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星落ちて、なお の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2024/09/10

澤田瞳子らしい、訥々とした流れの中にも 葛藤や強い思い、一本筋の通ったテーマがあり、人それぞれ楽しみをもった人生でよいというシンプルな言葉も重要なところで出てきたところなど好感がもてる作品でした。

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2024/08/31

絵が表現される場面がたくさんあって 想像しながら、読んでいくのが 面白かった。 実際の絵をネットで見たりするのは 反則かなと思いながらも つい確認してしまいました 本筋には関係ありませんが 「まんじゅう切手」なるものがあったとは 驚き!

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2024/08/06

河鍋暁斎が好きなので読んだ。 天才絵師河鍋暁斎の娘の絵師河鍋暁翠こととよの話。 タイトルの星とはこの父親のことなのかどうか。 絵師として万能すぎる父の亡き後の兄弟や父の弟子たちとの関係など。 暁斎の長男周三郎との関係性に緊張感があって面白かった。

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2024/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルが素敵。 星=父が亡くなってもなお亡霊の様に父に取り憑かれている主人公の葛藤。 血の繋がった家族じゃなくても目の前に物凄い才能を持った人がいたら、それは劣等感を抱いてしまうけど、それが血の繋がった家族であれば余計に逃れられないし、苦しいだろう。 でも絵を描くことへの喜びに気づいて、自分の使命を自覚して進んでいく。そして星が落ちてもなおその星の輝きを後世に伝えようと決意する。 主人公の正直で真面目で責任感の強い性格も読んでいて心地良かったし、素敵な物語であった。

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2024/06/17

「星おちて、なお」澤田瞳子 一冊にぎゅっと、女絵師の人生、日本絵画の歴史、明治から大正にかけての日本の歴史がつまっている。 明治22年から大正13年にかけ、河鍋暁斎の娘とよ(河鍋暁翠)の半生が描かれる。 不世出の絵師といわれた河鍋暁斎。 どんなものでも、想像力と画力で自由自在...

「星おちて、なお」澤田瞳子 一冊にぎゅっと、女絵師の人生、日本絵画の歴史、明治から大正にかけての日本の歴史がつまっている。 明治22年から大正13年にかけ、河鍋暁斎の娘とよ(河鍋暁翠)の半生が描かれる。 不世出の絵師といわれた河鍋暁斎。 どんなものでも、想像力と画力で自由自在に描きあげ、見る人を喜ばし驚愕させた天才。 おとよは、父である前に師匠であった暁斎を超えられない無力さを感じ、絵師であるゆえの苦難に直面するたびに、絵師の家に生まれた自分の人生を「獄だ。」と恨む。 終始、静かだけれど力強い文章で、絵師として生きる苦労、作品を生み出す苦悩、時流に取り残され流派最後の1人として悩みもがきながらも進む、おとよの絵に対する真っ直ぐな生き方が伝わってくる。 絵画や美術作品に癒される時間が好きで、まとまった時間があると美術館や博物館に行くのですが、 「星落ちて、なお」を読んで、作品に取り組む人達が命懸けで一筆一筆を重ねる作品だからこそ、心震え癒されるんだと改めて気付かされました。 読んで良かった。

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2024/04/16

おとよさんの葛藤が凄く良かった。 ぽん太怖い。 「顧みれば父と自分や周三郎は、赤い血ではなく、一滴の墨、一本の筆で互いを結び合わせていたのかもしれない」

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2024/04/11

2021年の直木賞受賞作品。祝文庫化。天才絵師•河鍋暁斎の娘「暁翠」の伝記。兄妹の、複雑ながらも揺るがない絆が良い。達観は天才にだけ与えられる境地ではないと思えた。

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2024/03/22

【女絵師の一生を描ききった直木賞受賞作!】画鬼・河鍋暁斎の娘・とよ(暁翠)。五歳から絵筆を握り、文明開化の荒波の中、父の画風を守り続けた。不器用かつ誠実な生涯を描く。

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