だった。ぜひ多くの人におすすめしたい。 ただし、再熟読するまでではないかなという印象。再読の際はかいつまんで読んでいきたい。

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2025/10/13

読み進めるにつれ、タイトルにある日本外交の劣化に関して、焦燥感とやるせなさ、絶望感だけが募る。 著者の山上氏は、駐オーストラリア全権大使であったが、上司に対しても物言う姿勢から外務省内では異端であった。外務省組織内の多くが事なかれ主義と保身に明け暮れ、政治家も含め、日本の国益を...

読み進めるにつれ、タイトルにある日本外交の劣化に関して、焦燥感とやるせなさ、絶望感だけが募る。 著者の山上氏は、駐オーストラリア全権大使であったが、上司に対しても物言う姿勢から外務省内では異端であった。外務省組織内の多くが事なかれ主義と保身に明け暮れ、政治家も含め、日本の国益を守るという高い職業意識が希薄である、もしくは皆無である事が様々な事例と共に指摘されている。 本書の構成は、問題点がまず上げられ、その背景が語られ、更に解決策の提言がなされている。問題点だけ論うだけだれば単なる文句を言っているだけという事を著者も意識しているのであろう。しかしながら、山上氏のような気骨があり全権大使まで務めた人が中にいても組織は全く変わらないのであれば、問題が解決に向かうとは到底思えない。外務省の問題は、各省庁でも共通であり、さらに言えば民間企業でも概ね状況は似たり寄ったりである。ここで描かれている事は、日本の組織、日本人の本質な問題と言い換えることもできる。かつて福沢諭吉が「愚民の上に苛き政府あり」と喝破したように、我々国民の民度の問題であると言うことか。根は深い。

Posted byブクログ

2025/06/01

前オーストラリア大使だった著者が、外務省入省後40年経ち退官したことを契機に外務省のインサイドから実名を挙げて外務省を劣化させる原因ないし傾向を告発する。 在外公館での経験がほとんどないよう本省ばかりのような官僚が幅を利かせることは正に外交の最前線と日本を断絶ないし国益を損ねる危...

前オーストラリア大使だった著者が、外務省入省後40年経ち退官したことを契機に外務省のインサイドから実名を挙げて外務省を劣化させる原因ないし傾向を告発する。 在外公館での経験がほとんどないよう本省ばかりのような官僚が幅を利かせることは正に外交の最前線と日本を断絶ないし国益を損ねる危険性を高めるもので改善してもらいたいものだ。 ただ著者の歴史観がやや独善的な点も見られるが、オープンな議論を拒絶しない職場の土壌の大切なことには賛同する。 普段あまり関心のない外務省についての書物なので興味深く読んだが、森次官とは相当長い間確執があったことは野次馬的に(モーレツ主義からスローライフ的な時代的な変化もふまえ)苦笑した。

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2025/05/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

<目次> はじめに 第1部日本外交劣化の現実 第2部なぜここまで劣化したのか 第3部再生への道 おわりに 2024/5/10第1刷 2024/5/30第2刷 YouTubeの文化人放送局に出演されているのを見て 山上さんを知り、購入していたもの。 2024年のCPAC JAPANでも登壇されており、 お考えとその外交の実力はすごいなあと感心して いました。同年代の実力のある元大使が退官されていく 中で、もっと彼らに活躍していただきたいと思う この頃です。

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2025/02/20

元在豪大使の苦言と提案。 政治家とかこういう方々の本に共通の、俺はそうじゃなかったんだ、俺は全てを見通しているんだ的なちょっと上からの感じが鼻につく部分は否めないのだけど、しょうがあるまい。 ロビイングができず発信ができず、内向き仲良しサークルでナワバリ意識と事なかれ主義の外...

元在豪大使の苦言と提案。 政治家とかこういう方々の本に共通の、俺はそうじゃなかったんだ、俺は全てを見通しているんだ的なちょっと上からの感じが鼻につく部分は否めないのだけど、しょうがあるまい。 ロビイングができず発信ができず、内向き仲良しサークルでナワバリ意識と事なかれ主義の外務省。 安倍元首相のロシア対応を諌められんかったのかというのは同感するところはあるが、ハナから信用されてなかったのだろう。 内政の失敗は内閣を破壊するが、外政の失敗は国を滅ぼす。 この言葉を噛み締められない人間は、外務に関わるべきではない。 やはり、外務省だけは別採用の方がいいんじゃないかね。特に、大使とか在外公館に出れば、単に公務員ではなく、政治家に近い動きもせねばいかんだろうし。

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2024/09/14

日本の外交官の品質の低下には情け無いの一言に尽きる。ただ一般企業においても当てはまることはあるのではないかと。海外店のトップはどちらかと言うとあがりポジション、日本人同士でつるんで現地やそこにいる外国人と積極的に交流しようとしない。憤りを感じると共に自分は将来そうあらない様になろ...

日本の外交官の品質の低下には情け無いの一言に尽きる。ただ一般企業においても当てはまることはあるのではないかと。海外店のトップはどちらかと言うとあがりポジション、日本人同士でつるんで現地やそこにいる外国人と積極的に交流しようとしない。憤りを感じると共に自分は将来そうあらない様になろうと心に刻んだ。

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2024/08/19

「劣化」とあるが、筆者も書くように、真珠湾攻撃の宣戦布告を遅延させた野村駐米大使を始め、外務省の不手際、国益意識の低さは以前からつとに指摘されてきた。 本書の第一部の指摘は尤もなものばかり。 第二部、第三部は筆者の思い入れの強さのあまり筆が滑っていると感じる箇所もあるが、外交...

「劣化」とあるが、筆者も書くように、真珠湾攻撃の宣戦布告を遅延させた野村駐米大使を始め、外務省の不手際、国益意識の低さは以前からつとに指摘されてきた。 本書の第一部の指摘は尤もなものばかり。 第二部、第三部は筆者の思い入れの強さのあまり筆が滑っていると感じる箇所もあるが、外交を司るはずの外務省職員が、外交官ではなく単なる公務員となっているような印象を受ける。 日常業務や省内政治に精一杯で、国を代表し、他国と国益を巡ってのギリギリの交渉を行う余裕や覚悟を持てないということか。 基本的な語学力不足、自国や赴任先の社会・文化・歴史に対する理解不足、赴任先で有効な人脈を作れない、自国の利益に沿った主張・行動ができないなど、外交官としての基本的な資質・姿勢に欠ける人物も決して例外ではなさそうだ。 海外に赴任するビジネスマンは否応なく自国の文化を客観的に見つめ直し、赴任先との違いの根本について常に考えさせられる。 公的な立場で赴任する外交官が感じる圧力は何倍も強いはずなのだが。 筆者の批判がすべて的を射ていると言えないとしても、名指しされた面々の行状は確かに褒められたものではない。 四半世紀も前に書かれたテリー伊藤の「お笑い外務省機密情報」から何も変わっていない。 一方で在外公館を増やす動きもあるらしい。 外務省の立て直しは急務だが、病巣は外務省に限らない。 この国はエリート教育を根本から見直す必要があるのではないか。

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2024/04/16

【「本書は外交官としての私の遺言だ」前駐豪大使 覚悟の手記】なし崩しの北方領土交渉、腰の引けた対中外交、慰安婦像乱立の大罪……。日本外交を劣化させてきた外務省幹部と政治家の責任を問う。

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