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キャラメル工場から の商品レビュー

4.6

9件のお客様レビュー

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2025/09/20
  • ネタバレ

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工員、カフェ店員、劇団員などさまざまな立場の女性たち 弱い立場のものばかりだが、たくましく生きていく どれも短いが、それぞれに生き生きと描かれている キャラメル工場から 小学校も出れずに働く子ども」 怒り 過去に作者はカフェに勤めていた プロレタリア女優 小林多喜二の殺害の時代 牡丹がある家 没落する家族 橋にかかる夢 通勤は市内電車より、省線電車が快適なのか 押上などききたことがある地名、橋の名前など出てくる 女作者、虚偽 戦争に女性作家が派遣される話 薄曇りの秋の日 古雑誌40冊で370円 今とあんまり変わらなさそう 戦中と戦後、人は変わる おつかいのお金を落とした時、一緒に探してくれた子が外国人と付き合い、電車で、外国のおもちゃを抱え外国煙草を吹かしているとは 狭い庭 苗木ばかりだったのはなんでだろう しっかり育ったのであればよかったのかも 乾いた風 長屋に赤紙が届いて、次々と出征する 戦死して未亡人になり女所帯になり、配給でも差別され、しまいには子どもにあたるようになってしまう 救いがない話だ その後、長屋はどうなったかな。空襲で焼けたかも 色のない画 亡くなった画家の展覧会 水 母危篤の電報でも使用人を帰らせてあげず、 死んでも引き止められて 故郷へ帰る電車を待つホームでずっと泣いている 泣きながらもしまってない蛇口を止める かげ 前科のある弟がいるため縁談がきても断らなければならない 疵あと 大阪西成の工場に嫁いだ元プロレタリア活動家の女性 時に佇つ その五 戦時中に東京日本橋から子供と一緒に信州上田に疎開してそのまま戦後も上田に残った女性 夫もなくなり、学校に頼み込み未就学児をつれて その女性と一緒に銀ブラをする筆者(女性)は夫婦で毒を煽って入院していたことがあり、その女性がお見舞いに行ったのも知らなかった 1975年の作品 こころ 戦中に取材のため最前線まで行った時の知り合いと会う話 なぜ再会できたかというと、テレビ番組でテレビ局が探してきてくれた 1982年の作品 よく見たら年代順に並んでいるよう

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2025/03/19

Xでちょっと話題になっていたのでなんとなく読んでみたくなったのですがかなり衝撃を受けました。 戦前戦後、昭和時代のリアルな現実と弱者の「悔しさ」の描き方が鋭くて自分の心(と欺瞞)を刃物で切り付けられるような気持ちになりながら読んでいました。 こちらもぜひ見てほしいです。本人の...

Xでちょっと話題になっていたのでなんとなく読んでみたくなったのですがかなり衝撃を受けました。 戦前戦後、昭和時代のリアルな現実と弱者の「悔しさ」の描き方が鋭くて自分の心(と欺瞞)を刃物で切り付けられるような気持ちになりながら読んでいました。 こちらもぜひ見てほしいです。本人の煙草を吸う姿が作中のシーンを思い起こさせます。 https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=D0009250137_00000

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2024/09/09

同じ思想のもとに集まった仲間の内にも歴然とある男女の格差。それを見つめる著者の鋭い目は、時に自分自身にも厳しく向けられる。と同時に、貧しさや暗い過去を抱えて生きる市井の人々を肯定的に描く強さやあたたかさも持ち揃えている。どの作品も最後の余韻が深く、どこまでも静かに響いてくる。

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2024/07/01
  • ネタバレ

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キッパリと切れ味のいい表現に舌を巻く。「水」はもちろん「乾いた風」「かげ」なども秀逸。「狭い庭」も好きだな。「時に佇つ」「こころ」もいい。

Posted byブクログ

2024/06/30

 短篇集。敗戦の影がどの作品にも暗くのしかかっている。発表順に並べられているので、愚かで醜い戦争が行われようとする気配が漂うときから、戦中に戦地を慰問したとき、敗戦後に戦争協力者として批判され続けるなかで自省していく過程が手に取るようにわかる。そのような編集をされた佐久間文子さん...

 短篇集。敗戦の影がどの作品にも暗くのしかかっている。発表順に並べられているので、愚かで醜い戦争が行われようとする気配が漂うときから、戦中に戦地を慰問したとき、敗戦後に戦争協力者として批判され続けるなかで自省していく過程が手に取るようにわかる。そのような編集をされた佐久間文子さんの編者解説も素晴らしい。一番こころに響いたのは、佐久間さんが「異色作」と解説で述べている『乾いた風』。戦争というものが、一見善良な人々を、どれだけ醜く悲しく卑小な存在に貶めるかを、この短編小説は教えてくれる。

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2024/03/24

とっても良かった。佐多稲子さんの文庫本を探していたので、書店で見つけてすぐ買いました。僕はとても好きです。

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2024/03/23

 本書に収録されている「水」は、何かのアンソロジーで読んだことがあった。「ハハキトクスグカへレ」の電報を受け取っても、働き先から暇をもらえないでいるうちに母は亡くなってしまう。田舎に戻る汽車を待つ間ホーム横で泣き続ける主人公の母への思いが痛々しい。移動のため歩き出した彼女は、出し...

 本書に収録されている「水」は、何かのアンソロジーで読んだことがあった。「ハハキトクスグカへレ」の電報を受け取っても、働き先から暇をもらえないでいるうちに母は亡くなってしまう。田舎に戻る汽車を待つ間ホーム横で泣き続ける主人公の母への思いが痛々しい。移動のため歩き出した彼女は、出しっ放しになっていた水道の蛇口を無意識のうちに締め、そしてまた泣き続ける。主人公の生き方や性格といったものを、この短い文章のうちに鮮やかに描き出しているのが見事だ。  プロレタリア作家ということで文学的にはどうなんだろうと何とはなしに敬遠してしまっていて、著者の作品をまとまって読むのは本作が初めて。    デビュー作の「キャラメル工場から」。13歳の少女が家計を助けるために、キャラメル工場に働きに出される。慣れない仕事の大変さや、雇い主の工員への横柄な態度などが、少女の目を通してリアルに描かれる。小学校だけは卒業する方がよかろうという郷里の先生からの手紙を、新たな仕事場で読みながら泣く彼女の姿が切ない。  そのほか、戦争によって人生が変わってしまった人々や、地下活動、さらに戦中の戦地訪問が後に戦争協力と批判されることになってしまったことを語った作品など、デビュー作から晩年に至る名短編が収録されている。  作者はいろいろな人と出会い、時を経て再会し、思いを新たにする。やり取りを通して、作者の気づいた思いが描かれるのだが、語らたこと以上に語られないことの中にある”重さ”を、読む者は感じるのでないだろうか。  作者の弱い人へ向けるあたたかな眼差しを感じるとともに、作者の凛とした姿勢が文章から立ち上ってくる。

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2024/03/19

出版社(筑摩書房)ページ https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480439406/ 短編集(佐久間文子編)

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2024/03/16

工場やカフェー、料亭、戦場、地下活動・・・とに身を置きながら昭和の時代を生きた市井の女性たちを描いた短編集。沈鬱な気分になる作品が多かった。作中の人たち、悲しみとか諦めを抱えながらも誇り高く生きていたのだろうな。

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