たまのののののちゃん の商品レビュー

いしいひさいち(著者)

2024/04/25

kuma0504さんのレビューを見て、Amazonで即購入。久々の『ひさいちワールド』を楽しもう、と思ったが勿体なくてしばらく手に取らず、気持ちを盛り上げての一気読み。
“岡山の山田家”とその周りの人々、ボケとツッコミが昔のままでめちゃくちゃ懐かしく、とても面白かった。岡山弁での会話も違和感なく読める{分かりにくいものもあったが…}。短編を3本も楽しめて、とてもお得な買い物をしたと思う。
家に眠っている双葉文庫の『ひさいちシリーズ』を、掘り出して再読してみたい。

2024/04/01

じゃけぇ、ぼっけーおもれー漫画本が出たゆうとるが。全編岡山弁の「ののちゃん」漫画が出たんじゃ。岡山県玉野市に似た「たまののし」が舞台じゃ。

わし、こんぐらい漫画見て声出して笑うたんは久しぶりじゃねぇかな。いしいひさいちさんは、岡山弁マンガになると、でぇーれー鋭うなる。え？岡山弁は「汚い」？それは間違いじゃ。正しくは「きちゃねえ」じゃ。

むかし『まぁ映画な、岡山じゃ県』で傑作漫画を載せた世良利和さんが、2007年から本にしてくれえゆうて、くどいとったらしいで。しかも、そん為に出版社まで立ち上げたらしいで。『まぁ映画のー』の切れ味するでー4コマが150ページに渡って、出てくるんじゃから、わし、びっくりじゃ。

広報たまの連載を再構成して、全4コマに一コマを描き下ろしているらしいで。じゃけ、地元ネタ満載なんじゃけど、わし、倉敷じゃけど、充分分かったで。

例えば津波避難合言葉「てんでんこ」を参考に「おんびんこ」運動を展開。「きょーてー、きょーてー、はよにぎょー、おんびんこ」。ホントに使えそうな合言葉じゃが。「（説明会を開こうと）誰にいってもろうたもんじゃろかのう」と上司が目を上げると全員逃げとったゆうオチ。

一コマ漫画で、ちゃんと解説してくれてるで。ののちゃんとおばあさんの会話。「『おんびん』は岡山弁で臆病モンじゃろ？」「津波を甘うみて逃げんアホは『あんごー』」

他にも岡山弁の会話がオモロい。
「つまり、誰かが算数のテストでベットコなんだよね」「また0点かいッ」

「新しいエアコン使わにゃいけんよ、おばあさん」「ちびる。」「ちびません！」

「お返しなにしよう」「困ったら穴子。穴子をもらうても穴子。」
←穴子弁当、穴子寿司が異様に出てくるんがたまのの市。これだけは知らんかった。そんなに安いんじゃろか。今度行ったとき買うてみよ。その他言葉の意味わからんかったら、コメントで説明するけんね。言（ゆ）うてね。

玉野市はいしいひさいちを愛していて、至る所にののちゃんたちがおるし、いしいひさいちも玉野を愛しているんじゃろうな。この前行ったとき、分かったで。

そんで、この本は3月4日、岡山市文学フェスタで、いしいひさいち個人商店がやってきて、古本を100円均一で叩き売りしとった時に唯一新本として置いとったやつ。「僕は昨日、amazonで届きましたよ」とドヤ顔しといとったけど、実は税分110円こっちの方が安くて、「しまった」と思ったんは秘密。

2024/03/10

朝日新聞連載マンガの「ののちゃん」のたまのの（岡山県玉野市がモデル）バージョン＋３篇の短篇。（柔らかな？）岡山弁がほとんどなのでちょっとギャグなどわかりにくいところも。ただ、それがいい味を出しているともいえる。