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勝手に生きろ! の商品レビュー

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2024/09/29

いつも読んでいるものと毛色は違うけど、嫌いじゃありません。時折、こういう小説を読みたくなります。はちゃめちゃで、実生活では絶対に体験できない。たとえ、体験できたとしても楽しめないし、怯えるだけで終わりそうなのも、容易に想像できる。だから、小説の中だけで楽しむのがいいのです。しかも...

いつも読んでいるものと毛色は違うけど、嫌いじゃありません。時折、こういう小説を読みたくなります。はちゃめちゃで、実生活では絶対に体験できない。たとえ、体験できたとしても楽しめないし、怯えるだけで終わりそうなのも、容易に想像できる。だから、小説の中だけで楽しむのがいいのです。しかも、ごくたまに。刺激が強い。でも、こんな生き方もあるのだと思うと、私の世界は少し広がっていく感じがします。

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2024/08/12

前からビートニクの本はの読んでいたが、ブコウスキーだけは何故か読んでなかった。バロウズ何かとは違って、ドラッグが出てこない代わりに、しごとがねえ、女の尻がいい、みたいなのばかり。 なんとなく、日本の私小説と似たものを感じた。生活苦と、女。ただ、違いは、アメリカはでかい。ニューヨー...

前からビートニクの本はの読んでいたが、ブコウスキーだけは何故か読んでなかった。バロウズ何かとは違って、ドラッグが出てこない代わりに、しごとがねえ、女の尻がいい、みたいなのばかり。 なんとなく、日本の私小説と似たものを感じた。生活苦と、女。ただ、違いは、アメリカはでかい。ニューヨークからロサンゼルスまで移動する。 日本の私小説はひとつの街に留まっているか、実家ぐらいの移動で、移動の規模が違う。 ただ、アメリカのビートニクはハードボイルドな感じ、つまりマッチョ主義的なところを感じるが、日本の私小説にはそれではなく、弱々しさと、いわゆるわびさびの趣があると思う。 似ているに関わらず、どうも違う。 もうブコウスキーは読まんだろうな。

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2024/07/30

ブコウスキーだいすき。端々のことばのやさしさや、読後感の良さは唯一無二。性の話をしているのになぜか綺麗。あとがきもよかった。

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2024/10/01

露悪的  作者のありのままなんだらうが、主人公の懊悩のひとかけらもない。ただ事象だけ。それだけに突然引越し先の隣の老婆の娼婦に口淫される描写が出てき、しかもこいつはアル中の酒カス、飲んだくれ、親の穀潰しとくるもんだから、正真正銘のくづ人間にちがひねえのである。  情けないを通りこ...

露悪的  作者のありのままなんだらうが、主人公の懊悩のひとかけらもない。ただ事象だけ。それだけに突然引越し先の隣の老婆の娼婦に口淫される描写が出てき、しかもこいつはアル中の酒カス、飲んだくれ、親の穀潰しとくるもんだから、正真正銘のくづ人間にちがひねえのである。  情けないを通りこした太宰治で、さすがに世の女性らもこれには母性本能をくすぐられない(はずだ)。  しかし「魔女の宅急便」の角野栄子はこんなブゴウスキーが好きだといふので、なにがあるかわかったもんぢゃない。

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2024/05/04

 『郵便局』(光文社古典新訳文庫)を面白く読んだので、その前の時期のことを書いた本書を読むことにした。  『郵便局』では、何だかんだ不平不満は垂れながらも、それなりに長い期間郵便配達の仕事を続けたチナスキーであったが、本書では、様々な仕事を短期間のうちに転々としながら、全米を放...

 『郵便局』(光文社古典新訳文庫)を面白く読んだので、その前の時期のことを書いた本書を読むことにした。  『郵便局』では、何だかんだ不平不満は垂れながらも、それなりに長い期間郵便配達の仕事を続けたチナスキーであったが、本書では、様々な仕事を短期間のうちに転々としながら、全米を放浪する。  毎日のように浴びるほど酒を飲み、女と暮らしセックスをし、競馬に興じる。金を稼がなければならないから仕事を探し働くが、それはだいたい単純作業だったり、底辺に近いもの。そして、ちょっと嫌なことや自分の自由にできないことがあると、サッと辞めてしまう、あるいは辞めさせられる。  そのような生活を送りながらも作品を書いては出版社に送るチナスキーだが、ほとんどはボツになってしまう。そんな中で一編の短篇が採用との手紙をもらう。その嬉しさについての描写が実に感動的。傍からは自堕落と見えるような生活を送りながらも文章を書くことを続けた著者ブコウスキーの生き方が垣間見える。  汚い言葉のオンパレードだし、女性の描写も露骨に性的なものが多いが、グイグイと読まされてしまう不思議な魅力がある。きれいごとを嫌うチナスキーの自由な生き方に、自分では到底できないと思うからこそ憧れるのだろうか。  

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