源氏物語(5) の商品レビュー
奪ってきた側の源氏が奪われる側に。源氏が柏木の手紙を発見し、彼と女三の宮の関係に気づく件が素晴らしい。その読者を楽しませようとする展開はまさにエンターテイメント。現代小説となんら変わらないことを千年も前にやってるんだから驚くほかない。
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(とてつもなく)長大な「若菜」とつづく柏木で、物語は大転換。 女三の宮の降嫁に端を発する物語の中で、光君は老いて見え、紫の上が自身のポジションというものをしっかりはっきりと自覚してしまい、柏木は道ならぬ恋により滅んでいく。恋でちゃんとしっかり身を滅ぼすパターンははじめて?描くべく...
(とてつもなく)長大な「若菜」とつづく柏木で、物語は大転換。 女三の宮の降嫁に端を発する物語の中で、光君は老いて見え、紫の上が自身のポジションというものをしっかりはっきりと自覚してしまい、柏木は道ならぬ恋により滅んでいく。恋でちゃんとしっかり身を滅ぼすパターンははじめて?描くべくして描かれているイメージ(あ、でも怨霊はいたなぁとなるタイミングでちゃんと言及される六条御息所もグッドです) 昔の読者らはこの辺りからの、なんとなく不甲斐ない光君をどう思って読んでいたのだろう、と気になる次第でした。
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孫ができた40代の光源氏。 それでも変わらず、まだ恋愛体質。 断れないからと妻が増えた。うーん。 そしてその妻が光君の子供じゃない子供を産んだことの気持ちが、棚に上げてるのに腹立ちました。 50代はどうなるのか?
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あらすじは知っているので、角田さんの描き方を楽しみながら読み進めた。 あとがきにある、紫式部が光源氏の恋愛以外に書きたかった「別のこと」が何なのか、次巻から読み解くのが楽しみだ。
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「若菜 上」から「鈴虫」まで。源氏は39歳から50歳。ああ、柏木・・・。この巻では、源氏をはじめ様々な苦悩が描かれる。訳者の角田さんも仰っていますが、本当に運命はほんの少しのボタンの掛け違えで動いてしまう。次巻(6月発行予定)が待ち遠しい。
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