ネットはなぜいつも揉めているのか の商品レビュー
およそSNSに関わる視点を網羅的に取り上げたため論点が絞られず、かつ「Aが原因かも知れない。だが逆にAが必ずしも悪いわけではない。」みたいな学者らしい保険をかけまくった記述が多く、何故ネットがいつも揉めているのかはスッキリしない。 しかしトランプが立ち上げた右翼向けSNSが流行っ...
およそSNSに関わる視点を網羅的に取り上げたため論点が絞られず、かつ「Aが原因かも知れない。だが逆にAが必ずしも悪いわけではない。」みたいな学者らしい保険をかけまくった記述が多く、何故ネットがいつも揉めているのかはスッキリしない。 しかしトランプが立ち上げた右翼向けSNSが流行ってない事実が全てを物語っているように思う。つまり炎上しているSNSに攻撃的なリプをすることでカタルシスを感じてスッキリしたい人が一定数いると言うこと。SNSは揉めるからこそ人を惹きつけるのだ。最後にわざわざ燃料を投下するのをやめて、毒のないつぶやきをポストしたらいいんじゃね?と言っているが、そんなまったり進行はトランプSNSと同じで流行んないんじゃないかな。 揉めるのが嫌ならSNS なんてやらなきゃいい、が唯一の解決策だと思う。
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おもしろかった 昨今の新書にありがちな様にタイトルの疑問に対して明確に回答を与えてはいなかったが、あらゆる個々の事例に対して解釈の齟齬が生じる例とその理由についての解釈が多面的に述べられ(多面的故に「結局どっち?」とやきもきさせられる向きもあるが)、最終的に個人のカテゴリー化が解釈の幅を狭めるので、個々の事例を複雑なまま受け入れるのが最も正しいという論に着地するのは納得感がある。
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ネットで展開されている、様々な事象を丁寧に説明している。解決策はないけど。 ネットってそんなに重要なんだろうか。ホントにネットには世の中の全ての情報があるのかい? ネットにないものは、まるでこの世に存在しないかのように扱われる。 けど、すべての人がネットを利用する訳じゃないし、利...
ネットで展開されている、様々な事象を丁寧に説明している。解決策はないけど。 ネットってそんなに重要なんだろうか。ホントにネットには世の中の全ての情報があるのかい? ネットにないものは、まるでこの世に存在しないかのように扱われる。 けど、すべての人がネットを利用する訳じゃないし、利用者にしてもすべての情報をアップロードする訳じゃない。そもそもホントかどうかも怪しいしね。 世界が頼るネットは、何に担保されているんだろう。
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ヘイトスピーチについては中途半端に中立ぶらず頑として否定せよ、とは思いましたが、全体的にはSNS知見もあり中庸の見解がまとめられてるかなという印象でした。エコーチェンバーは実は崩壊してから対立意見への攻撃が起こる、という言説はなかなか面白かった。
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著者(大学教授)自身のつぶやきが炎上したことを事例として、 ソーシャルメディアの問題を丁寧に分析した良書。マスメディアにも触れている。 曖昧さ、被害者意識、寛容不寛容、 そしてアメリカの共和党と民主党の分断の激しさ。 私もマナーの悪い人、、道をふさいで2人でゆっくり歩く人などに...
著者(大学教授)自身のつぶやきが炎上したことを事例として、 ソーシャルメディアの問題を丁寧に分析した良書。マスメディアにも触れている。 曖昧さ、被害者意識、寛容不寛容、 そしてアメリカの共和党と民主党の分断の激しさ。 私もマナーの悪い人、、道をふさいで2人でゆっくり歩く人などにはむかつくが、 果たして私が不寛容なのか?人々のマナーは昔はもっと悪かったともいう。 そして、他人の行動には寛容になりつつある世の中ともいう。 物事をどうとらえるか、それをマスメディア、ソーシャルメディアはどう伝えるか。 自民党の総裁選をゲームのように煽るマスメディアはあほだと思うけどね。 統一教会も裏金も封印して何が総裁なものかね。 選択的夫婦別姓もそうだ。 考えさせられる新書。 第一章 「表現の自由」をめぐる闘争 …アニメの感想を書いたら炎上した実体験 第二章 ソーシャルメディアの曖昧さと「権力」 …メッセージ解釈はいかにしてズレていくか 第三章 エコーチェンバーの崩壊と拡大する被害者意識 …①カテゴリー思考 ②単純化 ③怒りの増幅 第四章 「不寛容な寛容社会」とマスメディア批判 …快適な社会のパラドクス、新たな迷惑行為の発見 第五章 二つの沈黙、二つの分断 …「ヘタなこと言うくらいなら黙っておくか…」という心理 終 章 単純さと複雑さのせめぎ合い …他者の目に映る世界を眺めてみるということ
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SNSが社会的な分断や、多くの人に「自分こそが被害者だ」という意識を生んでいくことを分析した本。 確かに著者のお言葉通り、これを読んだら事態がすっきり分かるというものではないかもしれない。 でも、状況も常に移り変わる世界のことだ。 自分にとって意外なことも多く、勉強になったという...
SNSが社会的な分断や、多くの人に「自分こそが被害者だ」という意識を生んでいくことを分析した本。 確かに著者のお言葉通り、これを読んだら事態がすっきり分かるというものではないかもしれない。 でも、状況も常に移り変わる世界のことだ。 自分にとって意外なことも多く、勉強になったという思いの方が強く残った。 例えば、「弱者(被害者)」になりたがる風潮の分析。 力を持つものへの不信感と、被害者であれば免罪されるお得感があいまって、「被害者」の地位をめぐる競争が生まれる。 SNSには、一見対等な関係性をもとに、注目度が過剰に評価される土壌があるという。 そこで告発したりする人物が現れると、その人がむしろ特権を持った人、と認識されてしまったりする。 その結果、本当に問題であることがまぎれてしまったり、被害者がバッシングされることにもつながる。 ああ、そういうことなのか、と納得半分。 ああ、そういうことなのか、とため息半分。 もう一つ、意外だったこともある。 SNSで醸成される分断の原因が、これまで言われていたエコーチェンバー効果やフィルターバブル効果ではないという話。 そして、興味深いのはSNS以前にマスコミの動きも関わっているということ。 これはアメリカでの事例を通して多く説明されていた。 アメリカでは「フェアネス・ドクトリン」が廃止され、両論並置での報道の必要がなくなった。 自分たちへの支持を集めるために、相手陣営を攻撃し怒りをかき立てる。 (J・ベリーという研究者が、このようなマスコミのあり方を「激怒産業」と呼んでいるとも紹介されている。) この対立がSNSに持ち込まれることになる。 エコーチェンバー仮説は、敵がいないエコーチェンバーでは盛り上がりが生まれないことから否定されるとのこと。 日本社会への分析は、「不寛容な寛容社会」というキーワードで集約されそうだ。 現在の日本は、個人化が進み、個々人の主体的な選択を大事にする。 本書では、現在の日本社会はこれまでになくマナーが行き届いた「快適な」社会だとされる。 ところが、そんな社会では、ちょっとした逸脱行為が目立ち、非難を浴びやすくなる。 あるいは、他者への干渉は迷惑行為として批判される。 ここからこの本ではマスコミの立ち位置の分析に入っていく(おや?と思ったが)。 記者は権力者で、一般の人に取材で迷惑を掛けているという(現実とは必ずしも一致しない)イメージがあるという。 取材という行為が、個人への過剰な干渉と捉えられている可能性があるというのだ。 (しかし、日本人のマスコミへの信頼度は他国と比べ高いというのも面白い。) そういう社会の中に自分もいて、利益を受ける場面もあるのだが、意外なところで困った状況も生み出している。 個人としてはどうするといいのだろうか。 そんなことを考えてみたりする。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1820942063497834969?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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SNSでの炎上経験を持つ筆者が語るメディア論。ネットでの炎上、迷惑行為、メディア批判、フェイクニュース… 関連するトピックをもとに「揉める」理由を解説する。いつか人々は「思想が強い」と言われるのを避け、何も言わなくなるのだろうか。考えさせられる。
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著者自身のTwitterにおける炎上から始まって、インターネットが社会でどのような作用をもたらしているかを考察した本。 自分もSNSをやるけど、過激な言葉や非難があんなに飛び交うのはどうしてだろうと疑問に思ってた。対面では絶対に言わないような発言もしばしば見受けられる。この本を読...
著者自身のTwitterにおける炎上から始まって、インターネットが社会でどのような作用をもたらしているかを考察した本。 自分もSNSをやるけど、過激な言葉や非難があんなに飛び交うのはどうしてだろうと疑問に思ってた。対面では絶対に言わないような発言もしばしば見受けられる。この本を読むと、ネット情報に触れる時、いかにバイアスがかかっているか分かった気がする。 ネットって結局、勘違いのオンパレードでコミュニケーションしてるんだなって思う。
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年中繰り返されるネット(特に旧ツイッター)での党派的な諍いに不毛な印象を強くしていたので本書を手にとった。なぜ〜と銘打ってはいるが、基本的にはマメにSNSを観察していれば得られる感想からそう離れた議論ではないので、理解はしやすいが、反面新たな発見もそれほど多くはない。
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