アメリカは自己啓発本でできている の商品レビュー
自己啓発本のルーツ、3つ。 努力して成功する、自伝系 願えば全て叶う、引き寄せ系 ポジティブシンキング アメリカの歴史から必然的に生まれてきた系統の解説が面白い。
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心の底から自己啓発本を馬鹿にしきっている私、「自己啓発本はアメリカ発祥でその出現にはそれなりに歴史的経緯がある」「自己啓発本を白い目で見ている人にこそ読んでほしい」ということで興味をそそられ、読んでみたが… 残念。気持ちはほとんど変わらなかった! そもそも本書はかなり軽めの文体...
心の底から自己啓発本を馬鹿にしきっている私、「自己啓発本はアメリカ発祥でその出現にはそれなりに歴史的経緯がある」「自己啓発本を白い目で見ている人にこそ読んでほしい」ということで興味をそそられ、読んでみたが… 残念。気持ちはほとんど変わらなかった! そもそも本書はかなり軽めの文体で書かれているが、自己啓発本に抵抗のある読者にきちんと読んでほしいと思うならばこの文体は間違いではないか。「やはり自己啓発本は薄っぺらくて軽い」という印象から全く抜け出すことができなかった。 また、日本で自己啓発本が受容された理由の説明が適当すぎる。 理由は「士農工商制の解体」と書かれていたが、一体その根拠は何か、全く記されていない。 私の考えは、歴史学者安丸良夫が言うように、江戸寛政期における資本主義の芽吹きの時期に、人生は道徳的行いによって自分で好転させていくことができるとする「通俗道徳論」の考え方が芽吹き、自己責任的思考が多くの日本人に受容されたことが理由だと思う。(当然ながら、自己責任論と自己啓発本はとても相性が良い。) それに全く触れられていない時点で本書に対する信頼感を失ってしまった。 自己啓発本の始まりは、ベンジャミン・フランクリンなどアメリカにおけるストイックな成功者の自伝であるという点は少し興味深かったくらい。
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自己啓発本は、「出世したければできる環境」と「出世したいと思う人」が揃わないと、成立しない。 だから、米国発なのか。 著者は、米国文学文化の研究者で、あるきっかけから自己啓発本の面白さに気づいて、読み漁ってきた人。愛に溢れている。 元々は、自助力型であった自己啓発本が、引き...
自己啓発本は、「出世したければできる環境」と「出世したいと思う人」が揃わないと、成立しない。 だから、米国発なのか。 著者は、米国文学文化の研究者で、あるきっかけから自己啓発本の面白さに気づいて、読み漁ってきた人。愛に溢れている。 元々は、自助力型であった自己啓発本が、引き寄せ型になり、父から息子への手紙であったり、カレンダー型になったりと、読み物としてわかりやすく面白い。 先の大戦後、戦場から国に戻った若者が、平和な国内でのほのんと暮らしていた親たちとの間に溝を生み、あいつらのいうことなんか聞けっかー、でも子育てむずかしすぎてわかんねー、ので育児啓発系の本が一斉を風靡し、あんなジジイになるもんかー、と痩身系啓発、さらに健康ブームと、実のところベビーブーマー世代の成長とともに自己啓発の中心も遷移してきたという分析は膝を打つ。 玉石は混交しているものの、総じて自己啓発本の魅力を肯定的に論じている著者で、引き寄せ系ですら「今日自分が置かれている状況に納得がいかず、さらに良い人生を求めるなら、自分自身が変わる他ない」とその一点を認めてるのは、おかしくないか。 思えば実現するのはいいが、思ってるだけで何もせん。 前向きになるだけでは、気がつくと回復不能になっている可能性もあろうもん。 成功者の体験はいいが、生存者バイアスに過ぎないし、答えに導く方法があると言われた段階で、宗教、それも安易な新興宗教と大差ないとしか思えんのだよなあ。 まあ、自己啓発本嫌いなんで、読んだことが殆どないからその辺、大量に目を通しておられる筆者の知見には全く及ばないのだが。 最も全部いいよと言ってるわけでなく、とほほな本の一冊として、「水は答えを知っている」をあげておられる。ちょっと前なら、トンデモ本の筆頭で一部界隈に旋風をもたらしてた本なのだな。 あれも自己啓発本になるのか。
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すごくすごく勉強になった。初めて知ったことが色々。 スウェーデンボルグという人物の名前も初めて聞いたし、歌手のデズリーのヒット曲も有名な自己啓発本の影響を受けたものだとは知りませんでした。 自己啓発の「トホホ本」の項も面白かった。 エササニ星人て…(笑)。 巻末の年表も素晴らしい...
すごくすごく勉強になった。初めて知ったことが色々。 スウェーデンボルグという人物の名前も初めて聞いたし、歌手のデズリーのヒット曲も有名な自己啓発本の影響を受けたものだとは知りませんでした。 自己啓発の「トホホ本」の項も面白かった。 エササニ星人て…(笑)。 巻末の年表も素晴らしいです。
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書店に並ぶ自己啓発本のタイトルに、白い目で見ていた私のような人間にはぴったりの本だった。とても読みやすい。アメリカ史としてもとても面白いし、タイトル通り、自己啓発と共にアメリカという国は歩んできたんだとよく分かる。もう、これを読んで自己啓発された気にもなる分かりやすさも魅力のひと...
書店に並ぶ自己啓発本のタイトルに、白い目で見ていた私のような人間にはぴったりの本だった。とても読みやすい。アメリカ史としてもとても面白いし、タイトル通り、自己啓発と共にアメリカという国は歩んできたんだとよく分かる。もう、これを読んで自己啓発された気にもなる分かりやすさも魅力のひとつ。アメリカに対する理解を含める、自己啓発本の偏見を解いてくれるという意味でも、タイトルがダブルミーニング的な読後感もあり、とても優れた批評本だと思った。
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なかなかどうして面白い。 「7つの法則」とか日本でも人気のある自己啓発書の位置づけなんかも歴史的経緯も含めてうまく解説されていました。 そしてそして、本邦の自己啓発書として長谷部誠氏の「心を整える。」がベタ褒めされている。読まねば!
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アメリカ、日本で人気の自己啓発本。その歴史と進化。カテゴリー別に解説する。 筆者は米文学が専門。ムック本のような軽いノリの本のイメージで本書を手に取ったが、内容は至って真面目。アメリカと日本の思わぬ共通の国民性と言えるのが興味深い。 非常に良く出来た1冊。
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目次と年表だけ見た印象 近年、電車の戸袋広告とか、SNSとかに、こういうの増えたなぁと思っていて、ガッテンできたものを、いろんなものからパッチワークのように寄せ集めて自分の価値観を作って来た…つもりだった。 こうやって分析が与えられると、例えば、無意識への注目は1920年代だ...
目次と年表だけ見た印象 近年、電車の戸袋広告とか、SNSとかに、こういうの増えたなぁと思っていて、ガッテンできたものを、いろんなものからパッチワークのように寄せ集めて自分の価値観を作って来た…つもりだった。 こうやって分析が与えられると、例えば、無意識への注目は1920年代だといった、流行り廃りや後代への影響を俯瞰できる。 スッキリするというか、なんとなく自分の中に付けていた収まりを破壊されそうというか。自分は何系に影響された度合いが強い、とかわかるのかも。 読み込んでからまた書きます。
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アメリカ文学学者の自己啓発書解説書と書評で知り読んでみた。 この手の学術書は、新書とは逆の意味で書名負けで面白くない本もあるが、面白いし、きちんと調べられており、著者ならではの考えもわかり、視野が広がったと思う。 コーチングなど、そう言われると自己啓発書だなというような気づき...
アメリカ文学学者の自己啓発書解説書と書評で知り読んでみた。 この手の学術書は、新書とは逆の意味で書名負けで面白くない本もあるが、面白いし、きちんと調べられており、著者ならではの考えもわかり、視野が広がったと思う。 コーチングなど、そう言われると自己啓発書だなというような気づきも多く、某ベストセラーがリストラの選別品というような驚きのエピソードもあった。 研究者ならではの視点がいい方にアクセントになっていると感じられた、自己啓発中毒者や胡散臭いと思っている人、両方にオススメの一冊。
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自己啓発本は嫌いではない。むしろ、読んだ数からすると、好きと認定されるはず。 自己啓発本が好きだと公言することに後ろめたさを感じてきた。この本でその理由がわかった気がする。 著者による自己啓発本の分類、案内によって、頭の中が整理された。もうこれ以上、自己啓発本を読む必要がなくなっ...
自己啓発本は嫌いではない。むしろ、読んだ数からすると、好きと認定されるはず。 自己啓発本が好きだと公言することに後ろめたさを感じてきた。この本でその理由がわかった気がする。 著者による自己啓発本の分類、案内によって、頭の中が整理された。もうこれ以上、自己啓発本を読む必要がなくなったと思ったのは、読直後だけ。 翌日にはやたらと自己啓発本を読みたくなっていた。思った以上に自己啓発本が好きなんだな、きっと。
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