1,800円以上の注文で送料無料

書棚の番人 の商品レビュー

3.2

8件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/09/07

タイトルから想像していたのとは全くちがう物語だった。書店員のお仕事物語かと思いきや、書店の書棚から見える世間の様相、さらには書店員椎野正和が中学時代に経験した、同級生による同級生の殺人という凄惨な事件に潜む真実と、そこから派生するあれこれまでを深く検証し描いている。そのきっかけも...

タイトルから想像していたのとは全くちがう物語だった。書店員のお仕事物語かと思いきや、書店の書棚から見える世間の様相、さらには書店員椎野正和が中学時代に経験した、同級生による同級生の殺人という凄惨な事件に潜む真実と、そこから派生するあれこれまでを深く検証し描いている。そのきっかけも、当時の犯人の告白本が書店に配本されてきたことだった。 読み進めれば読み進めるほど、胸が苦しくなる一冊だった。

Posted byブクログ

2024/08/16

------------------------- 少女惨殺犯が17年後に出した「告白本」 そこに描かれた 嘘と真実を、 書店員が暴きだす―― ------------------------- Amazonの関連検索等で出てきて気になった一冊です。 世の中を震撼させた、少女惨殺...

------------------------- 少女惨殺犯が17年後に出した「告白本」 そこに描かれた 嘘と真実を、 書店員が暴きだす―― ------------------------- Amazonの関連検索等で出てきて気になった一冊です。 世の中を震撼させた、少女惨殺事件。 犯人は中学の同級生だった。 少年Aとして裁かれた事件。 その少年Aが告白本を出版するという。 当時の被害者だけではなく、同級生や近所の人間をもマスコミや世間は追いかけ責め立てたのに。 その本が世に出たら、どれだけの人がまた苦しい思いをするのか。 書店員の椎名正和は、事件の関係者(同級生)だった。 自身が勤める書店の棚に、告白本を置けるのか。 告白本を読んだことで感じる違和感。 事件を追いかけていた記者が事故死する。 本当に事故だったのか? 終盤は怒涛のように詰め寄られて、 人間らしい選択というか終わりというか。 本筋ではないかもしれませんが、 本作で印象的だったのは、 椎名がバイトの本橋と居酒屋で話す場面。 「本屋は文化の最前線。」 「人がより良く生きていくためには、なくてはならない生命線。」 とても印象的でした。 表現の自由があっても、人を傷つけて良いわけではない。 でも書店も商売で、売れるものを置かなければ残らない。 苦しいなあと。理想と現実というか。 話題になるのなんて一瞬なんですよね。 毎年、毎月、何冊もの本が世に送り出されて、 どんどんどんどん増えていくなかで、 生き残る作品は本当に一部だと。 だからこそ、自分の手元にある本たちは大切にしたいと思いました。 本作のミステリとはちょっと違いますが、 記録として残します…!

Posted byブクログ

2024/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んだ後他の読者はどう捉えてるのか気になってレビューを見ていました。 確かに題名の書棚の番人とはかけ離れた内容でした。ただ普通に面白かった。書店ガールよりこっちが好きかもです。 重たい内容であって、読者に見せたいのは少年の罪だけでなく書店員、出版社の間の関係性、売上と本屋の存続についてだと思う、本が好きな人にとっては結構気になる部分ではあります。 単純にミステリーとして読むのもいいし、伏線回収も上手くできている気がします。 結末に納得しない読者もいるでしょうけど、フィクションであって、これ以上罪を重くしない終わり方はないかなと思いました。 外国留学生にはおすすめしないです。 ある意味日本のこと、日本のニュース、出版と本屋に興味がある方でしたらぜひ読んでみて欲しい。 ※在日のくだりは刺さりました。この作者さんはすごいです。

Posted byブクログ

2024/07/16

書店員の椎野正和は、ある朝届いた積荷の中に、少年犯罪者の告白本を見つけて驚く。それは十七年前に女子中学生が惨殺された事件で、正和の同級生が起こしたものだった。(e-honより)

Posted byブクログ

2024/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

真相は思った通りだったが、もっとずっと深かった。 何が表面的なことで、何が深層なのかは難しすぎる。罪と罰…なの?

Posted byブクログ

2024/05/26

「書店員と二つの罪」を加筆改題して文庫化。 凄惨な事件によって運命を狂わされた人達。母が護ろうとしたもの、母を護ろうとしたもの。 罪は罪として償う。いくら被害者家族を慮ってのことだと言ってもそれは詭弁であって贖罪ではないのでは。 結末は理解はできるがこの終わり方に寄り添えない。

Posted byブクログ

2024/05/26

書棚の番人っぷりは あんまり発揮されないし 棚を守っていく話ではないけど 割とおもしろかった 途中で犯人わかっちゃうけど どうすんのかなーって気になって そそくさ読んだら そういう収束なのか なかなか問題あると思うんだけど じゃあどうしたら お話としていいのかも リアルではど...

書棚の番人っぷりは あんまり発揮されないし 棚を守っていく話ではないけど 割とおもしろかった 途中で犯人わかっちゃうけど どうすんのかなーって気になって そそくさ読んだら そういう収束なのか なかなか問題あると思うんだけど じゃあどうしたら お話としていいのかも リアルではどうすべきかも 全然思いつかん まぁ…こうなのかなぁ… それはそれ これはこれだと 辛いっちゃ辛いし なんで我らだけ?! ってどうしようもなく腹立つだろうけど 少々納得がいかない とかいいつつ 集中して読めたので 星は3つ

Posted byブクログ

2024/05/19

以前に出版された「書店員と2つの罪」を改題して加筆修正されたそう。前のタイトルは確かにストレート過ぎる印象。 碧野圭さんの作品は「凛として弓を引く」シリーズが好きなんだけど、こちらは同じ人が書いたの?と思うほど、印象が違うものだった。 中学生による惨殺事件〜その告白本の出版、犯人...

以前に出版された「書店員と2つの罪」を改題して加筆修正されたそう。前のタイトルは確かにストレート過ぎる印象。 碧野圭さんの作品は「凛として弓を引く」シリーズが好きなんだけど、こちらは同じ人が書いたの?と思うほど、印象が違うものだった。 中学生による惨殺事件〜その告白本の出版、犯人家族や共犯を疑われた幼馴染の苦悩…と、なかなか重たいテーマ。 ミステリーとしてはごく普通な感じだけど、間に挟まれた出版、書店業界の裏事情は興味深かった。 書店と言えば、代表作「書店ガール」も読まなきゃだなぁ。

Posted byブクログ